短剣を作ってみました。
俺の代わりに彼には総合入りをさせてあげたいです。拙い文章ですが、良ければ閲覧して下さい。
カンカンと打ち鳴らす入れ槌に、ソレをしっかりと支える金敷き。
一本の短剣が出来上がる。早速鑑定してみると……
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【製作者】⇒マーク・エレン
【所有者】⇒マーク・エレン
【分類】⇒短剣
【材質】⇒鉄
【攻撃力】⇒10
【入力文字】⇒未記入 0/4文字
【総合評価】⇒Fランク
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総合評価Fランク……つまり最低って事だ。
だが、これで良い。俺の腕なんて初めから分かっている。重要なのはそこじゃない。
___何故なら、コレに漢字を入れるからだ。
【斬増極大】っと、俺は出来上がった短剣にマナチョークで書き込み、呪文を唱える。
「インプリート!」
ゴッソリと俺のマナ(MP)が持っていかれ、マナチョークで書いた漢字が、ジュッと焦げたような音と共に、焼き入れされ消えていく。
俺はその短剣を手に取り鑑定する。
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【製作者】⇒マーク・エレン
【所有者】⇒マーク・エレン
【分類】⇒短剣
【材質】⇒鉄
【攻撃力】⇒10+1000
【入力文字】⇒【斬増極大】 4/4文字
【総合評価】⇒Aランク
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この結果に俺はニンマリと笑みを浮かべ、まだ火入れしてない鉄のインゴットに短剣を突き刺してみる。
「おうふ……豆腐やん。」
明日の学園での評価が楽しみだ。ここ3日程寝込んでいたが、まさかそのおかげで前世の記憶が甦るとは思っていなかった。
前世は何処にでもいる25歳のサラリーマン。嫌々毎日仕事をし、空いてる時間に趣味で書いていた小説をコンテストの応募に申し込んだが、見事に落選した。
意気消沈しつつ帰宅する途中で、俺はトラックに跳ねられて死んだ。
それが叶わなくとも、一度でいいから300位以内のランク入りを果たしたかったが……俺の前世は底辺作家から這い上がる事は出来なかった。
だが今生は違う。二度目の人生はそんな俺にチャンスをくれた。
何度も舞台として書いた異世界に俺は生きている。
そして、漢字と言う武器が俺にはあった。コレを使って短剣ランキングの上位300位に入ってやる!
明日の学園で苛められてた恨みを返してやる。
3/25 武器ステータスの未記入を入れた漢字に入れ換えました。