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神々を超えし者を創りし世界  作者: 永澄水樹
第三章 刹那達の新たなる日常編
49/70

刹那のお店、開店前日と開店当日

超お久しぶりです。皆に忘れられてなければいいのですが作者の永澄水樹です。(ながすみみずき)


かなり更新できませんでした。


事情は凄くたくさんあるのですが、書かなすぎて書き方忘れたのも大きかったです><


今回は1月1日生まれのレーシャルの誕生日にも更新できず、2月14日生まれのセレナ、そして2月16日生まれのリースと更新できず。


しかし!メインヒロインの奏さんの誕生日には間に合いました!


一応書き終わったのは3月2日ですが、奏の誕生日に合わせて3月3日の23時に投稿致します。


これからはちょくちょく更新出来ると思いますのでこれから、又よろしくお願いします。


神超第49話「刹那のお店、開店前日と開店当日」どうぞご笑覧あれ。


ちなみに続報です。


神超を編集し直して新しく神超を書き直す事にしました。


神超の世界を書くにはまだまだ言葉足らず、書き方も全然小説っぽくないですし・・・。


ですので、ちゃんと小説の書き方が出来る様になり、しっかり設定が練れたら書き直しというより新作として神超を書きたいと思います。


ただ、現在の神超も作品としては初作品なので最後まで書くので安心して読んで下さい。


又、神超とは別の作品も書く予定なので、そちらの方もよろしくお願いします。


他の情報は活動報告をお読み下さい。


ちなみにブログを始める為に色々時間を掛けてたのでそちらもよろしくです。


いつもの後書きの設定はブログにて掲載する事にします。


詳しくはブログが出来てからご報告致しますでは、本編をお楽しみ下さい。


後、ハッピーバースデー(*´╰╯`๓)♬*゜奏さん!

刹那達一行はとりあえず明日オープンの店の様子を見る為、塔から帰還してそのまま店の準備へ行くのだが。



「おい、刹那?今日は店で何するんだ?明日はもうオープンなんだろ?」



アルがそう刹那に尋ねる。


その問いは皆、気になっている様で刹那の言葉に皆耳を傾けた。



「今日は実際にオープンした時を想定して、各店の店員を二つの班に分けて客側と店側に分かれて交互に実践訓練をして見るつもりだ」



刹那がそう説明すると、皆実際に店を稼動させると聞いてちょっと緊張が見られた。


しかし、刹那のお店という事もあって、皆がしっかりと成功させようという気持ちでいた。


とりあえず、その質問の返事を聞いて皆、色々と考えながら、刹那の店へと歩いていった。


刹那のお店がある通りについに着いたので、刹那は皆にこれからの行動を指示する。



「それじゃあ、皆はメイド喫茶に先に行って着替えていてくれ。俺は執事カフェと薫香味亭2号店とクレープステーションの皆を一度メイド喫茶に集める為に声かけて来るから」


「お兄様?着替えるのはいいのですがその後は待機してればいいのですか?」



奏がそう訪ねてきたので、刹那はシセリーに言って皆を集めておいてくれと奏に指示しておく。



「分かりましたお兄様。それでは私達は先にメイド喫茶に行ってますね」


「おう、そうしておいてくれると助かる」



刹那はそう奏に伝えてから、まず執事カフェに足を伸ばす。


執事カフェに着くと執事カフェのチーフを任せていたリヴィスに声を掛ける。



「リヴィスさん調子はどうですか?」



刹那が店に入って直ぐにリヴィスにそう声を掛けるとリヴィスは刹那に今の状況を説明し始めた。



「どうも、刹那さん。とりあえずフロアの皆は明日の開店にちゃんと間に合いそうですよ」


「そうですか。これからメイド喫茶に皆で集まって最終確認をするので来てもらえますか?」



刹那がそう言うとリヴィスが訪ねてくる。



「えっとフロアの皆を連れていけばいいんですか?」


「はい、キッチンのスタッフにも招集を掛けるので、先に行っててください」


「分かりました。ではフロアの皆を連れて先に行ってます」


「お願いします」



刹那がそう答えるとリヴィスはフロアの皆に声を掛けて、メイド喫茶に移動を開始する。


なので、刹那は執事カフェのキッチンに顔を出す。



「どうも、調子はどうですか?」



刹那はそう執事カフェの料理長のデニスに声を掛ける。



「あ、どうも刹那さん。料理の練度を高める為に試行錯誤の連続でしたが、明日のオープンにはどうにか間に合いそうです」


「執事カフェはケーキがかなり多いので大変ではないですか?」


「そうですね。確かに刹那さんのレシピ通りのケーキはこの世界ではかなりレアな物ですので作るのに皆苦労しましたが、魔導器の出来がいいのでなんとかなってます」


「コーヒーや紅茶はどうですか?」


「ドリンクは皆苦労しましたね。料理とちょっと勝手が違うので……。ただレシピが詳しかったので何とかなりました」



色々と尋ねた感じ、概ね良好な用であった。


特に魔導器の出来が良かったのと、刹那特製のレシピが役にたった様である。


それを聞いて安心した刹那はデニスにメイド喫茶に集まるように伝える。



「えっと、今からメイド喫茶に集まればいいんですか?」


「はい、他の店の人も一旦メイド喫茶に集まって貰うつもりです」


「分かりました。それなら一段落したら移動しますので」


「それではお願いします」



刹那はそう言って執事カフェから出て次にクレープステーションを覗く。


クレープステーションはメイド喫茶と薫香味亭2号店の間に設営してるので、薫香味亭に行く途中で、声を掛けた。



「ハンナさん、ロシオさん調子はどうですか?」



刹那が中を覗きながら2人に声を掛けると、返事が帰ってくる。



「あっ、どうも刹那さん。今ロシオさんと明日開店する時に効率の良い配置とか考えながら整理してた所です」


「どうも、刹那さん。ハンナさんの言う通り、明日スムーズにオープン出来る様に準備してました」


「調子は良さそうですね?」


「えぇ、レシピは全部作れる様になりましたし、私もロシオさんも明日の準備は万端ですよ」



どうやらクレープ屋を任せた女の子の二人組、メイド服姿のハンナと執事服姿のロシオはうまくやっているようであった。


なので、刹那はとりあえず、2人にメイド喫茶に集合と伝えてその場を後にする。


そして、最後に薫香味亭2号店に入るとそこは既に戦場になっていた。


それも、どうやらマージリーが明日の開店の前準備の為に何かしらしてる為の様である。


そこで、刹那は怒声を上げているマージリーに恐る恐る声を掛けた。



「あの〜マージリーさんこの状況は何ですか?」


「ああ!?」



刹那にマージリーはドスの効いた声で返事をする。


なので多少萎縮した刹那は調子を聞いてみる。



「あの、調子はどうですか?」


「なんだ刹那かい。調子はまあまあ及第点って所さ」


「そうなんですか?」


「まぁ、私の店だからね。しっかりした物を出して貰わないと困るからね。一応レシピ通りに作れる様にはなったけど、まだまだだね」


「まだまだですか?」


「そうさ。ただ、この店では刹那のレシピの料理が売りだろ?だから私の店の料理だけじゃなく、未知の料理も作らなきゃならないんだ。大変で当たり前さ」


「確かに、そうですね。ただ、しばらくは薫香味亭の料理がメインですよ?」


「そうなのかい?」



マージリーが不思議そうに刹那に聞いてきたので、それについて説明をする。



「一応自分の料理はやはり、未知なのと、薫香味亭のブランド力の差があるので。それに……」


「それに何だい?」


「ここは一等地ですので、薫香味亭の1号店と差別化を図らなければならないので、これからも薫香味亭2号店の料理人は苦労すると思います」


「そりゃ、そうだね。1号店と同じじゃ私の店が商売上がったりだ」


「それだけじゃないですけどね」



刹那がそうマージリーに言うと興味深げに聞いてきた。



「それだけじゃないってのは何だい?」


「いや、ここは一等地なので同じ料理でも料金がかなり高く設定されてるんですよ」


「うん?それじゃあ、こっちの店で食べると損するんじゃないのかい?同じ料理じゃ」


「そう、そこなんですよ。だから、マージリーさんのレシピを覚えさせたのはあくまで下地作りであって、完全に違った料理にして提供するつもりです」


「ほう、でも今からどうにかなるのかい?」



そこで刹那はこれからの薫香味亭2号店の運営の仕方をマージリーに伝える。


とりあえず、軌道に乗るまでは食材や調理法の微妙な差異で値段の差を埋めるという事。


そして、新しい料理は随時追加投入して行く事を告げた。


そうすると、マージリーは楽しそうな笑みを浮かべて刹那に言う。



「刹那は自信有りげだね。そう言うなら私がちょくちょく店を見に来るからちゃんと違いを見せな!」


「分かってます。大丈夫です。それより。これから明日に向けて最後の調整をしたいので一旦皆をメイド喫茶に集めてるんですが。ここのスタッフも集めてもらっていいですか?」



刹那がメイド喫茶に皆を集合させている事をマージリーに伝えると、マージリーは直ぐに皆にメイド喫茶に集合だと伝える。


その為刹那が薫香味亭2号店でする事はなくなってしまったので、マージリーとスタッフと一緒にメイド喫茶に移動するのだった。


そして、メイド喫茶に着いたのでマージリーに皆を集めてもらっている間に、変身してメイド服を着て皆の前に行く。



「皆さん。お疲れ様です。明日が開店という事で一度皆さんには集まっていただきました」



そう説明するとシセリーが刹那に質問をしてくる。



「メイド長。明日開店ですけど、今日もこのまま同じ練習をしてればいいんですか?」



丁度刹那が説明する前に質問が来たのでその事について答える。



「えっと、今日はこの後、各店舗ごとに実践的な訓練をしてもらおうと思ってます」


「それはどういう訓練ですか?」


「各店舗のスタッフを二つに分けて、店側の役と客側の役に分かれてもらって実際にお店を稼働してみてもらいます」



そう説明するとスタッフの間でどよめきが生じるが、しばらくすると落ち着いたので刹那は各店舗の料理長とチーフに組み分けをする様に指示する。


すると各店舗ごと、ちゃんと組み分けが出来た様なので試しにやってみる。


まずは皆に各店舗に戻るように指示して、刹那はメイド喫茶から様子を見始める。


少しすると、どうやら始める様なので見学をする。


ちなみに刹那はやらないのかとシセリーに聞かれたので自分は見学があるからと、何げに断っていた。


そして、始まったので様子を見る。


どうやら、客役は1人1人来る様である。


ちなみに刹那達、学園組も分かれている様で最初は奏とリースが接客でセレナとアイナとレーシャルがお客の様であった。



『お帰りなさいませお嬢様』



元気よく奏達が挨拶した所で刹那はミスに気づく。


よく考えるとメイド喫茶のスタッフは皆女性なので、挨拶が皆ご主人様ではなく、お嬢様になってしまうのだ。


だが、まぁ些細な事なので刹那はミスをスルーして、そのまま見学を続行する。


従業員組は1人1人違った料理等を注文してる様なのでこれといって問題はない様である。


又、接客もちゃんと出来ているので安心して見れるのだが……問題は学園組であった。


セレナがとりあえず書いてある物全部等と言う謎の注文をしていたのだ。


そして、アイナは早速店員に絡んでいた。


レーシャルは何故かもじもじしながら注文していた。


この3人はあまり客役に向かないなと刹那は溜め息を吐いたが、結局、セレナは全メニューを持ってこさせて食べまくり。


アイナは店員を用もないのに何かと呼び寄せて困らせていた。


レーシャルはちょっと浮いていた。


こうして困った3人の番が終わるのを見てから、刹那はまぁこれだけ無茶な客もそんなに来ないだろうと他の店舗に移動した。


次に来たのは執事カフェであった。


どうやらこちらはアルとミリスが店側の役でメリッサが客側の役の様であった。


だが、客として来店しているメリッサが何やら浮かない様子なので話しを聞いてみた。



「ねぇ、メリッサ?どうしてそんなに浮かない顔してるのよ」


「あっ、お姉様。だって執事カフェって男ばっかじゃん。いいのはせいぜいミリス君位でしょ?」


「そりゃ、執事カフェは女性向けのお店ですからね……でもこういっちゃ何だけどいわゆるイケメンばかりだと思うけど不満なの?」



刹那がそんな事を言うとメリッサが物凄い勢いで文句を言ってきた。



「確かにそりゃ、ここの従業員はイケメン揃いだと思うわよ!でもねお姉様私は女の子が好きなの!何が悲しくて男性に接客されなきゃならないのよ。それにいらっしゃいませお嬢様って。私は侯爵家の出よ?他の店でも普通にそう言われてるわよ」



どうやらメリッサの場合、イケメンより女性。しかも可愛い女性じゃないと納得がいかない様である。


さらにメリッサの場合普段からは想像しづらいが立派な貴族であり、位も侯爵家である。


執事カフェのなんちゃってお嬢様扱いなど、いつもちゃんとしたお嬢様として扱われているメリッサとしては微妙な様であった。


刹那は意外な盲点があるものだなと感心したが、実際のお嬢様でもこれだけのイケメンに囲まれたら嬉しいのではと疑問を抱くのであった。


何故ならメリッサは刹那以外の男性はミリス位しか認めておらず、女性が大好きという変……もとい痴女なのであてにならないのである。


刹那はこの事で頭を抱えながら従業員の接客ぶりを見ていた。


見ていて思ったのは客側になったスタッフが実際に接客されてみてかなり満足そうにしている様子だった。


特にケーキのセットを食べてる所を見るとかなり幸せそうであった。


なので刹那はケーキはかなり売れるのではとかなりご満悦で、店をもう一度見回した後、次のお店クレープステーションに移動した。


クレープステーションではハンナとロシオが互いに注文し合って作りあっていた。


そこで刹那は一つクレープを注文してみる事にする。



「すみません。いちごチョコクリーム一つください」


「えっ?あっ、刹那さん?ですよね?」


「そうですよ。調子はどうかと思って一つ注文をしてみました」


「そうなんですか。でも刹那さん女性になるとビックリしてしまいます」


「それは確かにハンナさんの言う通りですね。私も驚きます。それと、はい、いちごチョコクリームです」


「ありがとうございます。ロシオさん」


「いえ、どうでしょうか?私のクレープは?」


「では頂きます」



刹那はロシオに感想を聞かれたのでとりあえず食べる事にする。


するとしっかりと生地の味もしており、いちごもかなり良い品を利用してるようで美味しかった。


なのでその事を伝えるとハンナが凄く驚いた様に事情を話してくれた。



「刹那さん!凄いんですよ材料が!いちごとかバナナとか他の果物も一級品が届いてるんです!しかもチョコレートやバターなんかも大量に来てるんですよ!」


「そうなんですか?」


「はい、ハンナさんの言う通りなんです。確かネスタって呼ばれてる方が引き連れて来た人達がどんどん材料や器具を置いて行ったんですよ。ちなみにその方が材料はかなり余分に持ってきたのでクレープを作ってくれと言って10個も食べていかれましたよ」



その事を聞いた刹那は知らない内にネスタ先生は一体何をして行ったんだと、呆れ半分有り難み半分といった心境でいたが、ここは素直に感謝しておくことにした。


ネスタには材料の流通を任せると言ってあるのでまぁ、この位は多めに見ようと思った。


だが、ハンナがネスタがこれからもちょくちょく食べたいのでデリバリーを出来る様にしておくと伝言を預かったと聞いた時は、頭がちょっぴり痛くなったのであった。


そこで、ハンナとロシオにクレープステーションはどんな感じか聞いてみた。



「そうですね。まだ開店してないですけど多くの人に注文されましたよ?」


「注文ですか?」


「はい。既に刹那さんが作った大きなカラーのメニューを店先に置いているので興味を持った人がかなりいる様で」


「でもまだcloseになってますよねこの札……」


「メニューに目が行くのでそっちに気づかない人が多いみたいです」


「ロシオさんの言う通りですよ!メニューよりcloseの札を大きくした方がいいかもですね。でも嬉しい悲鳴ですよね?声をかけてくれた方の殆どが開店したら絶対に来ると行ってくれましたよ」


「でも何人かのお客さんには値段をもうちょっと安めにはできないのかと意見されましたが……」


「ロシオさんが言われた意見はまあ想定の範囲内ですよ。やっぱり値段はちょっと高めですからね。トッピングをフルにしたら普通にご飯食べれますし」



刹那がそう言うとハンナもロシオもちょっと困った顔をしていた。


なので刹那は2人に安心する様に言う。



「大丈夫ですよ。ここは一等地ですから料金が高くなるのはしょうがないですし、先程言っていた通りネスタ先生がかなり良い品を届けてくれてる様なので。ちゃんと値段相応……もしかすると安い位かもしれませんよ?」



刹那の説明を聞いた2人がこの話を聞いて一番に疑問に抱いたのは一等地とか品質ではなくネスタの事だった。



「あの〜刹那さん?今ネスタさんの事先生って言ってませんでしたか?」


「えっと、私もハンナさん同様ネスタさんの事を先生と言っていた様に思うのですが……」


「ネスタって人は第7学園の魔術刻印学の先生ですよ……一応」



刹那の言葉を聞くと2人共あれが先生なのかと驚きが隠せない様であった。


確かに何故、魔術刻印学の先生が刹那のクレープ屋を異常に贔屓にしているのかは疑問に思うだろうと思ったが、先日の様子からしてネスタが大の甘党でケーキやクレープに異常に興味を示していた事を考えるとおかしくないと刹那は思った。


とりあえずクレープ屋はオープンが待ち遠しい位の様子なので大丈夫だろうと刹那は思い2人に明日の準備をしながら最終調整をしておく様に言ってから最後の薫香味亭2号店に足を向ける。


店に入るとマージリーがいる為か皆緊張しながらお店を稼働していた。


とりあえずマージリーに声を掛けておこうと刹那は話しかける。



「マージリーさん調子はどうですか?」


「ああ、刹那かい。ちょっとぎこちないがこんな所だろうね。それより心配なのはフロアよりやっぱり厨房だよ」


「見た感じ料理もちゃんと出せてる様に見えますけど?」


「ちょっとスピードが遅い気がするんだよ。これでオープンしたら果たして回せるか」


「う〜ん。どうでしょうかね。でもここはもう信じるしかないでしょう。オープンは明日ですし」


「そうだね。しょうがない。明日は私自らが指揮してやるかね」


「いいんですか?マージリーさん」


「心配だからね。1号店はまぁ、あの子達ならミスらないだろうし、2号店の方が心配だからね」


「ありがとうございます。マージリーさん」



刹那がお礼を言うと、マージリーはふんっと息を吐き、厨房に行ってしまった。


なので、刹那はしばらく薫香味亭を見た後にメイド喫茶に戻った。


そして、刹那もメイドとして働く練習を開始した。


結局、皆で交代で練習したら終了の時間が来たので刹那は、又皆をメイド喫茶に集めた。


そこからは明日についての説明をする。



「それでは皆さん今日まで訓練お疲れ様でした。明日はいよいよオープン当日です。常勤の方は明日は9時に出勤して下さい。学校がある方は終わったら合流という事で。何か質問はありますか?」


「はい!」


「シセリーさん何かありますか?」


「メイド長達は明日は学校終わってから来るのかしら?」


「えっと、私は9時に出勤しますよ。他の皆は学校が終わってからですけど……えっとアイナはどうなんでしょう?」


「私?」



刹那が突然アイナに振ったのでアイナは困惑しながら答える。



「私は朝からでも来れるよ?一応」


「ギルドはいいんですか?」


「う〜ん、非常事態でもなければ私の仕事位なら他の人でも出来るだろうし大丈夫じゃないかな?」


「じゃあ、アイナさんは明日朝から来てください」


「分かったよ〜」


「それじゃあ他の学生の皆は学校が終わり次第来てください。皆さん明日はよろしくお願いします!」



そう締めくくり、とりあえず今日やれる事が終わったので刹那は解散を皆に告げた後、学園組とマージリーの店にご飯を食べに行く。


ちなみに何故か学園組扱いされてるアイナだが、アイナは学園と関わりが全く無いのであった。


あるとすれば学園組の面子と関わりが深い位である。


それはさておき、今日も今日とて薫香味亭に着いたのだが……。



「おい?セレナそんなに注文して大丈夫なのか?さっきメニュー全部注文してなかったか?」



クロノスの力で男に戻った刹那がセレナにそう言うと、セレナは問題ないと言い様々な注文をしている。



「刹那?セレナがメニュー全部食った位で量が減ると思ったのか?食欲魔神だぜ?」


「そういうアルもかなり注文してる様に見えるが?」


「まぁ、俺も食うからな。あっはっは」


「笑って誤魔化すな!」



刹那にそう言われてもやはりセレナとアルの食事量は半端なかった。


結局とんでもない量を2人して食べた後、刹那が今日は明日の為に今日はもう解散と言ったので、レーシャルとアイナと分かれて学園に戻る。



「お兄様。私達もここでお別れですね。明日は頑張りましょう」


「あぁ、それじゃあ明日はよろしく頼むな。俺は朝直ぐに店に行っちゃうし、奏が皆をまとめてくれ」


「分かりました。それではまた明日です」



奏が別れの挨拶をするとリースとセレナも同様に挨拶をしてくる。


そして互いに別れの言葉を口にしてしばらくすると、今度はメリッサとの分かれ道に差し掛かる。



「刹那君、それじゃあまた明日ね?ミリス君も」


「おい!俺にはなんで挨拶ないんだよ?」


「あっ、アルいたんだ?」


「なっ!居たに決まってるだろ!」


「そう、気づかなかったわ」


「嘘つけ!」


「はいはい、じゃあね」



メリッサはアルの言葉をしっかりとスルーして帰っていった。



「まぁ、アルの扱いはいつもながらだな」


「そうだね」



刹那とミリスはそうつぶやきながら怒っているアルを放置して帰路につく。



「おい!何で置いていくんだよ」


「アルか……置いてったけ?」


「別に置いて行ってないよね刹那君」


「嘘つけ!ミリスまでそんな事言うのか」



アルがちょっぴりへこんだ様なので様子を見ていると、ミリスが慌ててフォローしていた。



「アル君嘘だって!置いてったのは悪かったけど。決して悪気があった訳じゃ」


「置いてくのに悪気以外に何があるんだよ?」


「それはまぁ……」


「ミリスは俺の事なんてどうでもいいんだな……」


「そんな事!!」


「うっ、うわぁぁあああ」



突然アルが泣き出したので刹那は興味深そうに経緯を見て居た。


するとミリスが慌ててアルに謝罪し始める。



「ごめん!アル君が泣くとは思ってなくて!えっと僕に出来る事なら何でもするから泣き止んでよ!」


「うっ、うっ、本当になんでもしてくれるのかっうっ」


「本当!本当だって!」


「じゃあ、俺今まで酷い扱い受けてきたぶん泣きたい」


「えっと、じゃあ気が済むまで泣きなよ。そばにいてあげるから」


「泣くのはいいが、ミリスの胸で泣きたい」


「えっと……いいよ……ってえ?」


「今いいって言ったよな!ミリス!お前の胸で泣かせてくれ〜」



そう言うとアルはミリスに飛びつく。


しかし、事の推移を見守っていた刹那はたぶんこれが最初からの狙いだろうと思ってたので密かにアルの背後をとっていた。


結局アルがミリスに飛びついた所までは良かったが、刹那が後ろからアルを止めた為、中途半端にミリスに近づいたアルはほっぺたをミリスに叩かれていた。



「アル君!何で急に胸に飛び込んでこようとするのさ」


「ミリス……途中までは確かにへこんでたみたいだが途中からは確実にお前の胸の中を狙ってたぞ?」


「そうなの刹那君!?」


「ばっ!刹那バラすなよ!」


「う〜、もう!アル君の馬鹿!嫌いだ!刹那君〜」



こうしてアルはミリスに嫌われ、泣き出したミリスは刹那の胸で泣いていた。


ちょっぴり役得と思ってた刹那だが、かなり恨みがましい目でアルに見られたので咳ばらいしてお風呂に行く事にした。


お風呂に着くといつも通りに?アルが拉致られたのでミリスと2人でお風呂に入る。


アルはと言うと……。



「おい!何だよ急に!」


「会長!偵察部隊が刹那さんの店と思わしき地点を割り出しました!そして刹那さんも居たと報告を受けております」


「えっと、偵察部隊って何でそんなのあるんだよ」


「偵察部隊の他に情報部隊、分析部隊等もあります!準備は万全であります!」


「お前ら無駄に全力だな」


「会長!無駄とは失礼です!いつも一緒に居られる会長とは違うんですよ我々は!」


「悪かったよ。それで今回は何の用だ?」


「はっ!明日刹那さんのお店がオープンとの事でその詳細を聞きたく」


「詳細って言ってもな?この間話した内容と同じだぞ?」


「それでもいいのでもうちょっと詳しく!」


「えっとだな。とりあえず刹那は明日は朝からメイド喫茶で働くらしい。開店は10時で刹那の妹とか俺とかは学園が終わってから合流だ」


「それで?」


「後は刹那が闘技場に出るなら3時半位には移動してるだろうから、刹那に会いたい奴は早めに行くんだな?」


「ミリスはメイドになるんでしょうか?」


「前も言った通り、ミリスは執事カフェで執事をやるよ。残念ながらミリスのメイド服姿は……そうだこの手があったか!」


「何か手が?」


「ミリスのメイド服姿が見れるかもしれねぇぜ?まあ働く姿は見れないだろうけど。メイド服姿だけなら」


「分かりました!会長を信じてミリスファンクラブにはそう通達しておきます。刹那ファンクラブの方には急いで見に行く様に注意勧告をしておきます」


「じゃあ、俺は刹那達の所に戻るからな」


「はっ!会長、続報がありましたら是非こちらにも情報を流してください」


「分かったよ。じゃあな」



こうして解放されたアルはとある策を胸に刹那達の元へ戻った。


そして、刹那達一行が部屋へ戻った時にアルは刹那にこっそりと話をする。



「おい、刹那?」


「何だよひそひそしやがって」


「しっ!ミリスに気づかれちゃまずい」


「で、何だよ?」


「ちょっと刹那に相談なんだがミリスのメイド服姿見たくないか?」


「急に何だよ」


「いいから正直に話せよ」



アルが妙に真面目に聞いてくるので刹那は真面目に答えた。



「まぁ、ミリスのメイド服姿は正直見たいが、本人が絶対に拒否るだろ?」


「そこで刹那の出番だ。我に秘策ありだ……」



こうしてアルの秘策を聞いた刹那はどうした物かと考えながら、とりあえず今日は寝ようと、2人に言って、気の処置を施して寝るのだった。


次の日の朝。今日も今日とて朝の鍛錬をして、食事が済んだ所でアルに耳打ちされる。



「どうだ刹那?昨日の提案飲む気になったか?」


「あぁ、だがやったら絶対にミリスにキレれられるぞ?覚悟はしとけよ」


「そういう刹那も実行犯なんだから覚悟しとけよ?」


「分かってるよ」



刹那とアルがこそこそしてるとミリスが不思議そうに話し掛けて来た。



「2人共どうしたの?何だかこそこそしてない?」


「気のせいだろミリス。俺は今から店に行くから別行動だ。アル達の事宜しくな」


「うん、それはいいんだけど?何か怪しいな〜」


「気のせいだって。じゃあ俺は店に行くな」


「おう、いってらっしゃい!副会長頑張れ!」


「刹那君いってらっしゃい。所で副会長って?」


「ミリスは気にしなくくていい。じゃあまた後で」



こうして刹那は自分の店に向かうのだった。


途中でアイナと合流して店に着くと皆早めに来ていたようで、いい具合に緊張感が生まれていた。



「シセリーさんおはようございます」


「刹那君おはよう。今日からよろしくね!メイド長」


「あっ、刹那おはようにゃ!今日から頑張るにゃ」


「パジャさんも気合入ってますね」


「当然にゃ!」


「それじゃあ、自分達も着替えてきます」



刹那はそう言ってメイド服に着替える。


そして、オープン直前。最後の挨拶を皆にする。



「今日無事オープンとなりました。お客様がどれ位来るのかは分かりませんが皆さん頑張って下さい。それでは各自持ち場に着いてください」



刹那の挨拶で皆が自分の店舗に戻って行く。


刹那はメイド喫茶で仕事なので、後の事は各店舗のチーフと料理長に任せている。


ただ、薫香味亭にはマージリーがいる様なのでちょっと安心である。


そして、刹那は前もって各自に伝えてた通りに、店の前での販促と試食品を持っての宣伝を皆に開始させた。


その指示をした後、刹那はアルの秘策とやらを実行に移すのであった。


その秘策とは、等身大のミリスフィギュアメイド服Verを作る事だった。


刹那は魔力をかなり使って店の入口にミリスのメイド服姿のフィギュアを作り出した。


ちなみにオールカラーの完全版である。


ただ、刹那の懸念は下から覗く馬鹿が居るかもしれないので、注意書きの立て看板を作るのだった。


その看板には下から覗くようなマナー違反は禁止です。皆でこの姿を見ていける様にマナーを守りましょうと書いておいた。


そして、遂にオープンを迎える。


各店舗の前では試食品が提供されてるので結構注目されている。


一番注目を浴びていたのはクレープステーションである。


ハンナ達が言っていた通り、かなり興味が持たれてた様で既に列が出来ている。


そして、次に注目を浴びているのがメイド喫茶で、試食のオムライス効果とミリスフィギュアの効果覿面で次第に客が入っている。


刹那も手伝わないとならないので、残りの執事カフェと薫香味亭2号店を見てみたが、執事カフェは試食品のケーキが好評でどんどん人が入っていっていた。


だが、薫香味亭はあまり人が入っていないように見えたが、メイド喫茶が忙しくなったので刹那は接客に専念し始めた。



「お帰りなさいませご主人様」



刹那がそう言って客を招き入れると、客はとてもビックリしてる様で何だか萎縮していた。


そして、遂に刹那にもオムライスを届ける時が来てしまった。


オムライスを運び、テーブルに置いて、刹那は最終段階に取り掛かった。



「それではこれから美味しくなる魔法を掛けさせて頂きます。おいしくな〜れ!萌え萌えキュン!」



刹那がその魔法を唱えると客が何が起こったのか分からない様子で挙動不審になっていた。


一応刹那はケチャップでお絵かきするオプションを付けるか聞いてみるが、客がフリーズしていたので声を掛けてみる。



「あの〜ご主人様?大丈夫ですか?」


「えっと、あの?こっ、これは何ですか?」



客は今起こった事が理解出来ていない様で刹那に質問していた。


周りを見ると大抵の客が同じ反応を示していた。


そこで刹那も説明をする。



「あのですね、お客様。このお店では男性のお客様や望まれる女性の方はご主人様とお呼びして、女性のお客様にはお嬢様とお呼びしているんです」


「えっと?何ででしょうか?」


「そうですね……簡単に言うとその方が萌えるからでしょうか?」


「燃えるですか?」


「多分字が違うと思いますが、こうやって普段普通にしている方が可愛い子からご主人様と呼ばれたり、さっきの行動とか何か心にくるものがありませんでしたか?」



刹那がそう説明すると客はまだ疑問そうだったが一言返って来た。



「よく分かりませんが確かに店員さんに丁寧に扱われるのは嬉しいです」


「えっと私の事は刹那とお呼びください」


「それなら刹那ちゃん、ケチャップ?でのお絵かきのオプションってのも試してみていいですか?」


「オプション料銅貨1枚になりますけどいいですか?」


「はい。それで絵ってどんなの書いてもらえるんですか?」


「皆が分かる物なら殆んど書けますが、文字を書くのが一般的でしょうか?例えばお客様の名前の後にLove♡とかですかね」


「えっ!そんなのも出来るんですか?」


「出来ますけどどう致しますか?」


「じゃあそれでお願いします」


「ではお名前を教えて貰っていいですか?」


「ジネディーヌ・ジャヌレです!」


「それではご主人様のお名前をお借りしまして……」



刹那はそう言うとジネディーヌLove♡とオムライスにケチャップで書いてみる。


するとジネディーヌはとてももじもじして赤面していた。


刹那はこりゃ面白いと思いながらさらなるオプションを提案する。



「ご主人様。一口あーんして食べさせてあげるオプションも有りますが付けますか?銅貨2枚ですが」



刹那がそう言うとジネディーヌはかなりの勢いで頭をブンブン上下に振っていたので刹那はスプーンを借りて一口分すくってジネディーヌの口に近づける。



「ご主人様あーん!」


「あ〜ん!ううぅううぅぅううう」



ジネディーヌは刹那に食べさせて貰うと何故か泣き始めた。


なので流石にやり過ぎたかとおふざけ半分にやっていた刹那はジネディーヌに慌ててフォローするのだが。



「大丈夫ですかご主人様!?」


「いえ、何だかとても感動してしまって!そう、なんだか心の底から何かが湧き出てくるんです!刹那ちゃんや他の店員さんを見ていると心の底から何かが!!」



ジネディーヌが何やら新たな感情……刹那の推測通りなら萌えの領域に踏み入れたと認識した刹那はその事を伝える。



「ご主人様。それが萌えと言う感情ですよ。こういう時は萌え〜!と言っとけばいいんです!心の叫びなのです!」



刹那が謎の宗教勧誘みたいな事を始めてたので他の店員や客も刹那に注目していた。


その中で萌について誰もしっかり理解している者が居なかったので皆不思議そうに見ていたが、刹那のマニュアルと訓練で萌えをなんとなくでも理解している店員達はこれが萌えなのかと再認識していた。


そして、刹那はごゆっくりとジネディーヌに言った後、一旦バックヤードに帰還したのだが、シセリーが声を掛けてきた。



「あのメイド長?あれ何なんですか?何かお客さんかなり挙動不審でしたし、最後は泣いたり、何かしら叫んでましたけど?」


「シセリーさんあれが萌えと言う物なんですよ!」


「そうなの?でも凄いですねメイド長。オムライスのオプション全部付けさせるとは」


「いえいえ、オプション付けさせるのは当たり前ですよ!こちらも売上掛かってますから!」


「でもちょっとお客さん可哀想じゃない?」


「シセリーさん甘いですね。萌えの感情を引き出すには偽りの感情では駄目なんですよ!偽りの感情は見抜かれます!だからこちらも本気で接する必要があるんです!」


「って事はメイド長というか刹那ちゃん?というか刹那君は男の子よね?さっきのお客様を本気で愛したって事?」


「そうですよ!一時ですが本気が試されるんですよこの商売は!だからシセリーさんも心して接客して下さい。宗教と一緒ですよ。よくあるでしょ?皆を愛せよされば皆救われるとかっての」


「刹那君……何か黒いわよ」


「心はいつも真っ白です!」


「絶対嘘よ!さっきお客様の前に居た刹那君は天使に見えて、実際は悪魔だったわよ!見事に銅貨3枚追加でせしめてたし!」


「シセリーさん。そんな事言ってたらやっていけませんよ〜」


「分かってるわよ。私も汚れてしまうのね〜齢い173歳で……」


「シセリーさん……173年も生きていて汚れるも何もないんじゃないんですか?」



刹那がシセリーに歳の事を言うと物凄い殺気を放ちながら刹那に詰め寄ってくる。



「刹那く〜ん?このお口かな?失礼な事を言うのは!」



シセリーは刹那の口を思いっきり両側から引っ張った。



「いはいでふ、しへりーはん」


「もう!刹那君デリカシー無さ過ぎよ。確かに173歳だけど、これでもまだまだ乙女なんだからね」


「すみませんでした。シセリーさん。でも接客はしっかりしないと駄目ですよ?お客様って結構敏感ですから真剣にやらないとうまくいかないですよ」


「なら見てなさい!」



シセリーはそういうと新しく来店したお客を接客し始める。



「おかえりなさいませご主人様。こちらのテーブルへどうぞ!こちらがメニューになります。注文が決まりましたらお呼びください」



接客を終えてシセリーが戻ってくる。そして刹那にドヤ顔をしてるので、まだまだこれからだと言って、注文を取りに行かせる。


するとオムライスの注文を受けて帰ってきたので刹那はそのオムライスを運んで接客してみてとシセリーに言う。


シセリーはちょっぴり不安そうにしてたが、さっき色々言った手前、結局オムライスを運んでいった。



「ご主人様お待たせ致しました。オムライスです。それではこれから美味しくなる魔法を掛けさせて頂きます。おいしくな〜れ!萌え萌えキュン!」



シセリーは遂にメイドのみが使える究極の魔法を唱えた!


だがしかし、シセリーが恥ずかしがってるのが丸分かりで、お客もうろたえたので二人してもじもじしていた。


なので刹那はシセリーにGOサインを何度も送るがシセリーがフリーズしてるので、刹那はしょうがなくシセリーの元へ行った。



「あの、ご主人様。美味しくなる魔法はいかがだったでしょうか?私達の愛を注ぎましたのできっと美味しくなってますよ♪料理の最高の調味料は愛ですからね!」



刹那はそういった後パチッとウインクをシセリーの客に送ると、その客はとても恥ずかしそうにしていた。


そこで刹那は今こそ畳み掛ける時と見るや、オプションの説明をして、結局お絵かきオプションと一口食べさせオプションを見事付けさせるのだった。


その後シセリーを引っ張ってバックヤードに帰還するとシセリーに文句を言う。



「シセリーさん!あなたはチーフですよね!皆を引っ張っていく立場なのにさっきの体たらくは何ですか!」


「ごめん刹那君……いえメイド長……そうねメイド長ね。もう流石メイドの長としか言えないわ。凄すぎるわよ刹那君」


「あの〜刹那君じゃなくて、今は女性ですからちゃんかさんか、メイド長って呼んでくれませんか?」


「あっ、ごめんね刹那ちゃん。でも本当に凄いわ〜実際にお客にやってみて分かったわ。あれはとてつもなく恥ずいわね」


「そうですよ!とっても恥かしいに決まってるじゃないですか!」


「あれ?刹那ちゃんも恥ずかしいんだ?」


「当たり前でしょ!やられるのは好きですがやるのはやっぱり抵抗有りますよ。それに私の場合実際は男性なんですよ?今は女性の身体ですけど」



刹那がそう言うとシセリーは刹那の事をじっと見た後改まって刹那に謝ってきた。



「ごめんなさい刹那ちゃん。いえ、メイド長。私もできる限りの事をしっかりします!例え恥ずかしくても頑張るわ」


「その調子です!シセリーさん。オムライスの一口食べさせオプションまで付けて貰える様に頑張って下さい!」


「ええ、心配掛けたけどチーフとして頑張るわ」



そう断言するとシセリーの中の何かが変わった様に思えた。


これならやれるなと刹那は安心して他の店員達の様子を見て居た。


やはり皆シセリー同様恥ずかしいやら何やら色々な感情が芽生えている様で苦戦している様であった。


一方のパジャは一切恥ずかしさが無い様でとっても楽しそうである。


そして、意外や意外。パジャはお絵かきオプションで文字ではなくオリジナルのお絵かきで客を喜ばせていた。


気になったのでパジャを呼んで話を聞いてみる。



「パジャさん接客完璧ですね!お絵かきのオプションの後さりげなく、そしてしっかりと一口食べさせオプションも付けさせてますし」


「パジャはこういった事は得意にゃ!」


「絵も凄く上手ですね?どっかで習ってたんですか?」


「パジャは音楽とか美術とか体育とか勉強以外は得意にゃ」


「えっと、それもどうかと思いますけどいい才能ですね」


「メイド長にそう言われると照れるにゃ。でもいい感じで出来てるみたいで良かったにゃ」


「この調子で頑張って下さい!」


「了解にゃ!」



パジャはそう言うと接客に戻っていく。


他の店員を見てみるが、他の店員の中で現在常勤で働いている者で最年少の15歳のノエリア・ジリベールが何げに接客が上手い。


ノエリアは学校に進学せずに働いているという訳ありの子だが、その無邪気さがお客に受けている様である。


そして、他の常勤のアリーア・ハイデッガー20歳、メラニー・セフィーヌ18歳、フアナ・アリソン18歳の3人はシセリー同様の恥ずかしさがある様だがしっかりと出来てるので刹那は安心して見て居た。


そこで気づいたのはメラニーはアイドル性がある様に見受けられる所がある点である。


ピンクの髪をサイドで留めて、可愛らしい愛嬌ある笑顔を振りまいており、来店した客は必ず一目は彼女を見ている様なので、ある意味才能だなと関心していた。


しばらく、そんな感じでお店を回していると、今の所一番売り上げてるのは誰だろうとちょっぴり見てみる刹那だが、その数字に頭痛がしてきた。


何故なら、完璧な美貌を振りまくエルフのシセリーでも無邪気にオプションをどんどん付けさせるパジャでも、アイドル性があると思ったメラニーでも無く、刹那が一位であった。


刹那はそっと、売上票を見なかった事にしようとしたのだが、それをバッチリ見ていたシセリーに尋ねられる。



「ねぇねぇメイド長?今売上見てたでしょ?一番は誰だった?」


「えっと?何の事ですか?」



刹那はとぼけて逃げようとするが、シセリーに退路を絶たれてしまう。



「ねぇ、売上が1人だけ凄い事になってるんだけど、これって誰でしょうね?」


「誰でしょう?」


「刹那君でしょ!何で本当は男の子の刹那君が一位なのよ!」


「いや、そう言われても皆より慣れてた~じゃないですか?」


「でも、刹那君かなり指名されてたわよね?」


「そうでしたっけ?」


「とぼけても皆分かってると思うわよ。それにしても刹那君凄すぎでしょ」


「凄いと言われても?何で指名されるんでしょうかね?」


「刹那君可愛いからでしょ?」


「そんな事言ったらここの店員皆可愛いでしょ?というか可愛い人しか雇ってませんってば」


「そうなんだろうけど、女としてのプライドが……」


「すみません」


「謝んないで惨めになるから!でもエルフの私でも勝てないとは……この世界はロリコンばかりなの!」


「確かに自分は今13歳ですから、そう考えると結構ロリコンが多いんでしょうか?」


「いや刹那君、君の世界の基準は分からないけど、この世界は中等科に入る年齢で成人扱いされるから、一応刹那君もしっかり射程圏内よ」


「えっと、12歳で成人ですか……私の世界では20歳で成人ですよ?それにシセリーさん見た目17歳位じゃないですか。一桁間違って見えすよ?」


「確かに私の見た目はそんな感じよ。でもエルフって言ったら美の女神に愛された存在とまで言われる美なのよ?なのに刹那君に負けるなんて」


「う〜ん、どうしてでしょうか?」



刹那はとりあえずとぼけたが、刹那の容姿はどう考えても不自然な美である。


神という存在はこの世の物と思えない美を纏うと言うが、刹那も楓の心臓に影響を受けて、かなりの美を誇る様になってしまった様である。


とりあえず、その事は言えないので、結局ごまかして、刹那は一度、メイド喫茶から他の店に視察に出かけるのであった。

いつも後書きが長いとの事なので今回は簡潔に。


とりあえず、塔から帰って、お店に行って開店準備。


次の日無事オープン。


そして色々あって刹那が他のお店を視察に行く所で終了。


三行で\(∵)/オワタ


次回は第三章終了させたいと思います。


では第50話をお待ち下さい。


一応第四章ではかなり時間の流れが変わります。


第四章もお楽しみに。



それでは毎度お馴染みのセリフと共にお別れしましょう。


目指せ書籍化!第二章終了で第三章開始♪現在第49話です。パンパカパーン♪♪♪後1話で4章終了かな?


現在ブックマークが170人なう。ちょびっと増えたよ〜○┓(アイナ風)ペコリ(登録してくれてる人は感謝です感謝(*´ω`人)感謝(TдT) アリガトウ○┓ペコリ)


是非まだまだ伸びたいので、ですので皆さん御慈悲を下さいorz


では評価、感想お待ちしております。ちなみに感想くれた方ありがとうでした。


他の方もよければどんどん感想をば


というか最後の言葉はやっぱり書籍化目指して頑張るぞ(*´ノд) ダヨネー( ´゜д゜)(゜д゜` )ネー(*´・ω・)(・ω・`*)ネー(書籍化を望む人が増えてる気がする!(作者の中でだけw))


最後の方はいつも使い回しでごめんね?では神超をよろしくです♪♪♪(音符を増やしたw)


ちなみに第一章が終わったので第一章を読んでない方は要チェックや!


遂に二章完結。いや〜二章は長かったな…w第三章開始。というかもう終わるけどw





追加!追加!追加!?♪


小説家になろうの『ネット小説大賞5』に無謀ながらそのまんま又チャレンジ!すなわちエントリー(*´∀`)♪


そして『ネット小説賞感想希望』もしたので感想を書いた方はもれなく特典がもらえるかも工エエェェ(´д`)ェェエエ工


是非とも『ネット小説大賞』のノミネート作品になれる様に皆様ご協力をお願い致します。


後、感想がまた伸びたのですが、まだまだどんどん感想待っております。


目指せ書籍化!この調子でどんどん話を投稿するぞ!(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!(。`・∀・´)⊃

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