復活のぽんこつおほほ仮面
ある日のお昼休み。
「はあぁ。。。」
私はため息をつきながらマキナ様の席を見た。
マキナ様が体育の時間でケガをしてからもう丸三日たっていた。
「なんか北条さんいないと、つまんないわね」
冴子も何かつまんなそうだ。
「北条さん大丈夫かなあ?」
心配そうにきょんちゃんは言った。
担任の先生にマキナ様の容態を聞いてみたが絶対安静だそうでそれ以外の情報はわからないらしい。
それにしてもマキナ様は編入してきてたった1週間かそこらで私たちにこれほど心配させるとは。
なんという存在感だったのだろう。
5時間目、古典。
時間ピッタリに古典の斉藤教諭は私たちのクラスを訪れた。
私はあることを思いついた。
そうだ、アレを使ってみよう。
(この授業中に先生から私へなんらかの指名があったのならマキナ様の容態はたいしたことなく、まもなく登校できるようになる!)
私はありったけの願いを込めた。
お願い!斉藤先生、私を何でもいいから指名して!
体に力を込めてふんばっている私の様子はハタから見たらトイレでも我慢しているように見えただろう。
だけどなりふり構っていられない。
そんな中、時は無情にも過ぎていく。
私のアレは実践上、信頼度90%以上を誇る。
ここで斉藤先生の私への指名がなければマキナ様の学校復帰はいつになるかわからないだろう。
授業終了10分前くらいで斉藤先生の声のトーンがあがる。
「え~と、ここらで...御燭寺!30ページの文頭から呼んでみなさい!」
私は思わず立ち上がり。
「や、やった!」
と叫んでしまった。
「?どうした、御燭寺!?」
「え?い、いえ!えっと...ごめんなさい。わかりません。」
斉藤先生はズルッとこけるフリをして
「なんじゃそりゃ。」
と言った。
帰宅時、途中まで一緒に下校したきょんちゃんと別れて私は母に頼まれた買い物をするためにどこへ行こうか悩んだ。
いつものスーパーはこないだの人たちがまたいるかもしれないのでちょっと遠いけど違うスーパーへ行くことにした。
10分くらい遠くなるけど足取りは軽い。
(もうすぐマキナ様に会えるかなあ)
心はハッピーだ。
母に頼まれた買い物を終えるといそいそとスーパーを退店し家路を急ぐ。
するとものすごい悪臭が背後からただよってきた。
だんだんとその悪臭は背後から加速していく。
嫌な予感がしてバッと後ろを振り返るとこないだの不良たちが私めがけて走ってくる!
「くそがっ!匂いがとれねえよ!あの女を捕まえればきっと奴がでてくるぞ!つかまえろ!」
モヒカンさんがそう叫んで私めがけて猛ダッシュしてくる。
しかも人数は5人に増えていた。
「ひっ!いやあああ!」
ダダダッ!
私は懸命に逃げる。
「なんで私ばっかり!」
もう泣きそうだった。
ガシッ!
モヒカンさんに腕をつかまれたその瞬間!
「おやめなさい!その手を離しなさい!」
ふと声のする場所を見ると黒いストッキングをかぶった変態銀髪ロングの女性らしき人が電信柱に左手でぶらさがっていた。
...その人は右肩から右腕にかけて包帯を巻いていた。
私はその姿を見て確信しモヒカンさんに腕をつかまれていることさえ忘れ、嬉し涙を流した。




