第二章 夜の姿と彼らの仕事
書くのに時間がかかり過ぎました。すいません。
フィリア
「マスタ〜?まだ出来ないの〜?」
今は晩ご飯の時間。
家に着くとすぐにフィリアが、
「お腹空いたからマスター何か作ってー♪」
と、ワガママを言い出した。
マスター
「もう少しで出来るから。あ、リンファそこの皿取ってくれ」
リンファ
「これですか?」
キッチンの脇に皿が置かれる。
マスター
「サンキュー」
フィリア
「まだ出来ないの〜?」
マスター
(姉貴は見てるだけかよ!手伝えや!)
などと思うが声には出さない。
言ったら殺されるから。
……それから数分後。
マスター
「ほい、完成っと!」
次々とテーブルに料理を並べていく。
二人
『………………』
まじまじと料理を見つめるリンファとフィリア。
(……何かしましたか?俺)
二人
『……………』
(……聞いてみるか)
マスター
「あ〜…二人共?何か料理に不満でも?」
リンファ
「…お兄さん」
フィリア
「マスター…?」
マスター
「…何?」
(何だ何だ?二人揃って?俺は料理に毒なんて入れないぞ?)
だが、返ってきた返事は予想外なものだった。
二人
『いつもこんな手の込んだ料理作ってるの?』
マスター
「……何だ、そんな事か」
(安心した。てっきり料理に不満でもあるのかと思ったじゃねぇか)
軽く鼻の頭を掻きながら、料理の説明をする。
マスター
「今日から姉貴と、リンファの二人と暮らす事になったから、せめてもの歓迎って事で今日は特別にしましたって訳だ」
誇らしげに胸を張るマスター。
だが…。
フィリア
「それは…分かったけど…」
リンファ
「ちょっと…多いです」
何しろ、テーブルを埋めつくさんとばかりに並ぶ料理の山。
さすがに女二人に男一人の計三人で食べきれるかは難しかった。
マスター
「何も全部食べろとは言わないさ。明日の弁当の分もまとめて作ってるしな。当然三人分」
――でないとこんなに作らないっちゅうに…。
リンファ
「へ〜…ちゃんと考えて作ってるんですね?お兄さんは…。…?」
ふと、料理を見たリンファが首を傾げた。
フィリア
「明日のお昼が楽しみね♪って……あら?」
フィリアもリンファと同じように首を傾げた。
マスター
「どうした?髪の毛でも入ってた?それともどっか焦げてた?」
二人
『何で私の好きな食べ物ばかり?』
――……初対面だよなぁ!何でそんなによくハモるのか俺疑問で仕方ないんだけど!
それはともかく、疑問に答えるマスター。
マスター
「どうやって知ったか…だろ?答えは簡単さ」
まず、フィリアを指差す。
マスター
「自分の姉の好きな食べ物ぐらい覚えてるのは当たり前だろ?」
フィリア
「まあ…そうだけど…」
マスター
「リンファのは、憎たらしい事に親父から電話がかかってきたから知ってるって訳だ」
リンファ
「憎たらしいって…」
マスター
「つまり、小さな親切、大きなお世話な事をしやがったんだよ…!あのくそ親父は…!!」
恨みを込めて拳をわななすマスター。
二人
『…………………(汗)』
二人は、何故こんなに親子の仲が悪いのかを気にしたが、怖いので聞かない事にした。
マスター
「ま、置いといて。さっさと食べるか」
フィリア
「そうね。冷めるとまずくなるし」
リンファ
「早く食べたいです…」
マスター
「リンファ…よだれ…」
リンファ
「ひゃう!うぅ…」
フィリア
「ふふ、それじゃ、食べましょうか」
マスター
「だな、それじゃ…」
三人
『いただきま〜す』
三人
『ご馳走さま〜♪』
そして、すぐに片付けに入る。
三人でやったため、あっという間に終わった。
食後のリラックスタイム中に、マスターの携帯が鳴った。
マスター
「はい、もしもし?」
電話の相手はスロウドだった。
スロウド
{あ〜♪マスター?ロンから伝言な♪}
マスター
「ああ…何?」
スロウド
{仕事だとよ。後…}
マスター
「まだあんのかよ…」
スロウド
{遅刻するな、だとよ。オマケでもう一つ…}
マスター
「今度は何だ!」
スロウド
{ロイが、馬鹿だってさ…}
マスター
「……後で殴っとく」
スロウド
{誰を?}
マスター
「もち、お前だ!」
そう言って電話を切った。
フィリア
「マスター?仕事って…何かしら?」
マスター
(はうあっ!)
ヤクザも裸足で逃げ出しそうな殺気を背後から感じる。
フィリア
「そうね…夜にやる仕事って言えば…」
マスター
(考えんなや!っつか、ほっとけ!)
思いついたように、手を叩く。
フィリア
「ホストとか!」
マスター
「違う、全然違う。世界がひっくり返っても違う!とにかく、俺は出かけるからな!」
靴を履き、すぐに外に出ていくマスター。
彼らの仕事が始まった。
マスター
「はあ…誰も居ないよな」
街には誰も居なかった。
本来、この時間―夜―に出掛ける人間はこの国には『居ない』。
――三百年前。世界中にモンスターを作り出した黒い気体―瘴気―が一つの大陸を飲み込んだのが原因だ。
瘴気は気体の状態から、心臓を作る。
その心臓が更に瘴気を取り込むと、モンスターとなる。
しかも大量に吸い込むと、死に至る。
マスター
「…モンスターもわざわざ夜に活発にならんでもいいのにな…」
ロン
「無茶言うなって」
いつの間にかロンが後ろから憑いてきていた。
マスター
「スロウド&ロイは?」
ロン
「さあ?まだじゃねえの?」
二人である場所を目指し、歩く。
着いた場所は、路地裏にある、とある店だった。
店の看板には、『不死ノ不知火』と書かれている。
扉を開け、中に入る二人。
マスター
「…いい加減換金したほうがいいよな…」
ロン
「…同感だ」
店の中には、紙の山が所狭しとそびえていた。
――その紙の山は全て仕事をこなしたという証の、依頼書である。
彼ら四人は、条件付きの何でも屋、依頼屋をやっている。
仕事は至って簡単。
仕事を貰い、働き、報酬を受け取る。といった感じだ。
だが、仕事の内容は命懸けのものが九割を占めている。
彼らは学校に内緒で仕事をしているのだ。
マスター
「期限切れの奴って、あったっけ?」
ロン
「っと…確か…そこら辺だったかな?」
クローゼットの辺りにある依頼書の山を指差す。
マスター
「んじゃ、後で焼くか」
ロン
「他のは換金だな」
そこに、スロウドとロイがやってきた。
スロウド
「やっほ〜♪久し…」
マスター
「フンッ!」
スロウド
「グハァッ!!」
マスターの右ストレートがスロウドの顔面に直撃した。
ロイ
「…よ。相変わらず汚いよな、ここは」
マスター
「まあ、片付けて無いしな、最近」
スロウド
「復か…!」
マスター
「黙れ!」
スロウド
「ぶばぁっ!」
ロン
「…全員いるから、依頼の話ししていいか?」
マスター
「ああ、いいぜ」
ロイ
「(無言で頷く)」
ロン
「じゃあ、言うぞ?」
一枚の紙をロンが読み上げる。
ロン
「今回はモンスター退治だな」
マスター
「数は?何匹だ?」
ロン
「ん〜…とりあえず、見かけしだいだとよ」
ロイ
「…報酬は?」
ロン
「あ〜…数に応じて支払い致します、だとよ」
以上、と言いつつ紙をまるめるロン。
マスター
「んじゃ、各自準備出来しだいまとまって行動しようぜ」
そう言うと、店の奥の扉に開けて消えた。
ロイ
「…早くしろ」
ゲシィッ
スロウド
「べぶらぁっ!うう…了解」
ふらふらと立ち上がるスロウドの首根っこを掴み、引きずりながら別な扉を開けて消えるロイ。
ロン
「俺も準備するか…」
そして、四人はそれぞれ着替え始めた。
マスター
「…さて、と」
部屋にはロッカーとベッドがあり、クローゼットは開けっ放しでその中には刀剣類が所狭しと立て掛けられていた。
マスターは上着を脱ぎ、ロッカーを開ける。
その中には黒のロングコートが入っている。
服の所々には輪が着いている。
そのコートを手に取り右腕を通し、続いて左腕を通す。
その後、クローゼットに向かい、腕を組み、悩む。
マスター
「今回は…面倒くさいからいつも通りでいいや」
まず手に取ったのは刀だった。
それをコートの腰辺りに着いている輪に通し、もう一本を対になるように通す。
更に、両刃剣二本を手に取り、後ろ腰辺りに着いている輪に二本同時に通す。
マスター
「…一応持っていくか」
最後に大剣を手に取り、右肩の後ろ辺りの輪に通し、準備完了だ。
そして、またロッカーに向かい、手袋を手に取る。
それを両手にはめながら扉に向かう。
手袋は指先が出ていて、指が自由に動く様になっていた。
マスター
「あいつらもういるかな?」
扉を開けると、既にロンがソファー辺りに立っていた。
ロンは何も持っていない、つまりは丸腰の状態で立っていた。
まあ、武器は体術だから別に構わないのだが。
マスター
「何度見ても軽そうな格好してるよな、お前」
ロン
「お前は相変わらず重そうな格好してるな」
二人が黙っていると、スロウドとロイが別々の扉を開けて入ってきた。
スロウド
「おっ待たせ〜〜♪」
ロイ
「…悪いな、待たせたか?」
マスター
「…お前ら、本っ当に性格逆だよな」
スロウドは、両腰にショットガン二丁をグリップをこちらに向ける様に腰に差していた。
そして、それに向かい合うようにハンドガン二丁を腰に差し、後ろ腰にはグリップを外側にし、上に向けてサブマシンガン二丁を差していた。
一方ロイは交差させるように、槍を二本背中に差していた。
といってもただの槍ではない。
それを確認したマスターは、一度ため息を吐くと、外に出る扉まで歩き、手を掛ける。
そこで一度首だけでこちらを向き、一言。
マスター
「んじゃ、行くか。仕事しによ」
三人は黙って頷く。
何故なら準備は既に出来ているからだ。
それを確認したマスターは軽く笑みを浮かべ、扉を開けた。
夜の街には月明かりが満ちていて、何処か幻想的な風景を感じさせた。
そして、四人は街に潜む異形の者達を狩るために夜の街へと駆り出した。
マスター
「まずは、二人二人に別れよう、待ち合わせはここで良いか?」
今、四人は公園に来ている。
そこを公園と呼べるかは怪しいが。
何せ、ベンチと木しかないのだから。
マスターの提案に頷く三人。
ロン
「ま、確かに群れて行動するのは面倒だしな」
スロウド
「なら俺はロイとか?」
ロイ
「…ま、それが確実だな。機動性に優れているから奇襲には最適だ」
ロン
「俺はマスターとかよぅ…」
不満そうにするロン。
そして、別れようとした時にスロウドが気楽そうな声である提案をした。
スロウド
「あれやらねぇ?ただやるのもつまらないし♪」
ロン
「アレ?どうする?マスター」
マスター
「ん?別に構わないけど?スロウドの言うとおり、ただやるのもつまらないしな」
ロイ
「…めんどくさいな…」
何かロイが呟いているが気にしない。
アレとは、名付けて『ノルマクエスト』の事である。
ルールは簡単。
ノルマを達成すれば報酬はそのまま貰える。
だが、ノルマを達成出来なければ報酬をその分他のメンバーに割り振るというゲームみたいなものだ。
そして、それぞれが行動を開始した。
マスター
「よっ、と」
電信柱の上を飛び移るマスター。
それにロンも付いてくる。
ロン
「居たか?マスター」
背後を振り向かずにマスターは答えた。
マスター
「居ないけど、そろそろ団体さんに会えそうだ」
そして、マスターの言うとおり団体に出会った。
数にして約五十。
二人は地面に降り、武器を構える。
マスターは両腰の刀を抜き、腕を下ろした状態で構える。
ロンは左肩を相手に向け、右腕を腹の前で握る構えを取る。
モンスターはすぐにこちらに気付き、雄叫びを上げた。
マスター
「全く…そんなに急かすなよ!」
マスターは迎え撃つ様に刀を構える。
ロン
「確かにな、すぐに終わらす!」
ロンは拳を握り直し、睨み付ける。
マスター
「せいっ!はぁぁっ!」
右手の刀を左から右へ振るう。
隙を与えずに左手の刀を縦に振り下ろす。
すぐに二体を撃破、その後は身体と刀を回転させながら敵を斬って進む。
ロン
「ふっ!せい、はっ!」
目の前の敵を右手で殴り、左足の上段蹴りで吹き飛ばす。
更に来るもう一体は、身体を回転させて威力を上げた右足の後ろ回し蹴りで撃破する。
次々と突っ込んでくるモンスターを体術で薙払いながら進むロン。
二人はすぐにモンスターの大群を蹴散らした。
マスター
「さて…次行くぞ、ロン。…危なっ!」
マスターの顔面スレスレをロンの渾身の右フックが擦っていく。
その拳は明らかに殺意が込められていた。
ロン
「次行くぞ、じゃねぇよ!お前何回俺を斬りそうになった!?」
マスター
「三十二回」
平然と答える。
それを聞いたロンは当然激怒した。
ロン
「分かってんのかよ!死ねぇ!」
マスター
「ぅおわっ!」
今度は顔面スレスレを回し蹴りが通り過ぎる。
二人は何故か喧嘩しながら移動していった。
一方、別れた二人は…
スロウド
「ひぃやぁぁぁぁ!」
ロイ
「(無言でダッシュ)」
モンスターの大群を背後に引き連れながら街の中を走り回っていた。
事のいきさつはこうだ。
まず、スロウドは高層ビルの屋上からモンスターを狙撃していた。
その下ではロイがモンスターと戦っていた、までは良かったのだが。
うっかりスロウドが銃を落とし、モンスターの大群の真ん中に落ちた(最上階から)。
そして、ロイの居る方向に猛ダッシュ。
ロイの相手していたモンスターが数倍に増え、結果的には二人揃って逃げている。
スロウド
「と、いうわけなのだよ」
話し終えたスロウドが、何故か誇らしげにしている脇には、横目で睨むロイの姿がある。
ロイ
「………馬鹿が」
殺意満点でロイが呟き、更に走る速度を上げた。
まるでスロウドを置いていくかの如く速度で。
スロウド
「待ってくれ〜!」
緊張感の欠片も無い叫びが聞こえるが、ロイは無視していた。
だが、スロウドは一向に離れない。
一定の距離を保ちながら追いかけてくる。
さながらストーカーである。
ロイ
「…ん?」
先頭を走るロイが、ある人物達を見つけた。
死闘を繰り広げる、青と翠。
拳と刀が何度も打ち合っているが、どちらも譲らない。
ロイはここぞと言わんばかりに二人に向かって突撃する。
突然の乱入者に気付く二人。
ロイ
「…どうにかしてくれ」
マスター
「もう少し待ってくれ!今良いとこなんだ!」
テレビの途中を見たがる子供の様な返答が返ってくるが、ロイはまたも無視していた。
ロン
「って!何だよ!あの数は!」
背後に迫る大群にロンが気付いた様なので、スロウドは
「助けてくれ〜」
と、全く危機的状況を感じさせない声で助けを求めた。
マスター
「はあ…まあいいか、ロン!」
マスターは矛先をスロウド、及び、モンスターに向けた。
ロン
「あいよ!了解!」
同じくロンも、スロウドとモンスターの大群に向けて構えを取る。
それを見たロイは後ろを向き、大きく後ろに跳び、マスターとロンの間に着地し、槍を二本構えた。
スロウド
「へ?ちょっと…冗談だよね?まさか俺ごと薙払うつもりじゃないよね?」
口は笑っているが、顔は青ざめていた。
三人は不敵な笑みを浮かべると、武器を振りかぶる。
スロウド
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!マジですかぁぁぁぁぁぁっ!?」
その夜、スロウドは空高く宙を舞った。
マスター
「さて、これくらいか?」
ロン
「だといいな、そろそろ時間だし」
ロイ
「…ノルマは全員クリアしたしな。早く戻るぞ」
スロウド
「…………………」
ボロ雑巾の様なスロウドが三人の去っていく夜の道路で倒れていたが、三人が見えなくなった後。
スロウド
「復活!……あれ?何?俺一人?」
高々と天に突き出した拳を引っ込め、一人虚しく店に戻った。
店に戻ると、いつも通りの三人が何ら悪びれた様子も無く、スロウドの心配をしてきた。
マスター
「どうした、スロウド!?誰にやられた…ぷっ」
心配しているようだが、顔が笑っていた。
ロイ
「お前がそこまでやられるとはな…今回の依頼はかなり難易度が高かったみたいだな……ふっ」
口を手で抑え、必死に笑いをこらえている。
ロン
「あんまりいじめんなって、ほら、報酬」
唯一まともだったのはロンだけだった。
スロウド
「うう…なんか惨めな気分」
何はともあれ、四人は無事に帰ってきた。
時計の針は、午前三時を知らせようとしていた。
時間なので四人は店の戸締まりをしっかりとし、最後にマスターが鍵を閉め、解散した。
散り散りになる四人の内、マスターを見つめる一人の男が居た。
???
「…随分と元気そうだな、マスター?」
男は口元に怪しい笑みを浮かべると、マスターに聞こえない程度の声で呟いた。
???
「さあ、始めようじゃないか」
男の後ろには黒い鎧で全身を包み、逆手に眼の付いた大剣を構えるモンスターが立っていた。
左半分は黒いマントで隠されている。
???
「シュナイダー、身体の調子はどうだ?」
シュナイダーと呼ばれたモンスターは、答えない。
???
「…まだか?」
質問形式で聞いてみる。
シュナイダー
「…ああ、まだだ。身体が完全では無い」
マントに隠されている左腕を動かす。
マントで浮かび上がった左腕は、人の腕をしていなかった。
口の様な物が魂を求め、蠢いていた。
同様に、彼の左肩もだった。
大きく突き出した左肩、牙が隙間無く閉じられている胸の鎧。
それだけで充分に異様だった。
何よりも、爬虫類を彷彿とさせる様な小さい眼が、兜の、人の目が本来ある位置にあった。
それ以外の空間は、黒一色だった。
???
「何が足りない?」
男は全身が闇で彩られているかの様な黒さを纏いながら聞く。
シュナイダー
「……人の、魂だ」
男は歪んだ笑みを浮かべると、シュナイダーを連れて消えた。
始まったのである。
彼の、マスター・ハーベルグの。
果てなき、闘争が。
まだ、彼は気付いていないだけである。
だが、気付いた時には全てが遅い。
これは、運命に逆らえないと知りながらも抗う、一人の青年の物語…。
さあ、これから始まります。 お付き合いして頂ければ幸いです。 …毎回言ってる気がしますが。