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雲の形が

 魔王城の一室で魔王な女の子が言った。

「というわけでドリアが食べたいのー」

「……すいません。なにが、というわけ、なんですか?」

 執事な男の子の言葉に、魔王がきょとんとする。

「聞こえてなかったー?」

「あいにくと、前線から帰ってきたカロンさんの訓練の音でうるさいので」

 魔王は軽くうなずいた。

「ずっと音が響いてるから、ちょっと遠くの原っぱまでお昼寝しに行ったのー」

「はい」

「そしたらね、白い雲がぷかぷかと浮かんでて。その形がー……」

「ドリアだったんですか?」

「ううんー」

 魔王は首を横に振った。

「子ウサギに見えたのー」

「ウサギ、ですか」

「それで思ったんだよー。これって、パラ、パレ……えーっと」

「……?」

「そう、パレイドリアだなーって。雲の形が生き物とか食べ物に見えたり、池が瞳に見えたりとか、そういう錯覚なの」

「それで、言葉の連想からドリアが食べたくなったんですか」

「うんー!」

 魔王は元気に答えた。

パレイドリアの話。

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