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アオハル部!  作者: AIKA
5/9

第3話〜猫かぶり転校生〜

陽向side


私の人間関係は、広く、そして浅く。何かあったら直ぐに近づいたり離れたりできるように。それが、いつからかは覚えていないけれど、私のモットーとなっていた。

そして私は、それが簡単にできるように、仮面を被っている。猫の仮面を


茜side


あれから3日、私たちは部員を集めようとしたのだけれど…

茜「もー!良い人いない!」

黒江「誰でもいいじゃん…ほら、あの子とか」

茜「んー…」

誰でも良くないでしょー!

     「ザワザワ」

てか、なんで教室ザワついてんだろ…いつもより騒がしい

黒江「朝から騒がしいよな…なんかあったっけ?」

茜「んー、わかんない」

「え、お前ら知らねぇの!?」

茜「え?何が?」

「今日!転校生が来るんだって!」

黒江「へー、知らなかったな…ありがとう」

茜「転校生…いいかも!」

黒江「え、?」

茜「部活だよ!」

黒江「え〜…まぁいいけど」

茜「やったね!」

どんな子だろー!!楽しみだなー!


      ホームルーム

海斗「えー、もう知ってる人もいると思うけど…今日は転校生が来ています!どうぞ」

       ガラガラ

来た!!早速誘いたいよね!うん!

?「初めまして」

陽向「陽向です!よろしくね ニコッ」

「……え?」

陽向「ん?」

海斗「えーっと、それだけ、?」

陽向「はい!ニコッ」

海斗「ぁ、ゴホン…えー、じゃあ、陽向の席は窓際の1番後ろね」

陽向「はーい」

明るくて可愛い!いい子そう!!

海斗「では、ホームルームを終わります」

よし!誘うぞー!

茜「って、囲まれてる!?」

黒江「うるさっ、茜がガッツポーズして気合い入れてる間に囲まれてたよ」

茜「えー…」

黒江「休み時間でいいんじゃない?」

茜「うーん、そうする〜」

もう人気者じゃん…凄いなぁ

陽向「あははww」

笑顔の絶えない優しくて可愛い子

それが、私たちの陽向ちゃんに対する第一印象だった


休み時間に誘うって意気込んだのはいいけど…全然1人にならないし!なんか常に周りに人がいる!囲まれてる!

茜「もー!私も喋りたいのにー!」

黒江「まぁまぁw」

?「あの、これ、あなたのですか?」

茜「ん?あ、えっと…」

?「??」

茜「緒里ちゃん!で合ってる?」

緒里「ぁ、はい」

茜「合ってた!でも、これ私のじゃないかな〜」

緒里「そうですか((ボソッ…誰のだろ…」

茜「んー、黒江は?」

黒江「いや、俺も違うな…」

?「あ!それ私の!」

3人「え?陽向さん/ちゃん?」

陽向「うん、ありがとうねニコッ」

緒里「あ、いえ…」

茜「あ!陽向ちゃん!」

陽向「ん〜?」

茜「部活!入らない!?」

陽向「…はい?」

茜「緒里ちゃんも!」

緒里「え、私も、ですか…?」

茜「うん!」

黒江「ちょっと茜、急すぎて困ってるって」

わーなんか言ってるー

茜「みんなで青春の思い出を作る!アオハル部!部員は今のところ私茜と、こっちの黒江だけだけど…どうですか!?」

黒江「うん人の話聞いてる?」

陽向「ww君たち面白いねー」

黒江「ありがとう?w」

緒里「…ふっw」

茜「えへへwww」

なんだろう、陽向ちゃんにだけ感じるこの違和感…

茜「あ!で、どうかな」

緒里「えっと…ごめんなさい」

陽向「んー、私もやめとくよ〜他当たって〜」

茜「そんな…」

黒江「まぁまぁ、仕方ないよ…他当たろ?2人ともありがとうね」

陽向「いえいえ〜ニコッ」

緒里「ごめんなさい…」

陽向「え、なんで謝るの?」

緒里「ビクッぁ、えっと…その…」

陽向「あーごめんごめん、気にしないで?ニコッ」

緒里「す、すみません」

陽向「じゃーねー」

緒里「では、私もこれで…」

んー、どうしようかなぁ


それから私たちは何事もなく学校生活を送っていた。だけど1つ、気になることがあった。


あの時の陽向ちゃんは本当の笑顔だった?他の時は?話し方は?

茜「よくわかんないなぁ…」

黒江「え?何が?」

茜「いや…チラッ」

陽向「……」


まただ…また、ねぇ陽向ちゃん、あなたはどうして、そんな顔をするの?


そう。陽向ちゃんは、笑顔の耐えない優しくて可愛い女の子。そんな子とは裏腹に、時より、少し悲しそうで、でも優しさもある。顔をする。それは、儚く、美しく、どこか遠くへと行ってしまいそうな、そんな表情だった。


                   〜続く〜

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