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2キャラ目、戦いの始まり

ブックマーク登録5件目!!

恐れ多いことでございます!

ありがとうございます!


次の方からは活動報告にてお礼を申し上げさせて頂こうと思います!

もちろん次があればの話ですけどね!







謎女神が、心配そうにこちらを見つめていた。



約束を守る。

あの生き様を目指す。

無理は、する。

精一杯とことん限界のギリギリまで無理してやる。



良し、俄然おもしろくなってきたな!

先生は、楽しみなさい、とも言ってくれたっけ。

せっかくの異世界だ。

憧れの、快適便利なチート生活とは程遠いけど。

しょうがないから、残念異世界物語を楽しみ尽くしてやる。

艱難汝を玉にせん、だったか。

磨かねば、『奴』には届かない。


っていうか、『無明の万眼』なんて、いきなりラスボスだからね?

スタート地点のすぐそばにラスボス歩いてるんだよ?

それに比べれば、いきなり死んでるくらい、なんてこと………あるよね。

なんてことなくないわ、いきなり死んでるのは問題だわ。

でもそこが逆に新鮮っていうか!

プレミアムな体験って感じだよね!

超ヤバイ!



謎女神に笑いかける。



「ちょっと行ってくるぞ」



謎女神も笑った。


どこか寂しげで、でも温かくて。



「うん、送るね」



まるで、女神のようだった。


もし本人に言ったら、きっと「だって女神だもん!」とか言って、すぐに残念な空気になるんだろうな。


そんなことを考えていたら、なぜだか抱き締めてしまった。


ほんの数瞬だけ。


それだけで充分だった。


それだけで、おれの心に火が灯った。


決意が灯った。


おれは進んで行く。


もう止まらない。



「ありがとう」



背中にぽつりと声が届く。



「まぁテキトーにやってくるからよ!」


「うん!いってらっしゃい!」


「おう!いってきます!」



謎空間から踏み出していく。



心の内でつぶやいた。



征くぞ。





















(馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿なバカナアアアアアァァァーーーッ!!!!!!)




なん………だ……?




(うぐぐおおおおおぉォォオオオーーーーーッ!!!!!!)




……から…だ………おれの…からだが………。




(アリエンッ!!!!ようやくここまで辿り着いたのダゾッ!!!!!キサマアアアアァァァーーーーーーッ!!!!!!)




おれの……あぁ…こころは……心には火が…灯っている。




(キサマキサマキサマキサマッ!!!!!!!!この身体は我のモノダアアァァァーーーーーーッ!!!!!!)




聖句を唱えろ。



残念カワイイ謎女神!



よし、いける!

意識は完全に覚醒した。

2キャラ目の『邪剣使い』に憑依した。

身体の状況は?

周囲の状況は?

くそ!

身体の感覚がわかんねぇ!!

どうなってんだこれは?

バラバラの手足!!

動くのか?

動かせるのか?

いや、違う、動かすんだ!!

自分の身体をイメージしろ。

普通の人間の手足!

右手!左手!右足!左足!!

おれは動ける!

おれは動く!

うおおおぉぉーーーーッ!!!!




(オォォノォォレエェェェーーーーーッ!!!!!!!我のカラダアァァァーーーーーーッ!!!!!!!!)




どこだ!!?

アレが!

どこにある!!?

必要だ!!

鞘が必要だ!!

探せ探せ探せ!!!

っ!?

これか!?

右手に感触!

これだ!

掴めッ!!!


(グガガガアァアアアッ!!!!!!!ここマデッ!!!ヤットここマデ来タというノニイイィッ!!!!!!)


掴んだだけではダメなのか!?

ならば剣身を鞘に収める!

今は右手に鞘!

左手で剣を探す!!

さっきよりもずっと身体が動かしやすい!

よし!

あったぞ!!


(待てエェッ!!!!!!ヨセッ!!!!!!やめてクレエエエェェッ!!!!!!アッ!ちょッ待ッ)


よし!

収めうおお!!!?

気持ち悪っ!!?

鞘に!!

鞘に収めた瞬間!

ぐちょぐちょが一気に剣にズルズルズルッて!!!

身体中からドロッとしたぐちょっとしたのが剣に向かってズルズルズルッて!!

気持ち悪ぅーッ!!!



あー。

ドッと疲れた。

右手に『邪剣』が収められた鞘を掴んだまま倒れている。

おぉ!

いつの間にか手足がくっついてる!

すげぇ!!

普通になった!


仰向けに転がって、両手足の動きを確認する。


うん、問題無さそう。

あー、疲れた。

なんか精神的にきてる。

ちょっと休もう。



っていうか。



見えない!!!!


ぜんっぜん見えない!!


いや見えるけど!!


暗い!!!


暗い程度でこんなに見えないとか!!


ありえねー。

視界狭すぎんよー。

前方の限られた範囲しか見えてないとか、意味わかんないから。

どんだけ性能低いんだよ。

なんか謎空間にいたときより、この身体にいる方がさらに見えなくなってないか?


っていうか『邪剣使い』はバカなの?

こんなに見えないのにフードなんか被ってんじゃないよ!

左手で頭部をすっぽり覆っていたフードをまくりあげる。







亡霊が見下ろしていた。





ほぎゃあああああああぁぁっ!!!!!!!!




慌てて飛び起きて振り返る!




えぇっ!!?




あれっ?えっ?




あれ?今なんかいたよな?




横を何かが通り過ぎる。




っ!!?




振り返ったが、何もいない。




オイオイオイオイ。




やめろよ。




視界狭すぎんだよ!




背後が見えない!




また何かが見えた気がした。




ちょっと待てよ。




ちくしょう、『奴』を思い出してしまう。




見えたと思ったら見えなくなるあの感覚。




コワイコワイコワイ!!




壁を背にする。




これで背後を気にする必要は……。




首が壁に押しつけられる!?


なっ!!?


違う!!


引っ張られている!!


壁に首が引っ張られている!?


首元に目線をやる。


そこにはうっすらと透き通って見える手があった。


おれの首を絞めている。


背後から伸びた手が、おれの首を絞めている!?


背後は壁のはずだぞ!?


亡霊。


気が付くと亡霊に囲まれている。


かはっ!首がっ!!


苦し……………………くない?


あれ?


苦しくない?


なんで?


いやでも力が強い。


首の骨が折られるのも時間の問題だ。


今はとにかくこの状況をなんとかしないと!!


周囲の亡霊が近付いてくる。


右手に持った鞘で振り払おうとするが、当たらない。


透けている。


そこにいるのに当たらない。


首を絞めている手を掴もうとするが、掴めない。


背後の亡霊が顔を覗き込んでくる。


見ただけで呪われそうなその顔に、思わず目を背けてしまう。


亡霊どもが耳障りな嘲りの声を上げた。



まずい。


終わるのか?


こんなところで終わるのか?


それは駄目だ。


次があるのかわからない。


こんなところで終われない!


こんなやつら相手にてこずってる場合じゃない!!


おれは、あのふたりの仇を討たなければならない!!


『奴』を必ずこの手でッ!!




ーーー奴を必ずこの手で殺すーーー




突如、憤怒が沸いて溢れ出た。


この怒り。


魂を焦がすかのような激しい怒り。


気を抜けば暴発してしまいそうなこの感情。


おれの魂の中に、おれとは別の魂がいた。


無明の憤激が燃えていた。




ーーー代行者殿、俺の身体に残ったーーー




あのとき、身体を任された。


あのとき、この激情を託された。


あのときから、この憤激はおれと共にあった。




ーーー壊れた魂、使ってくれーーー




おれの心に灯った小さな決意が、無明の憤激に引火する。





使うぜ、無明。





おれの左拳が突き出されたッ!!!!!!


周囲を取り巻いていた亡霊が蒸発したッ!!!


背後から覗いていた亡霊の頭を左手で鷲掴みにするッ!!!


金切り声を上げるその頭を握り潰すッ!!


同時に首の手が消滅し、解放されると同時に残りの亡霊どもへと踏み込んだ。


左拳を振るうッ!!!!


亡霊どもが消し飛ばされるッ!!


左拳が爆ぜるッ!!!!


亡霊どもをまとめて消滅させるッ!!!


逃げ散る亡霊どもを残らず霧散させるッ!!



最後の1体との距離は、既に爆速の踏み込みが消していた。


追撃するッ!!!!!


『憤激の左拳』を叩きつけたッ!!!!!!







おれの『邪剣使い』としての初陣が終わった。



振るったのはその『邪剣』ではなく。



無明から継いだ、この『憤激の左拳』だった。

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