忍者達
この作品はシナリオです。読みにくいでしょうがよろしくお願いします。
○京都府警本部、本部長室、外、夜
ドアノブに札がつるされている。
『今晩泊まり、起こすな!山本』
○同、内
デスクで眠る本部長。
○広隆寺、本殿、内、夜
柱の影に身を潜める山本。
警官と亀山、像の脇に立っている。
住職と出羽、椅子に座って将棋をしている。
出羽、腕時計を見て、
(出羽)「おお、もうこんな時間か。和尚、
後は我々に任せてゆっくり休んでください」
住職、あくびをしながら、
(住職)「そうじゃな。そうさせてもらうわ」
住職、立ち上がる。
山本、柱に身を隠す。
○同、土塀、外、夜
原田が土塀伝いに歩いている。
星明りで明るい。
原田、土塀のたて溝を見て、
(原田)「・・・うん?」
近づいて手で触れる。
(原田)「これは?」
原田、驚きの顔。
○京都、夜
東山の全景。星明りの暗闇。
犬の遠吠え。
HENMENと書かれたシルクハットの
変面の顔をしたコウモリが飛んでいく。
○京都府警本部、本部長室、内、夜
デスクで眠る山本本部長。
○広隆寺、山門前、夜
パトカーで眠る二人の警官。
○同、本殿入口、夜
椅子に座り眠りこけてる警官の姿。
庫裏の戸がそっと開いて、
周りを確かめニタリと笑うせむし男。
○同、本殿、内、夜
出羽、亀山と警官一人が
像の前で椅子に座り眠りこけている。
○同、木蔭の拠点、夜
愛と太一が木村と高田の膝の上で眠っている。
木村と高田も眠っている。
山本と原田は見張りをしている。
(原田)「ちょっと土塀のあたりをみてくる」
山本うなづく。
○東寺、五重塔、夜
東寺の五重塔を背に忍者10人が荷車を猛スピード
で押しながら駆け抜けていく。
白馬の変面はいない。
○広隆寺、土塀、外、夜
原田が探りながら歩いている。
突然、向こうから忍者の一群が
猛スピードで荷車を押してくる。
原田、すばやく隠れる。
不思議と音はしない。
荷車にはパネル、木箱、竹竿、映写機、
つるはし、スコップ等が積んである。
(忍者達)「エッサーホイサー。エッサーホイサー」
隠れている原田の目の前で荷車止まる。
原田、目を丸くして驚く。
忍者達『エッサーホイサー』をずっと繰り返しながら、
二人が土塀のたて溝と次のたて溝とに沿って立ち、
ゆっくりとしゃがむ。
3mほどの土塀が手前に動き、横にスライドする。
荷車、中に入り、土塀がしまる。
原田、目を丸くして驚いている。
つづく