きれいな色
魔王城の魔王の私室で、魔王な女の子がこたつに寝そべっていた。
「だらーん」
「なに言ってるんですか……」
執事な男の子があきれた様子で魔王を見る。
魔王は言った。
「打製石器がだめだったので磨製石器を作ろうと思ったら、執事くんがそういう問題じゃないってー」
「実際違ったでしょう」
執事の言葉に、魔王がこくんとうなずく。
「だからちょっと文明的にステップアップして、青銅製の武器を作ろうと思ったんだけどー」
「だけど?」
「ルリエラちゃんがねー、だったらブロンズゴーレム作ったほうがましだってー」
「…………。そもそも青銅で武器を作ってもカロンさんの力には耐えられないでしょうしね」
「えー」
魔王が残念がって声をあげる。
こたつの傍らから金色の剣を持ち上げた。
「せっかく青銅器を作ったのにー」
「……結局作ったんですか、青銅製」
「うんー。ちなみに綺麗な色をしてるけどこれがさびると青銅色、緑っぽい色になるの」
「そうなんですか」
「……ところで長い旅からシュなんとかくんが帰ってきたんだけどー」
「というかまた旅行に行ってたんですか、あのかたは」
「なんだか人間に不穏な様子があるって」
「え?」
執事は魔王の言った意味合いを理解できず、ぽかんと立ちつくした。
青銅の話。




