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求めてはいけないのですか?

氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね


何、自分勝手な願い事で他人の人生振り回してんだ?


氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね


自分のところにたくさん男が寄って来たら今度は逆に迷惑だからはねのける?


氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね


それで誰も来なくなったら寂しいだって?


氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね


どんだけ自分勝手なんだよ!


氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね


早く氏ね!



午前4時ちょっと過ぎたあたり。

がばっと私は飛び起きた。

夢なのかなんなのか、自分の心の中の声が聞こえたような気がした。

パジャマは汗びっしょりだ。


「そうなんだよね...私、ひどいことしちゃったんだ...」


もう、あの力はよほどのことがない限り使うまい。

私は部屋の中の鏡で自分の顔を見た。


「...ひどい顔。」




ベッドでしばらくボーッとしてると母の声が聞こえてきた。


「とこちゃん、朝ご飯できたよ~。起きてる?」


正直食欲なんてない。

でも、母にささいなことでも心配させるわけにはいかない。

朝食は無理してでも食べなくては。


「うん!起きてるよー!今行く!」


フレンチトーストをホットミルクで無理やり流し込んだ。



冴子といつもの登校バスで一緒になった。


「ところ、おっは!」

「おはよう、冴子。」


ん?いつになく冴子の機嫌がよさそうだ。

親友がニコニコしていると私も嬉しい。

私もニコニコしながら冴子に言った。


「冴子、なんかいいことあった?」

「え?な、なんで?」

「なんかそんな感じするから」

「べ、別にないよ!」

「ふぅん。」

「...あ、あのさ、市ケ瀬もあたしらのLINEグループに登録してもいい?」

「え?あたしは構わないけど...」

「きょんは断らないと思うからいいよね!」


そういうと冴子はスイスイッとスマフォの操作を始めた。

いつのまにそんな話になっているのだろうか。

ま、なんにせよ友達が増えることはいいことだ。

しかも学年1位の男の子がお友達なんて頼もしすぎる。

しばらくすると私と冴子のスマフォからLINEの通知音が鳴った。

それぞれやり取りを開始する。


『京本、御燭寺さん、おはよう!』

「おっは!」

「おはようございます」


『期末試験まであと1週間だね、準備はどう?』

「市ケ瀬のおかげで前よりはいい点がとれそうだ」

「準備は万端とはいかないけれどまあまあです」


「おはよー!一里塚だよん。市ケ瀬くんもあたしたちのグループ入ったんだね。」

『あ、ごめん、一里塚さん、おはよう!よろしくね』

「よろしこー。」


きょんちゃんもLINEに気が付いたようで私たちのやり取りに入ってきた。


『ところで君たちさえよければまた勉強会開きたいと思ってるんだけどどうかな?』


え?

私はLINEに返信する前に冴子の顔を見た。


「冴子、どうする?」

「...せっかく学年1位様がこう言ってるんだからやらない?」

「冴子がいいならいいよ。」


私と冴子はスマフォ作業に戻る。


「じゃあ、お願いするぜ!」

「お願いします」

『了解。またケーキでも用意しておくよ』


え?勉強見てもらってさらにそこまで?

私は再度、冴子を見て言った。


「ねえ、冴子。前回はしょうがなかったけどさ、勉強見てもらってケーキまでご馳走してもらうなんて悪いんじゃないかな。」

「あ、あたしも今一瞬そう思った。」

「...おやつって言っていいのかな。それはせめて私たちで用意しない?」

「そうしよう!あ、冴子、返信しちゃって?」

「うん」



「勉強見てもらってケーキまでご馳走になるのは悪いからおやつは私たちで用意したいです」

『そうか、それならお願いしようかな』

「はい。ちなみに嫌いなものとかあります?」

『マロンケーキが苦手でそれ以外なら大丈夫』

「わかりました」

「いいなあーあたしも行っていい?」


一緒にいるカレシの了承でも得てたのだろうか。

きょんちゃんがしばらくしてからLINEにそう返信してきた。


『ダメだ、彼氏がいる人はお断り』

「えー?ひどー。」

『ははは、うそだ。歓迎するよ』


...市ケ瀬くんてこんな冗談言う人だったんだね。

ちらっと冴子の顔を見るとククってな感じで笑顔でいた。


でも、これはどういうことだろう?

あの力のせいじゃないよね...



お昼休み。



「おーっほっほっほ。御手洗さまあーーーーw!。」


ドドドドドッ!


猛烈な勢いで教室を出ていくマキナ様。

もはや日常。


「しっかし、佐藤の奴、よく『オセロ弁当』あきないね。」


冴子があきれた感じでマキナ様の席に座って自分のお弁当を開きだした。


「ほんと、ラブラブだよねー。あのふたり。」


きょんちゃんも私たちの席に寄ってきてお弁当を広げる。


「まあ、いいんじゃない?あの2人が落ち着けば。泣かされる子もこれ以上でてこないしさ。」

「お、冴子、大人じゃん?」

「ふふん、わたしは次のステージに行く!」


そんな冴子ときょんちゃんのやり取りを見ていて素直に応援したい気持ちになった。

私も冴子の幸せそうな笑顔が見たい。

がんばれ!京本冴子!


「あ、そうだ、私、12:30から校内清掃しなきゃいけないんだった。」

「うわー、美化委員大変だね。」

「まあ、仕方ないね。」

「あ、市ケ瀬に会ったらよろしく言っといて。」

「うん、わかった。」


ビニール袋とゴミつまみ棒を持ってフェンス周りをウロウロする。


「とはいってもウチの学校。きれいなんだよね。なかなかゴミ落ちてないし。」


生徒会長さんが凄いからだろうか。

私は空き缶1つも見つけられないでいた。

ウロウロと中庭まで移動するとあの二人が視界に入ってきた。


「御手洗様、あ~~~ん?」

「あーーーーん」


見てるこっちが恥ずかしいのですが。

というかまだ食べてるんですか?

邪魔しちゃ悪いのでそそくさと他の場所へ移動しようとするとマキナ様が私を見つけたみたいでぶんぶんと手を振りながら私を呼んだ。


「ところちゃ~~~~~んw!」

「...あはは。」


私も手を振った。

それで立ち去れると思ったがマキナ様はクイクイと私を手招きした。


「え?来いってこと?」


ビニール袋をぶら下げながら私はマキナ様の隣に座った。

いっそのこと二人の間に座ってやろうかと思ったけどそれはさすがにできない。

...冴子ならできそうだが。


「えと、お邪魔では?」

「おーっほっほっほ。わたくしと御手洗様の仲をなんぴとたりとも邪魔することはできませんわーー!!w。」

「こんにちは。御燭寺さん」

「あ、こんにちは。って御手洗君ちょっと太った?」

「わはは。幸せ太りってやつかな」


御手洗くんは恥ずかしそうに頭を掻いた。


「おーっほっほっほ!w」

「グハアア!」


ドゴーン!

とマキナ様は御手洗くんの背中を叩いた。


「本当、幸せそうだね。すごく羨ましいよ。」

「大丈夫だって。御燭寺さんなら。」

「ですわね。わたくしもそう思いますわ。」

「そうかなあ」

「...あえて言うならところちゃんに足りないのは、勇気と自信ですわ。」

「勇気と自信ですかー。確かにそう言われると的を得てる気がする。」


でもでも、勇気と自信があれば世の中の女の子はみんな幸せになってるわけで...


「はき違えないで欲しいのですけれど、ところちゃんは勇気と自信以外は全て兼ね備えているってことですから。」

「そうかな?自分ではわかりませんが...」


...1年前、高校入学してからの私はしばらくぼっちで同性の友達すらいなかった。

私はそんな過去のことなど忘れつつある。


卑怯な手段を後悔しつつも幸せを求める私。


人間とは本当に欲深き生き物だ。

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