正義とは何かを少し考える
正義とは何か、と聞かれたらあなたはどう答えるだろうか。
自分が正しいと思ったことを成すことだろうか。
それとも、世間が正しいと思っていることだろうか。
他にもあるかもしれないが、大体はその2つだと答えるのではないだろうか。
だが、すべての人に共通した正義は存在しないはずだ。
なぜならば、人の数だけ正義の定義は変わるからだ。
例えば戦争が起きたとする。
すると、戦争を仕掛けた国も仕掛けられた国もお互いの正義に乗っ取って相手の正義を潰そうとするのだ。
要するに、お互いが正義を掲げて戦う場合、いかに自分の正義を相手に押し付けられるか、もっと簡単に言えば、いかに自分の正義で相手を塗り潰せるか、だ。
勝てば正義、とはよく言ったもので、歴史的にも戦争で勝った方は大体正当化されていると思う。
正義の定義はすべての人に共通しない。
だが、正義の概念は共通している。
最初に挙げた、自分が正しいと思ったことを成すこと、それが共通する概念なのではないだろうか。
私が思うに、正義と悪は表裏一体なのだ。
正義がある以上、悪は必ず存在する。
悪を無くすということは、正義もまた無くすということであると私は考える。
そして、自分と同じ正義や悪の定義を持つ人間は存在しないだろう。
まったく同じ考えの人間など、存在しないのだから。
しかし残念なことに、あまりにも世間の正義の定義から外れた人間はおかしいと言われるのだ。
みんな違ってみんないい、と言うがそれも“他人と違う範囲が少なければ”という注意書きが付くのだろう。
人種を差別する人間も、他人の考えを否定する人間もいるのだからそれはしょうがない事だと思う。
なので、これを読んでいるあなたには、是非自分の正義の定義を考えて欲しい。
哲学になってしまうから、と難しく考える必要は無い。
自分がどんな行動を悪いと思うのか、また、どんな行動を良いことだと思えるかを認識出来ればそれで十分なのだ。
そして、考えた定義を何か行動を起こすときに思い出して欲しい。
それが、あなたの助けになるかもしれないから。