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あなたにもチェル〇ーあげない

早いもので高校2年生活ももう終わり明日から3年生になる。

そろそろ進路を真剣に考えなければならない。

でも、私は特にしたいことがなかった。

今までの学校生活と言えばいかにイジメられないようにするか。

その為にはなるべく目立たないようにしたりとか他の人に対してひんしゅくをかわないように行動や言動に気をつけたりとかそんなことばかりを考えてた。

そして中学までの私を誰も知らない高校に入ったら友達作りに精をだしたり、最近にいたっては彼氏が欲しいなんて私のくせにそんなことばかり考えてた。


「とこちゃん、高校卒業したらどうするの?」


母にたまに聞かれるがはっきりと今までに何がしたいと答えたことがない。


「んー、まだ決めてない。」


こんなやりとりを今までに何回したことか。


漠然と行ける大学に行くという考えが私の頭の片隅にあるがどうもしっくりこない。

とは言っても何もやりたいことがない。


私の親友たちの1人、冴子はバレー部の推薦で大学へ行くようなことを言っている。

きょんちゃんは彼氏と一緒の大学に行こうと受験勉強をがんばっている。

この2人とは大学が違っても友達でいようねと一応約束している。

私ごときにありがたいお言葉だ。

万が一疎遠になったりしても恨んだりはしないだろう。

そう言ってくれただけでも涙が出るほど私は嬉しかった。


私はどうしようやっぱりいけそうな大学へ行くのかな。



新学期。



「市ケ瀬くんは進路どうするの?」

「T大を受験するんだってさ。」


朝の登校バスの中で私は冴子に聞いた。


「離れ離れになっちゃうね。」

「んーそうだね。」


「...寂しくないの?」

「ん?別に。」


「そうなんだ。」

「...。」




学校に着き私たちが通った2年のクラスのちょうど1階上の同じ場所の教室に入る。


「...!!」


教室の扉を開けると異様な雰囲気が伝わってきた。

その異様な雰囲気の発信元は私の席の後ろだった。


「ツヨシ様、あ~~~んw。」

「あ~~~んw。うん!マキナちゃん、おいしいよ。w」


マキナ様の席に根津川くんが座りその膝の上にマキナ様が座ってサンドイッチをマキナ様が根津川くんに食べさせていた。

最低。

朝っぱらから何をやっているのだろう。


「あ、あの、マキナ様。そうゆうことは朝ここですることではないと思うのだけれど。」


私はできる限り丁寧に言葉を選んでそう言った。


「バカップル誕生か...ダメだこりゃ。」


冴子は私の隣でぼそっと言った。

この時はせめて学年が変わったら席替えくらいはして欲しいと思った。


「あらあらあら。ごめんなさいね。おーっほっほっほ。では、ツヨシ様、またのちほどw。」

「うん、マキナちゃん、愛してるよw。」

「わたくしもですわ~w。」


...くそがっ。

見せつけやがって。

私はムカムカしてドカッと自分の席に座った。

あれ?私ってもう少し穏やかなキャラじゃなかったっけ?


「あらあらあらw。ところちゃんご機嫌ななめですわね~w。」

「え?そんなことないよ!...根津川くんとラブラブで良かったね!」

「おーっほっほっほw。ありがとうですわw。」

「...。」


なんなんだこの人。

あれほど御手洗くんのことでしょげてたのに新しい彼氏ができたらこの有様。

完全に上書きタイプの女ですな。...元男だけど。

...まあ、上書きの人は浮気しないっていうけど。

...どうでもいいや、勉強しようっと。

バックから教科書やらノートを取り出していると、ツンツンと私の背中をマキナ様はつついてきた。


「?」


後ろを振り返ると紙のキレはしをマキナ様から渡された。

そのキレはしを見ると...


『彼氏が欲しいのでしたら根津川くんのお友達を

                ご紹介いたしましょうか?w』


と可愛らしい字で書いてあった!


くそがっ!いらんわ!


と言いたいのを我慢して


『ありがとう!とても嬉しい!でも今は彼氏よりもやることがあるからまた今度お願いしますね』


と思い切り汚い字でその紙に書いてにこっと笑いマキナ様に渡した。


ん?なんだ、私。


なんで本当に私はこんなにイライラしてるんだろう。


私にプライドなんてあったけ?

根津川くんをマキナ様とられたから?

...違うと思う。


こんなに自分で自分がわからなくなることは初めてだった。

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