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お礼
魔王城の一室で魔王な女の子が石を両手に持って掲げていた。
「なにしてるんですか魔王様」
部屋に入ってきた執事な男の子が呆れたように言った。
魔王は嬉しそうにきらきら輝く紫の石を見せびらかす。
「見て見てー、ルリエラちゃんにもらったのー。アメジストだよ。看病したお礼なんだってー」
「へえ、ルリエラさんが……」
「アメジストっていうのは紫水晶で、水晶の一種なんだね。無色透明なのが一般的な水晶。黄色いシトリンとかもあるねー」
「つまり、ルビーとサファイアみたいな関係なんですね」
「そうそう、コランダムー」
言いながら、魔王はアメジストを掲げてぐるぐると回った。
水晶の話。




