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キリが良かったのでかなり短めです。
戦闘は次回です
視界がまた暗転した。
鳩尾が痛む。
「大丈夫かい?」
あの声が聞こえる。なんで?
「しっかりして、聞こえる?」
聞こえてる。どうしてあなたが・・・
「ほんとに大丈夫?それこそ、死にそうな顔をしているよ」
止めるの?
目が覚めた。
「ああ、よかった・・・聞こえるかい?」
「・・・なんで私は生きてるの?」
目の前にあの小動物が現れる。多分、だ。視界がぼやけていて、上手く見えない。白いものがもぞもぞしている。
「言ったろ、君は魔法少女だ。君たちが願いを叶え、使命を果たすまで君たちは死ねない。ボクらが死なせない」
「・・・余計なことを」
私は死ねないというのか。死ぬことしかできないのに。
「生きろ」
小動物が、あの声が、強い力で言う。
そうだった。私は、
「生きることもできるのか」
「そうだよ」
小動物は言う。
「あなた、名前は?」
「そういえば言ってなかったね。別になんでもいいんだけど、なにかいい案ある?」
「・・・わかんない」
「そっか」
小動物は、いや彼は名乗る。
「じゃあ、セラ。セラと、呼んでくれ」
「よろしく、セラ」
いびつな魔法少女と、相棒はこうして出会った。
「・・・ところでこれ、どうやって戻るの?」
「あっ、ごめん」
読んでいただきありがとうございます。
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余談ですが、主人公の名前の原案は「クララ」、セラの名前の原案は「カール」でした。
流石に直接的すぎると思ったのでやめました。