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けい

 魔王城の魔王の私室で、魔王な女の子がこたつに入って座っていた。

 魔王の目の前には文字の書かれた一枚の紙が置いてある。ついさっき魔王自身が書いた文字だ。

 造詣、そして参詣というふたつのことが書かれている。

 魔王は言った。

「この最初の文字は、ぞうけい、って読むの。造詣が深い、みたいな使われ方がされるねー」

「え、あ、そうなんですか」

 部屋の片づけをしていた執事な男の子が、わざわざ仕事を止めてふり返って言う。

 魔王は紙の余白へ新たに字を書き足しながら、話を続けた。旨、脂、指。

「ぞうけいをぞうし、って読み間違えちゃう場合も多いらしいけど、趣旨の旨、脂肪の脂や指針の指とか似たような文字があるから間違っちゃうのも仕方ない気がするねー」

「な、なるほど?」

 よく分からないといった態度で執事がとりあえず返事をする。

 魔王はまったく気にせずに続けた。

「こっちの参詣、という文字なんだけどー。造詣とおんなじ字が使われていて、さんけい、って読むんだね。神社とかお寺に行くって意味なの」

「はい」

「有名な神社とかお寺だと参詣者も多くって、それらを目当てにした商売人たちが集まってきたり、あるいは神社やお寺の関係者がたくさんいたりするから、そこに町ができるんだね。このように神社やお寺が中心となってできた町のことを門前町って言うんだってー」

「そうなんですか」

「そうなのー」

参詣と門前町の話。

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