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いいんですか

「ふごーふごー。お、御燭寺ちゃん。テスト終わったらカイデンやらない?」


廊下でハタと根津川くんに出会った。

なんでこの人は登場する時、鼻息がいつも荒いのだろうか。


「え?...えと、きょんちゃんに聞いてみるよ。」

「は?いや俺は御燭寺ちゃんとやりたいんだけど。」

「あははは、さすがに二人っきりではまずいので...」

「俺は構わないよ?」

「...私が構うのですが。」

「最近、新しいエリアが開禁されてさ。ちょっと1人では攻略が難しいんだ。」

「他に一緒にやる人いないの?」

「いないのだ。」

「え?こないだ知らない人同士で協力プレイとか言ってたよね?」

「まったく知らない人同士でランダムでチーム組んで、あ、ちなみにこのことを『野良』っていうんだけど、野良だと連携がなかなかとれなくてラスボスが倒せないんだよね。」

「はあ。」

「だから少しは気ごころ知れた人と一緒にやったほうがやりやすくてラスボスも倒せると思うんだ。」


私は全く気付かなかったけど、根津川くんと私たちは気ごころ知れちゃってるんだ...


「んー。まあ、きょんちゃんに聞いてみるよ。きょんちゃんが都合つくなら私もやります。」

「俺としては御燭寺さん1人でもいいん...助かるんだけどね。しかも徹夜で。」

「はあ?泊まるわけないでしょう?何、考えてるんですか!」

「ふごーふごー、もちろん、エロイことを。」

「行くのやめます!!」

「あー、あー、ごめん。うそうそうそだから。」

「まあ、とにかくきょんちゃんに聞いてみるよ。きょんちゃんが行かないなら私も行かないから。」

「頼むよー。来てくれたらなんでも好きな食べ物をご馳走するよー。」

「...うーん...あまり期待はしないで。」


ひょっとしてまだ願いは続いてる?

それとも自然の流れなんだろうか。

...でも、男の子と話すのだいぶ気疲れしなくなったな。



昼休み。



いつも通りマキナ様の席が空くと今日はきょんちゃんがマキナ様の席に座った。

冴子は近くのイスを無造作に持ってきてドカッと座る。


「あ、冴子には関係ない話しするかも、ごめんね。」

「ふぁあ?いいよう。」


先に了解を得ておく。


「きょんちゃん。また、根津川くんがこないだのゲーム一緒にやろうって言ってるんだけど。」

「え?また?」

「うん。」

「んー。あたしは別にやってもいいんだけど、カレシがなんて言うかな。」

「お、もしかしてカイデン?こないだ根津川とやったって言ってたね。」

「ん?冴子、興味あるの?」

「興味なし!」


ずるっ!っと私はずっこけるマネをした。


「あはっはー。とこちゃん最近リアクションがいいよねー。」


きょんちゃんに笑われてしまった。


「来てくれたらなんでも好きなものをご馳走してくれるって。」

「お、まじか。あたしも行くかな。うな重が食べたい。」

「...冴子、容赦ないね。」

「うな重って高いんだよね?」

「お店によるけど出前なら最低でも2000円から3000円はするんじゃない?」

「日本産なら高いよね。」

「でも、なんで、うな重?」

「そういう時くらいしかうなぎなんて食べられないじゃん。」

「容赦ないー。」

「あははは。」


でも、これっていい作戦かも。

私は次の休み時間に根津川くんのクラスにいって話してみることにした。



「あのー、根津川くん、います?」


私はドアの近くに立っていた男子に話しかけた。

なんだか最近こういうことになれた気がする。

緊張せずにすんなり知らない男子に話しかけていた。


「え!?」


その男子になんだか知らないがギョッとされた。


「根津川ー!!」


「お、御燭寺ちゃん!!今、いくよー!!」


「なんだなんだネヅに女の子が会いにきたぞ」

「告白か!」

「ありえねえ」


ヒソヒソ話が聞こえる。


「ふごふごー。どうなった?」

「出前でうな重をご馳走してくれるなら行くって。行くのは私ときょんちゃんと冴子。」

「ふごふごふごー。京本も来るってか。OK,いいよ!」


「え!?」


予想外の答えに私は戸惑った。


「だって、うな重って高いよね?大丈夫なの?お金。」

「全然、問題ナッシング。俺、結構RMTで稼いでるから。」


また、私の知らない単語がでてきた。

いちいち説明を求むのは面倒くさくなったのでじゃあ、詳細はのちほどってなことで根津川くんと別れた。


教室に戻るなり2人に話した。


「いいって。どうする?」

「えーー。一応、カレシに聞いてみる。」


きょんちゃんはスマフォをいじり始めた。


「うほっほう!うな重!うな重!」


冴子はすっかりその気だ。

あなたはゲームしに行くのではなくてうな重をお召し上がりに行くんですね?


「いいってさ。なんか冴子も行くならOKだって。」

「...」

「うな重!うな重!」


冴子は1人で盛り上がっちゃってる。

そんなに食べたいのですか。うな重を。

...マキナ様もこの場にいたら狂喜乱舞してたんじゃないだろうか。


市ケ瀬くんとの試験勉強に期末試験にゲーム大会。


私の思惑とは裏腹になんだかまた忙しくなってきた。

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