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北条真樹菜、乱舞!!

「おーっほっほっほ!」


マキナ様はチョークを持ちながら掛川教諭の「全問正解」のコールを受けて高らかに声を上げた。

圧倒的だった。

世間ではなんとかの天才などと誰かのことをよくヤヘーのトップニュースなどで話題になったりするが間近に見るのは初めてだ。

マキナ様は数学の担任の掛川教諭の出す問題を3連続で完璧に黒板に回答した。


「・・・北条君、席に戻りなさい。」


掛川教諭は元気なくそう言った。


「・・・で、あるからして」


元気のない声で講義は続く。

ふと後ろを振り返るとマキナ様は教科書を盾にしてサンドイッチをほおばっていた。

(・・・まだ2時間目なんですが。)


「それでは、この問題がとける人!?」


掛川教諭がそう言った。


「ふぁい、もぐもぐ、ふぁーーーーーい!」

「ちょっと北条くん!君は少しひかえたまへ!これでは他の人の授業にならん!」

「ふぁい、すびばせん」


(というか先生、あきらかに何か食べてるのですが注意しないんですか?)


なんだかんだで昼休み。


私は机を180度回転させマキナ様の机にくっつける。

マキナ様が編入以来、私と冴子ときょんちゃんとマキナ様の4人でここのところお昼を供にしている。


「あはは、北条さん、今日も『オセロ弁当』?」


屈託のない笑顔できょんちゃんは言う。

隣にいる冴子は必死に笑いをこらえている。


(というか冴子が命名したんだよね?)

「もしかして私のお弁当バカにしてますの?」

「え?ううん、バカになんかしてないよ~。ひじきは栄養価たっぷりなんだよね!」


と私にきょんちゃんは話を振ってきた。


「う、うん、そうそう、とってもヘルシー!私も今日のオカズはひじきが入ってるよ!」

(・・・すみません、実はマキナ様みたいになれるんじゃないかと思いまして私もひじきをオカズにチョイスしました・・・)

「なんか、バカにしてるみたいね。・・・いいわ、あなたたちだけに見せてあげる!」

「え!!」

「これが北条家代々に伝わる!」

「!!」

「リバーシブル弁当ですわよー!」


マキナ様はそう叫ぶとひじきが入ってるタッパを思いっきりひっくり返した。

そのタッパの反対側の蓋を開けるとカラフルなオカズたちが姿を現した!


「うわ!アスパラのベーコン巻きにからあげにトマトにハンバーグにたまご焼き・・・ていうかぐちゃぐちゃになっちゃったね。」


きょんちゃんの顔は驚きから一転、残念そうな顔に変わった。

というかなぜにわざわざ反対側に入れるつもりがあるのだろう。

別のタッパにわけていれればいいのに。

・・・しかも、全部冷凍食品を温めただけのものに私は気がついた。


「おーっほっほっほ!おいしいわーーー!」


私たちの白けた表情など、おかまいなしにマキナ様は幸せそうな顔で冷凍食品のオカズたちを食された。


5時限目体育。


「・・・ちょっと食べ過ぎたわね。」


マキナ様のお腹はポコンと膨らんでいた。


「ククク」


ふとマキナ様の後ろの冴子を見ると必死に笑いをこらえている。

冴子ってば昼休みからずっとあんな調子だ。

・・・マキナ様に失礼すぎるよ。


「次!」


安藤涼子体育教諭の合図でマキナ様は跳び箱へダッシュした。

跳び箱に両手をついて前方宙返り!


「わああ!」


クラスの女子たちの歓声があがる!


「・・・ちょっと、北条さん誰が前方宙返りしろって言ったの?危ないからやめなさい!」

「おーーっほっほ。申し訳ありません。ただ手をついてまたぐだけではもの足りなくて。」

「ケガしたら私の責任になるのだからね。わきまえてちょーだい。」

「はい、申し訳ありません。」


私と冴子ときょんちゃんはすぐさまマキナ様のとこにかけつけた。


「すごいすごい!北条さん!」

「その腹でなかなかやるな!ククッ。」

「もう、冴子ったら、いい加減やめなさいよ・・・えと、マキナ様はなにか運動やってたの?」

「いいえ、何も。でもこのくらいはまだまだ序の口ですわよ!おーっほっほっほ。」

「ククク・・・はぁ・・・でもさ、北条さん、運動だったらあたしも負けんぜ!」

ようやく笑いキノコの毒でもきれた冴子がそう言った。


「次、京本!」

「はい!」


冴子は右手を挙手し跳び箱に向けて猛ダッシュ!

そしてマキナ様と同じように跳び箱に両手をついて前方宙返り!


「こおおら!京本!お前も危ないだろうが!」

「へへ、すんませーん!」

「ったく、どいつもこいつも。次!北条!さっきみたいのやったら許さんぞ!」

「はいはい、さっきみたいなのはやりませんわ!」


マキナ様は跳び箱に猛ダッシュ!

跳び箱付近で

「今度は2回転ですわよーーーー!」

と叫んだ。


ドッシャアアアアア!!!


マキナ様は右の肩口から無様に落ちた。


「!!ほらあ!言わんこっちゃなぁい!!」


安藤先生は泣きそうな顔でマキナ様のところへ猛ダッシュをかけた...

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