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1話 仮入部

「新入生入場」

歩山ほやま中学校の体育館へ今年の新入生達が入場して行く。他の小学校から来た人はあまりいないから主人公である

飛鳥あすか ひかりも落ち着いた様子で体育館へ入場した。比較的に身長は小さいであろう。

『部活なに入ろうかな~』

光の頭の中には小学校にはなかった部活が気になっていた。

~1年5組~

自分のクラスでの生活は小学校の頃とさほど変わりはなかった。

中学校生活も日が経ち担任から仮入部の話をされたのは4月が離れていく頃であった。

「はい、皆気になってたであろう仮入部の話をするぞ」

仮入部期間は一週間であり、実際に部活動へ共に参加する体験

である。1日目、2日目どちらとも違う部活へ行くのも良い。

光は一日目に陸上部へ行くことにした。

光は小学校2年生頃からマラソンの大会へ参加していたから

陸上部へ入る予定であった。


~仮入部一日目~

「今日来てくれたのは4人かな?よろしくね!」

陸上部の部長は皆へ挨拶を交わした。

「まずは校庭を走るんだけど2周走るから仮入部の子達は2年生の後ろについてきてね」

陸上部は校庭2周走った。

『やばい、2周も走ったら体力もたないや』

光は息があがったまま治る気配が見えなかった。

「この後は筋トレだから2年生についていってね」

部長は光達は4人へ指示を出した。

筋トレでは腕立て体感などからだの筋肉を強く刺激した。

普段から筋トレをしているわけではない光は体への負担は大きい物であった。

太陽は大きく黄金色へ輝き出した頃には光は体のあちらことらが痛くて疲れてへとへとになっていた。

「仮入部の皆さん!今日はお疲れ様でした。この後はジャージから制服に着替えて帰宅で良いからお疲れ様」

そういうと部長はスタスタとその場を後にした。

光はもう一週間以上、着たであろう制服を着るのにどれほど時間をかけたであろうか。

光はへとへとな足を引きずるように歩山中学校を後にした。

『明日はバドミントン部にでも行こっかな、ラケットを振るだけだし公園で何回もやったことあるし』

光はそう決めて夜、自分の布団で瞼を落とした。


~仮入部2日目~

その日はアスファルトへひどく強い雨が打ち付けていた。

道には大きな水溜まりができていたり、校庭の土は昨日まで固かったはずなのにぐちゃぐちゃに姿を変えていた。

大きな傘の下、光は友達である

神宮寺じんぐうじ 竜舞りゅうま

と横に並ぶように歩いていた。

「りょうま、昨日どこの仮入部に行ってたの?」

「僕は一応バドミントン部へ行ってみたけど~」

「おれ今日行こうと思っててさ、どんな感じだった?」

「うーん、ごめんね昨日は外の練習だったらしくて中の様子はあまり、知れていないんだよ。」

その後も竜舞が話すことは昨日の陸上部でやった事よりも凄い事ばかりであった。竜舞は走り抜く事は不可能であったけれど部員達は校庭を10周走った後に全力で2周を走る。その後は筋トレと

ストレッチをやったらしいが詳しくは聞いていなかったが光が昨日行っていた陸上部より凄いことをしたのは感じた。

学校に着いた頃には雨またいっそう勢いをましてアスファルトへ叩きつけていた。


まだ少し肌寒い中、光はジャージへ着替えてバドミントン部がいると言っていた体育館の前のドアの方へ向かった。そこには身長の高い3年生が5人立っていた。

「君はバドミントン部の仮入部の子であっているかい?」

落ち着いた雰囲気で話す一人の3年生へ光は「はい」とだけ答えた。落ち着いたと口調で3年生の人がこう言う

「初めまして3年生バドミントン部

部長の高橋たかはし 悠真ゆうまと言います。今日は一日よろしくお願いします。」落ち着いた様子で焦りひとつ見せる事なく悠真は深く頭を下げた。それに合わせるかのように光も頭を下げた。

「君の他にも15人以上の仮入部の人が来てくれていて今さっき2年生の人が皆連れて階段ダッシュに行ってしまっててね、この人と一緒に行ってくれるかな?」悠真の後ろからは背は5人の中では小さい方だが170はあるであろう人が来た。

「名前は?」

ピリついているように光へ絡んできた。

「えっと…あ、飛鳥 光です、」

「ハッキリしろよ」

やはり少しピリついているように感じる態度だった。

「こいつは狩野かの 淳也じゅんやって言うんだ、

ぞくにいうツンデレって言うやつだ、あまり怖がることはないよ

こう見えても良いヤツなんだ。」

悠真がそう淳也とは違って落ち着いて優しい笑みをうかべながら言う。

「お前はだまってろ」

淳也はそう言うと「ついてこい」とだけ言いスタスタと速い足取りで光を階段まで案内した。

「ありがとうございます。」

光は軽く淳也へ頭を下げた。

「あぁ、気にすんな…ただサボったら命ないと思え?」

「は、はい!」

光は大きい声でビビるかのように答える、それをみて淳也は笑いながら立ち去っていった。

階段ダッシュのメニューは全段登るのを4階までで10往復、一個抜かしで10往復と言うものであった。

2年生は軽い足取りで階段を駆け上がって行く。

まるで自然と息を吸う生き物のように、自然と見えていた。

だがやはり比較的に全体的に小さい光はマラソン大会をやっていたからと言って体力が多くあるわけではない。

最初の10往復ほどで息が深く上がっていた。そうするとある二年生の部員が

「体育館のドアの前にある冷水器で水分補給してきていいよ」

っと言ってくれた。

光はさっき通った道は通り体育館の前へ向かった。

光は暑い砂漠で水を見つけたような勢いで水を口にした。

さっきまで肌寒かった体はすでにあったまり外の涼しい風は気持ちよく冷水器からでる冷たい水は舌に優しかった。

『そういえばバドミントン部なんだから体育館でどんな練習をしてるんだろう』

そう言った興味がじわじわと込み上げてきた。

そっと体育館のドアを除けるほどの幅を開けて体育館を覗いた。

そこに映ったには光が公園で打ったバドミントンとは全く違う物であった。公園で打つバドミントンよりはるかにシャトルのスピードは早く遥かに大きく体を使っている、光はその光景を目に釘を打たれたかのように眺めていた。その時バドミントンのコートにいる2対2で戦っている方の片方が凄まじいジャンプを繰り出す。飛んだのは悠真であった。そこにはきっと現実的に考えればあり得ないと言われるであろう話だが光には飛んだ瞬間悠真の背中に大きく広い、白く美しい羽が見えたように感じた。

高く空を飛ぶような感覚から悠真はラケットは素早くラケットを振り落とす。それは悠真が落ちる重みとラケットの降る力が合わさり極度のスピードで飛んで行く。

シャトルは光の線を描くかのように一筋の光の矢としてコートの

スペースへ突き刺す。体育館には悠真が打ったスマッシュの音だけが響きわたった。光はその光景を見て胸の奥が強く燃えるような感覚になった。『おれはこれがやりたい』そう光は確信したのであった。その瞬間「おい!誰だドアから除いてるヤツ」

竜舞が声をあげた。『ヤベッ』そう思い光は鬼から逃げるかのようにドアを閉めて走り出した。

「おーーーい‼️誰だこのサボりやろう!命ないとおもえーーー!」

その声がただひたすらに歩山体育館へ響きわたった。

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