もう言っちゃいなYO!
「ね、御手洗くんは嫌いな食べ物ってある?」
「特にないよ?」
「じゃあ、一番好きな食べ物は?」
「う~~~ん、カツ丼かな。」
「カツ丼かあ...」
「己にかあっつぅぅぅーーーー!...なんてね。」
なんだろ滅茶苦茶、御手洗くんテンション高いなあ。
「あはは。」
私は大して面白くないのに愛想笑いをした。
「...御燭寺さん。」
「はい、なんでしょう?」
私はにこっと愛想笑いをした。
「面白くないときは面白くないって言ってくれないか?」
「はい?」
「御燭寺さんは優しいから俺はつい甘えてしまいそうで。」
「...甘えてくれていいですよ?」
どこかでズキューンと音がした。
「...いや、ごめん。」
「はい?」
「いや、なんでもないんだ。ハハハ。」
「??」
なんなんだろう。
とにかく私たちはあーだこーだ言いながら食品を物色し無事、私の家についた。
「ごめんね、私の家まで荷物持ちさせちゃって。」
「いや、それはいいんだけど、家まで俺がついてきちゃってよかったのかい?」
「え?別にかまいませんが、重いもの持ってもらって助かちゃったし。」
「そ、そうなんだ。」
「あの、せっかくだから上がってお茶でも飲んでいきます?」
「え?いいのかい?ってか誰もいないの?」
「はい、父と母は今日は、遅くなるのでしばらく私は1人なんです。」
「は、はあ、そうなんだ。」
あ、そしたら御手洗くんとしばらく2人きり...私の家で。
これってどうなんだろう?
まあ、いいや。
どうせ、御手洗くんが許してくれるのなら全裸になる覚悟までしたんだもの。
...夢の中でだけど。
「あの、一応、御手洗くんのこと信用してますけど。」
「...信用とかはちょっとこっちに置いておいてですね。」
「はい。」
「自分の好きな子が家に呼んで2人きりっていうシチェーションはさすがに俺もどうにかなりますよ。」
「え!?」
「え!?」
「今、自分の好きな子って言いました?」
「えーーーーはい。...うわっ!」
「好きな子って私のことです...か?」
「...あ~ダメだ。こんなのは。」
「はあ?」
「ちょっとやり直しさせてもらっていいですか?」
「やり直しですか?」
「はい。」
「えっと、どういうふうに?」
「...とりあえず、お茶をもらっても良いですか?」
「ダメです。ちゃんとやり直しするまで家にはいれません。」
「えーーーー!!」
「あはは、うっそ。」
と私は愛想笑いをしながらそう答えた。
「むさくるしいとこですが、どうぞ。」
私は御手洗くんを自分の家にいれた。
「とりあえずリビングのソファーで座っててください。私、自分の部屋をちょっと片付けてきますので。」
「うん。」
やばー、超ドキドキしてきた。
まさか、御手洗くんが自分の部屋に来ることになるなんて。
自分の部屋にあわてて入り変なものはないかチェックする。
「...大丈夫だよね。」
しかも御手洗くん私が好きって...
まさか、こんな告白めいたことを聞くことになるなんて。
リビングにあわてて戻り、御手洗くんに声をかけた。
「お待たせしました!」
「え!あ、はい。」
「それでは私の部屋にご案内します。」
「え?いいのかい?」
「はい。」
心臓がばっくんばっくんして痛い。
どうしよう、このまま2人で私の部屋に入ったら私、緊張しすぎてどうにかなりそうだ。
オロオロしていると父の部屋から放り出されたスーパーフェミニストコンピューターが目に入った。
これだ。
ゲームを2人でやれば少しは気を紛らすことができるかもしれない。
私はひょいとSFCを取り拾い、
「これやりません?」
と御手洗くんに提案した。
「おーーー!SFCかあ、懐かしいな。いいよ、やろう!」
「私、小学生のころよく父とやったんでうまいですよ。」
「なぬ?俺も負けないぜ。」
...3時間後。
「くっそー!また俺の負けか!」
「あはは。」
「まさか、1回も勝てないとは...しかも、まったく勝てそうな気がしないよ。うますぎるよ、御燭寺さん!」
「なぜか、ぶよぶよだけは得意なんですよね。あ、御手洗くん、気分を変えてこれやりましょう。」
「お、スーパーまりもジャパンか。いいね!これなら俺も結構できるぜ!」
「あはは。」
...35分後。
「まりもフェニックス!」
不死鳥のごとく蘇った御手洗くんの操作するフェニックスまりもは華麗に宙を舞い、敵陣を突き抜けた。
ゲームクリア!
「いよっしゃあ!」
「すごいすごい!御手洗くん、クリア、おめでとうございます!」
「ありがとう!今度は御燭寺さんの番だね。」
「...」
...10分後。
「カエルまりも!」
...ベチャ!
私の操作するカエルまりもは敵の投げた岩に無残にもつぶされた。
『GAME OVER』
「あーあ。...ん?」
なんか静かなので御手洗くんのほうを見ると腹を抱えてうずくまっている。
「御手洗くん、どうしたの!!」
「...アハハああはははあははははあはあはははは。.」
「え?だ、だってこれしか、アイテムがなかったから...」
「あっはっはははははあはははあはははははあははは。」
「あははは...笑いすぎだよ、もう。あははははははは。」
「あははあははそこであははははカエルはあははははないよあはははははは御燭寺さんーー。」
「あははは。」
「アハハハはぶひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ。」
「あははははははははははははははははははははははははははははは。」
「ひゃひゃひゃひゃひゃ息ができない苦しいーーーーーーーーーーー。」
「あははははははははははははははははははははははははははははは。」
いつのまにか私たちは寝転がって笑いが止まらなくなっていた。
「あはははははーーーー、はあ。笑った。久しぶりにこんなに笑ったよ。」
「あははは、私も~。」
私と御手洗くんの寝転がっていた手と手がふいに重なって御手洗くんは私の手を握ってきた。
「御燭寺さん...好きだ。」
「私も...好きです。」
私は御手洗くんの手を強く握り返した。




