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プロローグ
『世界が全部消えて、なくなればいい。』
二人の瞬間 本気で、そう思った――…。
***
ただ一つの願い事。
勝てない賭けもここまでかな?
この恋はきっと叶わない。変な自信があった。
もう自分でもわからない。
どうして今でも好きなのかな?
きっと変わらない。強い想いがあった。
声を聞かせてほしい……あなたを見失わないように。
手に触れていたいの……想いが離れないように。
「世界が全部消えてなくなればいい」と二人の瞬間 本気で思った。
息もできない程、綺麗な夕焼け。
二人の世界で、そう思っていた そう、願っていた。
心がぺちゃんこになっても、諦められない。
人から見たらみっともなくても、誰にも動かせないこの気持ち。
「壊れちゃえばいい」ってずっと思ってた。
重くいやらしい、悲しい笑顔…ときどきは思う。
今どきこんなに健気な子はいないよ…?
バカなあたし。
涙がこぼれた。