テスト、スパイス、ファンクラブ
ハッピーバースデー刹那!♪
神超主人公にしてメインヒロインの誕生日です!!!!!!!!!!
という事でバースデー更新いっよ〜!♪(*´∀`)♪
それでは本編をどぞ(∩´。•ω•)⊃ドゾー
では神超新章第四章第59話「テスト、スパイス、ファンクラブ」をどうぞご笑覧あれ。
刹那と奏が分かれて互の部屋に戻っていた。
刹那は自分の机の上に乗せておいた一年の教科書を手に取るとパラパラとめくる。
その後キッチンに行ってコーヒーを用意する。
「リーシャさん?コーヒーいりますか?」
「えぇ、いただくわ」
リーシャらしい返事を聞いてちょっと笑いそうになりながら刹那はコーヒーを渡す。
リーシャは香りを嗅いだあと少し飲んで砂糖とミルクを入れて美味しそうに飲んでいた。
「美味しいですか?」
「えぇ、おいしいわ」
「それは良かったです」
刹那はそう言いながらブラックコーヒーを美味しそうに呑む。
するとリーシャが驚く。
「ちょっと刹那さんそれブラックじゃない?」
「えぇ、そうですけどどうしたんですか?」
「えっと、それで美味しいの?」
「私はブラックの方が好きですが……」
「そっ、そう……。それでコーヒー入れてこれから勉強かしら?」
「そうですよ。明日からテストらしいのでちゃんと勉強しとこうと思いまして」
「ふーん。それなら私も勉強しようかしら」
「では勉強頑張りましょうね」
刹那とリーシャはそう言って机にコーヒーを置きながら勉強を開始するのであった。
一方の奏だが、帰って直ぐサラと自分の紅茶を用意したあと勉強を開始している。
奏の場合刹那の様な思考加速の様なチート技はないので、神の能力にある事象理解でなんとかしている。
奏の力は直接答えが分かるわけではなく、なんとなくわかってくるという曖昧な物なので勉強も必死である。
奏は向こうの世界では一年でまだ一年の内容を全部覚えていない。
なので今回のテストはかなりの難関である。
その様子を見ていたサラは奏に触発された様に勉強をしている。
内容は魔術刻印学の様で、何回も図面を書いていた。
そんな感じで奏達が一生懸命勉強している頃刹那の部屋で異変が起こっていた。
「刹那さん!貴女本当に勉強する気あるの?」
そんな言葉が刹那に浴びせられた。
刹那はコーヒーを渡した後互の机で勉強していたのだが刹那は教科書を一冊手に取るとわずか10分程で読み終える。
教科書数冊をそうやって勉強していた。
それを見ていたリーシャが怒ったのである。
「いくら一度やったところだって言ってもそんなに簡単じゃないわよ!なのになに!一冊10分位で読み終えてるの?」
「リーシャさん落ち着いてください。私は別に適当にやってる訳じゃないですよ」
「でも一冊十分位で終わらせてるじゃない!」
「それは一度やったところですから。それに私は速読が得意でして、この位の速度で読んでてもちゃんと内容は理解してますよ?」
刹那は思考加速の事は言わないでおいた。
あまり刹那の能力を現状で知られるのはまずいといった判断である。
しかし、その事を隠したおかげでリーシャは不機嫌である。
「リーシャさん。私が真面目にやっているかどうかはテストの結果でわかるのではないのでしょうか?」
「確かにそうだけど……」
「ですよね?なら私流のやり方でやらせてはいただけませんか?」
「分かったわ……でも私をがっかりさせないでね」
こうしてなんとか言い訳を通す刹那であった。
その頃奏の方は簡単には行かなかった。
「はぁ……不安ですね……これではお姉様に失望されてしまうかもしれませんね……」
奏はそう言いながら勉強を続けようとする。
すると、机に影が出来る。
「奏さん?さっきから唸ってどうしたの?」
「あっ……サラさん。ちょっと勉強が捗りませんで」
「そうなの?ふーん……それじゃあ私が見て差し上げましょうか?」
「でもサラさんは魔術刻印学を勉強してたのでは?」
「確かにそうですけど明日直ぐテストがある訳でもありませんし、奏さんの方が大変でしょう?」
「はい、確かにそうです。でしたら教えてもらっていいでしょうか?」
「えぇ、いいわよ。これで今まで色々してもらったお返しができるわ」
「お返しですか?」
「それよりお勉強ですわよ!」
奏達の方はこんな感じで勉強が進むのであった。
そして、刹那達の方であるが、刹那が全教科を読み終えたので勉強は終了していた。
「刹那さん?勉強終わったなら寝ましょう?」
「そうですね。それでは寝ましょうか」
刹那がそう言うとリーシャが一言言ってくる。
「今日みたいに妹さんが侵入してこないようにちゃんと鍵掛けておいてね」
「わかりました。今日は空いてたようなのでちゃんと確認して寝ますね」
「それじゃあ刹那さんおやすみなさい」
「リーシャさんもお休みなさい」
刹那は電気を消してベットに潜った。
そして、奏達は刹那達より随分後にようやく勉強が終わる。
「ふぅ……やっと終わりましたわね」
「はい。おかげさまでなんとかなりそうです」
「それにしても不思議ですよね」
「何がですか?」
「いえ、奏さんは答えが分かるのに問題が分からないといった不思議な状態だった様に感じるんです」
「そんな事はないですよ……」
「そうかしら?でも確かに答えがわかっても解き方や問題がわかってないのでは意味が無いですわよね」
「でもおかげさまで殆んど理解できました。これでお姉様に恥じない点数が取れると思います」
そこでサラから質問が入る。
「ねぇ、奏さん?どうしてそんなにお姉様を評価しているの?」
「お姉様には色々と助けてもらってますから。それに勉強も物凄く良く出来る方ですから……失望されるのが怖いんです」
「そんなに凄いの?」
「えぇ……多分今回のテストでは学年一位になられると思います……」
「それは聞き捨てならないわね。相手は今回1問しかミスしてませんリーシャよ!」
「それなら間違いなくお姉様が一位になると思います……お姉様なら多分……いいえ絶対に満点でしょうから」
「そう……それはテストが楽しみね……それで奏さんはどうなの手応えは?」
「サラさんのおかげで上位に食い込めそうです」
「そう。では明日はテストですしそろそろ寝ましょうか」
「はい。お休みなさいサラさん」
「お休みなさい奏さん」
こうして奏達も眠りに就くのであった。
そして翌朝……またしてもリーシャの怒鳴り声で起きた。
「せっ、刹那さん!なんでまた奏さんが一緒に寝てるのよ!」
「はっ、はい!?……かっ!奏!なんで一緒に寝てるの?」
「それは私のセリフよどうして一緒に寝てるのよ!ドアに鍵かけておいてって頼んでたでしょ!」
「私はちゃんと掛けましたよ!ちょっと奏!起きて説明しなさい!」
「お姉さまぁ〜後5……年」
「この間よりも1459日と19時間伸びてるわよ」
「お姉さま……細かいです。ふぅ、おはようございます。それでどうしたんですか?」
奏が涼しい顔でそんな事を言うのでリーシャがキレる。
「貴女が原因でしょ!大体なんでそんな格好なのよ」
「寝る時は下着派なんですよ」
「それでなんでいるのよ!鍵は掛けてあったんでしょ?」
『ふっふっふ』
リーシャがそう言うと得意げになにかを掲げて宣言する。
『じゃじゃーん!これこそお兄様に誕生日プレゼントで貰った総合ピッキングツールなんでも解除くんVer.4です!普通の鍵から特殊な鍵!さらには電子ロックまで解除できる優れものです!』
「ピッキングツール?それで鍵を開けたってわけね……」
「奏……」
刹那は頭痛がした。
まさか昔鍵の研究をしててつい興に乗って作ったなんでも解除君の最終型一歩手前のVer.4をあげていたのをすっかり忘れていた。
ちなみにVer.5はこの世にあるあらゆる鍵を開けられる究極のツールセットなので封印した。
Ver.4でもこの学園内の鍵なら全部開けられるのではと心配している刹那であったが、奏はとても得意そうな顔で笑っていた。
そこでツッコミが入る。
「お兄様って誰よ?」
奏がつい口走ったお兄様という存在が気になったようである。
刹那は適当にでっち上げた。
「確か従兄弟のお兄様よね奏?」
「えっと、はいそうですね……」
なんだか奏が拗ね始めたのでとっとと話しを進める事にする。
「リーシャさんはこれから朝の鍛錬?」
「そうよ。貴女達も時間があるならちゃんと鍛錬しときなさいよ」
リーシャはそう言うと出て行ってしまう。
なので奏をどけて刹那も服装をチェンジしてリーシャの後を追う。
「ふぅ、お兄様のいけず……」
奏はそう言いながら兄のベットで残り香を嗅ぎながらもう少し眠るのであった。
一方の刹那はリーシャを見ながら鍛錬をしていた。
そこでこれからどうするかを鍛錬の為に出しているクロノスに聞いてみる。
『マスター。とりあえず私を監視役として外に出しといてはどうだ?異常があれば直ぐに知らせられるぞ?』
「クロノスを見張りにねぇ……クロノスの見張りはどうしたらいいのかしら?」
『私は紳士ですから決して女子の楽園だからと言って変な真似しませんよ!』
「なにかあったら折りますからね?」
『はいっ!』
「それで他になにか案はあるかしら?」
『フレイヤの姐さんにも手伝ってもらえばいいじゃないですか?』
「フレイヤか……でも今はまだ隠しておきたいですし……」
『それなら魔力と気力を常に姐さんに流しておいてあげてくれませんか?』
「どうして?」
『その剣は私と同じ素材なので魔力を貯蔵できるんですよ。ちなみに気力を与えておけば運動性能が上がります』
「なるほど……分かりました。必要が無い分は常にフレイヤに貯めておきます」
『とりあえずはこんな所ではないでしょうか?』
「そうね。それじゃあ、クロノスは他の人に見つからないように気をつけながら周囲警戒とリーシャの監視ね……ちなみに更衣室及び浴室の監視はこちらでするので、もし見てるのが分かったらスクラップにしますからね」
『は……い』
こうしてクロノスと警備案を作成するのであった。
そして、今回も朝の鍛錬を終えたリーシャを待ち伏せするのであった。
「刹那さんまた待ち伏せしてたの?」
「えぇ、折角ですからお食事でも」
「今日は嫌よ……杏仁豆腐の勇者様」
リーシャはそれだけ言うとスタスタと行ってしまう。
一方奏は部屋に戻るとサラに何処に行っていたのか聞かれたので朝の体操に行ってきたと言っておいた。
そして、奏がサラを食事に誘うと何故かサラも断って行ってしまった。
その理由は刹那と奏が食堂に来ることで判明した。
「杏仁豆腐の君!」
「プリンの君」
杏仁豆腐の君?プリンの君?なんだそれ?
そんなわけわからずな2人だったが直ぐに群がってきた生徒によって自分達の事だと理解する。
つまり昨日の戦争の余波でこの様な呼ばれ方になってしまったのだと。
刹那と奏が頭を抑えてると皆は楽しそうに昨日の話をしていた。
結局皆も不毛な戦争は終え、両方食べれば済む事にしたらしい。
つまりこの騒動に巻き込まれるのが嫌でリーシャとサラは逃げたのである。
そのまま2人は皆に囲まれながら賑やかな食事をするのであった。
その後学校に向かう途中では何度も挨拶されたが、色無しの勇者様や蒼炎の姫等と呼ぶ者も居たし、皆が刹那達を様付で呼ぶので多少驚いた。
結局学校に着いてひと段落着いたのである。
そうしていると、キアーラとキュカがやって来た。
「どうも杏仁豆腐の勇者様にプリンのプリンセス様」
キアーラがそう言って刹那達に近寄ってきた。
よりによってプリンのプリンセスと皆が触れてこなかった地雷を踏み抜くスタイルできた。
その為刹那は笑いを堪えるので必死だった。
奏はすっごく不満そうな目をキアーラに向けていた。
そして、キアーラが謝罪する。
「ごめん、ごめん。つい言ってみたくてね。私は妙炎でキュカ豪魔の二つ名持ちだよ。改めて色無しの勇者様に蒼炎の姫様。ごきげよう」
「刹那さん、奏さんごきげんよう。2人共二つ名襲名おめでとうございます」
「ごきげんようキアーラさんにキュカさん。でも2人も妙炎に豪魔の二つ名を持ってるんですね」
「ごきげんよう2人共。キアーラさんの妙炎はへぇって思いますけど、キュカさんの豪魔は凄いですね……主にギャップが……」
「まぁ、それは置いといて、2人は今日はテストなんだっけ?」
「そうですよキアーラさん」
「刹那さんはなんか全く緊張してなさそうですね」
「まぁ、やるだけはやったので後は天に任せようかとおもいましてね。キュカさん」
「奏さんは若干不安そうですね」
「えぇ、キアーラさん。お姉様と比べられると思うと緊張してしまって」
「大丈夫だよ。奏さんも頑張ってね」
「2人共頑張ってです!」
朝礼が始まるので2人は席に戻った。
そして、刹那と奏だけ他の部屋に来るように言われて移動する。
そこでフリアが部屋に待機していた女性に話しかける。
「マヌエラ。この2人の試験を見てあげてくれ」
「了解したわフリア。それでこの2人が新しい二つ名を得た子達ね」
「そうだ。刹那……姉の方が色無しの勇者で、妹の奏の方が蒼炎の姫だとよ」
「そうですかうふふふ……ごほっ、ごほっ」
「大丈夫かマヌエラ?」
「えぇ、もう慣れっこですから……」
「そうか。刹那に奏。マヌエラをよろしく頼む」
そう言うと部屋を後にしてしまうフリアだった。
「ごめんなさいね……2人共。私はマヌエラ・ヴァリ……この世界の聖炎候補よ」
「聖炎候補ですか……えっとつかぬ事を聞きますがリーシャ・アグニスさんも聖炎の候補なのでは?」
「確かにそうね……でもリーシャちゃんは始まりの世界の聖炎候補だから私とは違うわ。それよりテストよね。早速始めましょうか」
何だかうまい具合に話を逸らされた気がしたが刹那と奏は黙ってテストを受ける事にした。
その頃、始まりの世界ではミリスが大変な思いをしていた。
刹那がいない為ば……馬鹿2人を相手に教えなければならないのである。
6月に試験なのでもう一ヶ月もない。
そんな状態でミリスは頑張っていた。
セレナはリースに教えていたが、もともと頭が良いようで教える事は殆んどなかった。
ちなみに皆学校が終わると1時間程鍛錬した後に職場で働くのが最近のベターになっていた。
そんな感じで皆が頑張ってるなか、刹那と奏は昼食は売店で買ってテスト教室で食べて午後のテストに望んでいた。
そして、午後のテストも終わりやっと解放される。
一応クロノスに確認の念話をするがリーシャは鍛練場で1人黙々と鍛錬をしているそうである。
クロノスにはそのまま監視を続行する様に言って奏と2人寮を目指す。
寮に着くとマルカが近寄ってくる。
「刹那お姉様、奏様ごきげんよう」
「あらマルカごきげんよう」
「ごきげんようマルカさん」
「今日一年生の間で凄かったですよ!お2人の噂」
「噂ってどんなのでした?」
「えっと杏仁豆腐の君は実は色無しの勇者様だったとか、プリンのプリンセスは本当は蒼炎の姫だったとかですかね」
マルカの話で一年の間で刹那達が噂になってる事が分かった。
しかし、プリンのプリンセスまで広まってるとは……奏……ナム。
そして、しばらくマルカ達と話した後荷物を置いて料理をする準備をする為部屋に戻る。
リーシャの部屋は案の定留守であった。
だが、今回はサラも部屋を開けて居たようでいなかったと後で聞かされた。
そんな感じで今日も厨房に入っている。
「おお、刹那に奏よく来たね。それで相談だけどなんか新しい料理ないかねぇ?」
「新しい料理ですか?そうですね……スパイシーチキンとドライカレーなんてどうでしょうか?」
「スパイシーチキンはなんとなくわかるんだがドライカレーとはどんなのだい?」
「それは出来てからのお楽しみです。では早速部屋からスパイス類を取ってきます」
「お姉様、私も手伝います」
こうして2人は刹那の部屋に戻る。
刹那の部屋の一角に大きめの瓶に入ったスパイス類があった。
刹那の指示でスパイス類を袋に包んで調理場に戻って来る。
そこで、刹那はすぐさまスパイスの調合を始める。
今日のメインであるスパイシーチキンとドライカレーは刹那しか作れないので、ラウラさん達は他のを作っている。
といっても刹那がオニオンスープとサラダとデザート位でいいんじゃないかと言ったので作業量が減っているので皆が刹那を見ていた。
そんな中で、どんどん鶏もも肉にスパイスを塗りこんで寝かせ、ドライカレー用の素を完成させる。
後は見本を見せて皆で仕上げた。
こうして今日のメニューはスパイシーチキンとドライカレーのオニオンスープ添えになった。
一応サラダとデザートを作ってもらったが、今日刹那と奏が作ったのがスパイシーチキンとドライカレーだと分かるとそこに集中して料理を取って行ってしまった。
幸いな事にサラダもデザートも完食されていたので作った調理師達は泣いていた。
そして、夜の仕事が終った。
ちなみに晩御飯にはリーシャもサラも居たのは見たので今の場所を確認する。
「クロノス?今リーシャは何処ですか?」
『部屋に帰ってる。だが、何だかお腹をさすってぶつぶつ言ってる様だ』
「なんでしょうね?まぁ、とりあえず分かったわ。引き続き監視をお願いするわ」
『了解だマスター。後姐さんにも状況は伝えていいか?』
「フレイヤにですか?顕現してませんけど伝えられるんですか?」
『私は全ての剣の源です。他の剣と話す事が出来ます』
「なら状況はフレイヤにも伝えておいてください」
「では、これより部屋に戻ってリーシャとお風呂なので、絶対についてこないでくださいね」
『マスター……それはいじめか?』
「貴女は女性大好きな剣でしょ!そんなの更衣室や浴場に連れてけません!当たり前です」
刹那はそう言うと部屋に突入する。
部屋ではリーシャが勉強をしていた。
いつも鍛錬ばかりしているので勉強はあまりしないようなイメージを抱いていた。
なのでついそんな事を口走ってしまう。
「リーシャさんも勉強するんですね?」
「それどう言う意味?」
何故か怒った様で刹那を睨んでいる。
なので、正直にイメージを伝えた。
「えっとですね。リーシャさんは鍛錬ばかりしているので勉強は後回しなのかと勝手に思ってしまいまして」
「そうね……確かに貴女の前でちゃんと勉強をしているのは初めてだったわね。でもこれでも学年主席よ……まぁ胸を張れる物でもないけどね」
「凄いと思いますけどね……それよりお風呂行きませんか?」
「そうね……貴女放って置くとお風呂入りそうにないしね。ついて行ってあげるわ……それにそろそろ出来てると思いますし……」
「出来てるって何がですか?」
「秘密よ」
そう言うとさっさとお風呂に向かっていってしまうので刹那も背中を追うのであった。
奏の方はサラと少し話をした。
「テストの調子はどうでした?」
「一応全部の欄に回答は書けましたが……」
「不安そうね?」
「まぁ、そうですね。不安です」
「正直ね。それにしても今日の料理は美味しかったわ」
「あぁ、あれですか。お姉様が今日はメインを担当されたんですよ」
「へぇ、流石自慢のお姉様ね。それに感謝しないとね」
「感謝って何がですか?」
「リーシャよ。あの子おかわり何度もしてて、最後苦しそうにしながら帰っていったから面白くて」
「それちょっと可哀相ですよ」
「いいじゃない。可愛かったんですし。さて、そろそろお風呂に入りに行きましょうか?」
「はい」
「そういえばそろそろ、奏さんにも出来てるかしら?」
「えっと、何がですか?」
「ファンクラブよ」
そう言うとサラはお風呂セットを持って浴場に向かってしまう。
奏はファンクラブが気になるが置いてかれても困るので後を追った。
そして、またしても浴場前で刹那と奏は出くわす。
「お姉様もお風呂ですか?」
「そういう奏も?」
「はいそうです。では一緒に入りましょう」
刹那と奏がそんな話をしている時、珍しくリーシャとサラが2人で話していた。
「ねぇ、そろそろファンクラブ出来る頃じゃないの?」
「そうね。刹那さんも奏さんも二つ名持ちになったし、もう出来てるかもね」
「どんなファンクラブになるか楽しみにね」
「サラ……趣味悪いわよ」
そんな感じで更衣室に入って行くのだった。
更衣室ではまたまた刹那と奏が注目を集めていた。
「なんで皆着替えないで見てるのよ……」
「お姉様が美しいからじゃないですか?」
「そういう奏もかなり注目集めてるわよ」
「そうですね……それよりお姉様、早く着替えてください」
奏に釘を刺されてそそくさと着替える刹那であった。
ちなみにしっかり下着チェックされていた。
刹那お姉様は縞々が好きなんですね。
昨日ピンクの縞々でしたし、今日も着替えは縞々ですかね。
等と話されていた。
一方の奏も下着は今日は何色かで論争を巻き起こしていた。
刹那と奏はそんな事は知らずにお風呂で体を洗って湯船に浸かっている。
リーシャもサラも一緒に入ってくれるので刹那的にはお風呂が楽しかった。
奏もいつも互いに牽制してる2人が一緒に入ってくれるのでお風呂が好きであった。
そして、風呂から上がって着替えを始める。
刹那の今日の新しい下着は緑の縞々であった。
それを見た生徒はやっぱり刹那様は縞々にこだわりがあるみたいと推測をしていた。
事実刹那は縞パン大好きっ子なので自分が下着を履く事になってもそこは貫き通していた。
一方奏は今日は淡い緑のレース付き下着であった。
皆は刹那と同じ色の下着をチョイスした奏をみて、とっても仲良しねと評価していた。
実際はたまたまなのだが、女の子の想像力はたくましいのであった。
そして、寮の部屋での帰りにとある女の子達に出会った。
「色無しの勇者、刹那様!私は刹那様ファンクラブ仮の会長を勤めさせていただいているヴェラ・オッペルと言います」
「えっとそれで私に用事かしら?」
「はい。ファンクラブを公式に認められてくださいませんか?」
「私は副会長のマルガレータ・アルテーンです。どうか承認を!」
「えっと……リーシャどうしたらいいの?」
「それはあなた次第よ。ちなみに私は公式にファンクラブを認めなかったら泣かれたから認めたわ」
「泣かれるのは困りますね……程々に活動してくださいね?」
「という事は認めていただけると?」
「そういう事になるわね……」
「やりました!では皆に知らせてきます。失礼しましたお休みなさい」
「わっ私も皆に伝えてきます。失礼しましたお休みなさい」
刹那があまりの急展開に驚いているとリーシャが笑っていた。
なので聞いてみた。
「お風呂に行くときに言ったでしょ?そろそろ出来てるかしらって。良かったわねファンクラブ出来て」
「えっと、ちょっと困りますね……あまり目立ちたくないので……」
「刹那さんそれは今更すぎるわよ。キッチン手伝ったり、私と勝負引き分けたり、注目される事ばかりしてるもの」
「はぁ、有名になるのも微妙ですね」
そう言いながら刹那は始まりの世界の刹那ファンクラブの事を思っていた。
ちなみに刹那ファンクラブ会員は刹那が学園クエストでしばらく居なくなると知った時荒れ狂っていた。
数人は本当に血の涙を流していたので保健室に連行されていたのを覚えている。
そんなファンクラブの事を考えながら、この世界のファンクラブはどうなるのやらと考えていた。
一方奏の前にも女生徒が立っていた。
「奏お姉さま。率直に言います!ファンクラブを作る事をお許し下さい!」
「えっと、ファンクラブって私の?」
「そうです!」
「私なんかよりお姉様の方が良くないかしら?」
「刹那様のファンクラブは既にあります。私達は奏様のファンなんです。お願いします認めてください」
「どうしましょう。サラさん?」
「貴女も王族なら胸を張りなさい。ファンクラブ位許してあげなさい皆のモチベーションも上がるでしょうし」
「そういうものですか……分かりました。私のファンクラブを作る事を許します」
「ありがとうございます。改めて自己紹介します。奏様ファンクラブ会長を務めさせていただきますエデ・マルケと言います。で、さっきから奏様に見惚れてるのが……」
「えっ?わっわたし?えっとふっ、副会長を務めさせていただきますレア・ショーバーですよろしくお願いします」
「では私達は同志達に正式に決まった事を伝えに行きますのでこれで失礼します。ほらレア行くよ」
「はい。では私も失礼します」
奏はファンクラブが出来て驚きでちょっと疲れていた。
そんな様子を見ていたサラが話しかけて来る。
「奏さん。そんなに身構えなくても大丈夫ですよ。普通に好意ですから受け止めてあげればいいんです」
「そうは言いますが期待に応えられるか心配で……」
「プレッシャーなのはわかりますがここは毅然にしていてください。私をがっかりさせないでください」
「分かりました。ありがとうございますサラさん」
「どういたしまして奏さん。それっじゃあ、皆さんの期待に応えられるように今日も勉強しましょう」
「いいんですか?」
「いいですよ。お部屋も綺麗にしてくれてるようですし。そのお礼です」
「分かりました。よろしくお願いします」
奏とサラは部屋に戻って勉強を開始した。
その頃刹那も部屋で勉強していた。
「ふぅ、ちょっとお茶にしようかしら?」
「刹那さん……あいも変わらず流し読みの様に感じるのですがそれでちゃんと勉強出来てるんですか?」
「えぇ、試しにこの教科書の問題出してみてください。その間にコーヒー入れてきます」
刹那はそう言ってキッチンにコーヒーを入れに行く。
その間にリーシャは刹那に出す問題を見繕ってる様である。
お湯が湧いたのでドリップして、戻って来ると、机に問題が並べられていた。
そして、ある点に気づく。
「リーシャさん?これって全部教科書に載ってない問題ですよね?」
「よく分かったわね。そうよ。丸暗記とかもあり得ると考えて問題は違うのを出させていただきました」
「ふぅ、分かりました。ちょっと待っててくださいね〜」
刹那はそう言うとコーヒーを飲みながら左手でスラスラと問題を解いていく。
そして、刹那がカップを空けてテーブルに置いた時には既に問題は解かれていた。
「さて、出来ましたよ。どうぞ確認をお願いします」
「全部正解よ……」
「あれ?今解いたばかりなのですが?」
「私も一緒に解いてたし、答えも知ってましたから。しかも刹那さん左手で解いてましたね……」
「あぁ、私両利きなので……一応右手でなんでもやりますが、時々右手が塞がってる時とか左手を使いますね」
「はぁ、刹那さん本当に勉強できるのね……流し読みしかしてないって事はちゃんと一年の勉強をしてたってことでしょ?応用もちゃんと出来てましたし」
「まぁ、そうですね……この調子で明日もテスト上手く行くといいんですけどね」
「さて、私は眠るけど……その前にやっておいてもらわないといけない事があるわ」
「えっと、それは?」
「ドアの強化よ」
「ドアの強化ですか?」
「明日もまた奏さんがピッキングで入ろうとしても入れないようにチェーンロックでもつけといてください」
「急に言われても材料は?」
「なんとかしなさい」
「そんなむちゃくちゃな……」
「じゃあ私は眠るから。お休みなさい」
そう言ってしばらくすると寝息が聞こえてくる。
どうやら本当に眠ってしまったようであった。
刹那はしょうがないと判断して創造魔法を使ってドアロック用のチェーン等の必要な物を全て用意する。
その後、ドアにチェーンロックを設置して完成である。
刹那はやり遂げた感を感じながら、自分も寝る用意をしてベットに潜る。
そして、刹那は眠りについた。
その頃奏はサラとの勉強を終えてサラが深く眠るのを静かに待っているのであった……。
後書きは前回同様解説は抜きにさせて頂きます。
不便でしたら書きますので、感想などで連絡下さい。
次回、テスト二日目。
他には何があるか、それでは次回もお楽しみに。
それでは毎度お馴染みのセリフと共にお別れしましょう。
目指せ書籍化!第三章終了です♪で第四章開始♪現在第59話です。パンパカパーン♪♪♪
現在ブックマークが214人なう。ちょびっと増えて……無い!皆さん私に力を〜○┓(アイナ風)ペコリ(登録してくれてる人は感謝です感謝(*´ω`人)感謝(TдT) アリガトウ○┓ペコリ)
今回はまさかのブックマーク増加せず!!!!!!!!!!!!!!……ですので本当に皆さん御慈悲を下さいorz
では評価、感想お待ちしております。ちなみに感想くれた方ありがとうでした。
他の方もよければどんどん感想をば
というか最後の言葉はやっぱり書籍化目指して頑張るぞ(*´ノд) ダヨネー( ´゜д゜)(゜д゜` )ネー(*´・ω・)(・ω・`*)ネー(書籍化を望む人が増えてる気がする!(作者の中でだけw))
最後の方はいつも使い回しでごめんね?では神超をよろしくです♪♪♪(音符を増やしたw)
ちなみに第一章が終わったので第一章を読んでない方は要チェックや!
遂に二章完結。いや〜二章は長かったな…w第三章開始。というかもう終わるけどwというか終わったw次はいよいよ第四章です!
結局ネット小説大賞は夢へと消えたのでした……チャンチャン♪
でも次回があれば再チャレンジするぞ!
後、感想がまた伸びたのですが、まだまだどんどん感想待っております。
目指せ書籍化!この調子でどんどん話を投稿するぞ!(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!(。`・∀・´)⊃