東北の怪談
実話です。
恐山へ詣でた。
八戸駅で東北新幹線からローカル線に乗り換える。
書店に立ち寄り「東北の怪談」なる本を購入した。
好天に恵まれ‥‥暑いくらいの日中、無事に参詣も終えて、帰路に着いた。
新幹線に乗ると、自宅まではそこからまだ数時間はかかるというのに、旅を終えてしまった疲労感と寂寥感を覚える。現代人はせっかちだ。
帰宅し翌日から仕事。週末に、購入したままバッグの底にあるはずの「東北の怪談」を思い出した。
着替えや土産などは帰宅して直ぐに出したから、ポツリと一冊の本が残っているはずだ。
しかし‥‥そんな本はどこにもなかった。
勘違いではなく、実話。レシートもあるし、どこかに忘れて来たとも考えにくい‥‥。