上書きしますか?
「...私とお付き合いしてくれませんか?」
初めて見るマキナ様のしおらしい態度からの告白に私は度肝を抜かれた。
「はい!俺で良ければ喜んで!」
「はああああーーーーーーー!?」
剛くんの即答にさらに私は度肝を抜かれた。
ちょっと冴子の告白の返事は?
「うれしいですわ!!」
「うん、俺も嬉しいよ!北条さんみたいな美しい人が彼女で!!」
「...」
カップル誕生!なのか?
「早速ですけど今日の放課後はお時間ありますの?」
「もちろん空いておりますよ?いや、用事があっても北条さんの為ならお時間を作る所存であります!」
「うれしいですわ!でしたらお買い物につきあっていただきたいのですが?」
「もちのろんですよ!荷物持ちでもなんでもいたしますよー!!」
「うれしいですわ!」
2人とも無茶苦茶テンション高い。。。
っでも、ああ、どうしよう。冴子にどんな顔して会えばいいのよ。。。
教室に戻ると早速きょんちゃんと冴子が話しかけに寄ってきた。
「あ!ところちゃんに北条さんおかえりー!」
「どうだった?」
「う、うん。上履きあったよ。」
「あれ?なんか新品じゃない?」
「おーっほっほっほ。御手洗様に新品プレゼントされてしまいましたわーw。」
「あ!ばっ!・・・」
「なに?どういうこと?」
北条さんは事の経緯を詳しく大げさに説明した。
「...それで、晴れてわたくしと御手洗様はお付き合いすることになりましたわーw。」
「え!!」
ああ、やった、やっちゃいましたよ、マキナ様。
まあ、マキナ様からして自慢げにバラすことは予想していたけれど。
...恐る恐る冴子の顔を見た。
ビキキキキッ
顔に青筋を立てている。
「...あら、良かったですわね。北条さん、おほほほ。」
...怖すぎる。
「ごめん、わたくしちょっとおトイレ行ってきますわね。」
冴子がマキナ様の真似をするように言った。
「あ!あたしも!」
「ごめん、ところ...ちょっと1人にして。」
「う、うん。」
マキナ様はぽかんとしている。
きょんちゃんはなんとなく事態を察知したみたいで私に耳打ちしてきた。
「なんか冴子、すごくおこじゃない?」
「う、うん。まあ、いろいろあって。」
「今後のこともあるから何があるのか、あたしに教えてよー。」
「あ、...そうだね。じゃあ、私たちは別方向のトイレに行こう。じゃ、マキナ様,私たちもトイレ行ってくるね。」
「え、ええ。」
1人取り残されたマキナ様はぽかんとしていた。
放課後。
「北条さんーー!!」
「あら!御手洗様!迎えに来てくれましたの!」
「うん!」
「おーっほっほっほ、頼もしいナイトですわーーーw。」
ダメだ。もう、冴子が不憫でならない。
「じゃ、じゃあ、私も委員会行ってくるね。」
冴子の顔も見ずに逃げるようにして私は教室をでた。
「はあ...これから、こんなことが毎日続くの?イヤだなあ...剛くんがあんな無神経な人だとは思わなかった。」
「やあ、どうしたんだい?元気ないね?」
とぼとぼと廊下を歩いていると同じ美化委員の市ケ瀬くんが私に話しかけてきた。
「え?あはは。そうですか?そんなことないですよ。」
私はにこっと笑った。
「...そうか、あの、突然、変な事聞きますが、御燭寺さんは今、カレシとかいるの?」
「へ?いませんけど。」
「そうか!良かった!...あ!いや、その..ごめん。」
市ケ瀬くんはパアッとした表情から一転、頭を掻きながら申し訳なさそうな感じになった。
「いえいえ。」
「...委員会の仕事、やる気ない人多いけど僕たちはがんばろう!」
「え?あ、はい。」
急にマジメな顔になって市ケ瀬君は私の顔を見ながら拳を振り上げた。
もしかしてこの人、私の事を?
なんてこの時ちょっぴり思ってしまった。




