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最後の一人まで

雄叫びが上がった。

世界を塗り替える雄叫びだ。

世界は絶望に満ちている。それでも生きる我々は本会を果たす。

「戦え」

「負けるな」

「ルドルフ戦士よ」

ルドルフと呼ばれた男は剣を振りかざす。一人は切られ、死に物狂いで突進してくる。それを冷静にルドルフ戦士は前蹴りで止めそのまま剣で頭を割った。

一人が崩れ、次の標的が来る。

「お前の首を貰った」

「素人が喚くな」

武装した大男に立て振りを喰らうルドルフ。それを冷静に流し、蹴りにフェイント入れて剣を振りかざす。

それを手で受け止めた大男はそのまま首の一撃を狙う。それを見たルドルフはすぐさま剣を離し回し蹴りを放った。それでも崩れない大男にルドルフはそのまま右後ろに回り込み、上に乗り首の回して殺した。すぐさま剣を取り飛んでくる弓矢を切り崩した。場外からの攻撃だ。弓矢の方向から位置を逆算したルドルフはそのまま圧倒的な投擲力で剣を投げた。そのまま顔の横に剣が来た弓矢の男はその凄まじさに感動し、叫んだ。

「オォォォ」

「「オォォォ」」

観客も熱狂し、ルドルフは幸運に喜びながらすぐさま大男の大剣を取り、前を見据えた。

「最後に残ったのは貴様か。タランよ」

「片腕の屈辱を晴らしてやるさ。くそガキが」

世界が震えた。それほどの圧力だった。斧による叩きつけは地面が唸った。

そのまま瓦礫を利用し視界を塞ぎながら、横切りを叩きつけるタラン。それを大剣で受け止め、吹き飛ばされるルドルフ。壁まで到達し、そのまま壁を蹴って闘技場に戻ったルドルフは一言漏らした。

「強い」

「あの敗北から俺は無様に逃げたさ。この屈辱を晴らすためにな」

「見込んだだけはある」

「それが気にいらねぇんだよ。くそガキ」

元王者の意地を見せつけるためタランを地面を蹴った。ルドルフは冷静に大剣を振りながら二度、三度、振りかざす。それを簡単にいなすタラン。そのまま斧を手放し、顎にアッパーを放った。それをモロに喰らったルドルフは吹き飛ばされ立ちくらみを覚えながら立ち上がった。

「面白い」

「いつまでその余裕が保てる。クソガキが」

加速するタラン。斧を手に取りもう一度最初の叩き上げを行おうとした瞬間ルドルフは隠してたナイスを投げつけた。

それに驚いたタランは隙を見せ、ルドルフに首を跳ね飛ばされた。

「これを使うのは二度目だ。タランよ。誇れ」

そう言い残しルドルフは闘技場を去った。

「「ルドルフ、ルドルフ、ルドルフ」」

観客は熱を帯び絶対王者を見送った。

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