エピローグ
「卒業証書を授与される者、A組、浅川小夏。」
「はいっ!」
小夏がゆっくりと壇上に上がる。校長の滝川に一礼して、証書をもらった。そして、壇上から降りる…
「同じく、如月亜希。」
「はいっ!」
亜希が終わった。次は、見事志望校に合格した蒼璃だ。
「同じく、北田蒼璃。」
「はいっ!」
次々とクラスメートたちが壇上に上がっていく。もうすぐ奈々絵だ。
「同じく、藤本奈々絵。」
「はいっ!」
その次の次が梨乃である。梨乃は心臓の鼓動を聞きながら席を立った。
「同じく、村田梨乃。」
「はいっ!」
大きくてハキハキした声。校長、滝川は満足と言ったように証書を梨乃に渡した。
授与が終わった。司会進行役の教師が、
「歌、『旅立ちの日に』。」
と言った。児童たちは、かしこまった足取りでひな壇に上がった。歌の伴奏が流れる。
白い光の中に やまなみはもえて 遥かな空の果てまでも 君は飛び立つ
限りなく青い空に心ふるわせ 自由をかける鳥よ 振り返ることもせず
勇気を翼に込めて 希望の風に乗り この広い大空に 夢をたくして
懐かしい友の声 ふとよみがえる 意味もないいさかいに 泣いたあの時
心通った嬉しさに抱き合った日よ みんな過ぎたけれど思い出強く抱いて
勇気を翼に込めて 希望の風に乗り この広い大空に 夢をたくして
今 別れの時 飛び立とう 未来信じて 弾む 若い 力信じて
この広い 大空にーーーー
今 別れの時 飛び立とう 未来信じて 弾む 若い 力信じて
この広い 大空にーーーーーーーー
曲が終わった。卒業する児童らの顔は、涙に濡れていた。
卒業式日和の空は、幸せを祈って卒業生を見守っていた。 (完)




