表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

群れ

俺は、この世界のことを知らない。


エリクシルの世界の月は、1つだった。

俺の今いる世界に浮かぶ2つの衝突した月とは違う。

だから、狼の俺のいるこの荒野とエリクシルのいる世界が違うことはわかるが、それ以外は全くわからないのだ。


俺は、とりあえずレベルを上げた。

レベルが82に上がってからは、象もどきを倒してもレベルが上がらなくなった。

象もどきの肉は大量にあるので、食事には困らない。

レベルは後回しにすることになった。





リリアーナを助けて、7日が過ぎる。


俺は、広い荒野の中で、3匹のレッサーウルフを見つけた。

見るからに食事にありつけていないやせ細った3匹だ。

3匹は生をあきらめており、目をつぶり荒野に横たわっていた。


俺は、見て見ぬふりをすることは出来なかった。

象もどきを倒し、肉を持っていった。

3匹は俺の様子をうかがう。

俺は、一吠えすると肉を置いて、下がった。


3匹は、俺が下がったのを見て、大人しく肉を食べ始めた。

俺は、3匹が肉を食べ終わるのを確認し、荒野に戻る。


ただの気まぐれだ。

気にするな。

そんな意味で、1吠えした。


すると、3匹は嬉しそうに一吠えして、何故か俺についてきた。


…。

彼らには、俺について来いと、言っているように聞こえたのだろうか?

まあ、そんなこんなで3匹を連れて、荒野を歩くことになったのだ。





エリクシルの午後の授業は、召喚獣ステータスという魔道書の作成であった。

「…先生。私の魔道書、変です?」

エリクシルは首を傾げた。


「うーん。ちょっと見せてください。」

小学生くらいの見た目のピンク髪の先生は、エリクシルから魔道書を見せてもらう。

「レッサーウルフの群れですか。珍しいことですが、召喚したレッサーウルフがリーダーとなる群れができたんでしょうね。」


「そうなんですか?」

エリクシルは1匹でも付き合いが大変なのになんで増えるのか…などと思っていたが、笑顔は崩さなかった。





3日、俺は象もどきを狩り、3匹はそれを食べ、体力を回復させた。

回復までさせたが、3匹は弱かった。


獲物を1匹も狩れないのだ。

これは、性格的な問題でどうしようもない。

神経質な太郎。

臆病な次郎。

アホの三郎。

皆、タイプが違うがともかく失敗する。


それでも俺は寂しさが紛れるのでいいそんな感じに考えている。





11日目の朝。

俺の足元に魔方陣が現れた。


そう言えば、前の群れと別れたのは召喚の後だったな。

これで、太郎たちともお別れか。

俺は、何となく3匹を眺める。


…3匹の足元にも魔法陣が現れていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] さくっと読めるし今のところ矛盾点やん?てなるところがないいいと思ふ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ