表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/12

「ありがとう」って言うから

陽一が安岡の写真を使いマッチングアプリを初めてから3日後にはすっかり使い方をマスターしていた。

アカウント名は身バレはしたくないのでマサヨシにしてある。

検索設定で絞ることにより望まない歳上過ぎる女性とマッチする事はなくなっていった。

安岡の顔が良いおかげか時々女性からもイイネが来るようになり今まで女性にモテた事のない陽一は有頂天状態だった。

その一方でせっかく奇跡的にマッチングしたシオンにはメッセージを未だに送れないでいた。

何かキッカケが欲しい、早くしないといけないのは分かってはいるのだがなんて送ればいいのか分からずに何も出来ないでいた。

悶々としているとメッセージが届いた。

宛先はなんとシオンからだった。

はじめまして。プロフィールの写真がカッコよかったんで連絡しました笑。趣味ってあります?


陽一は慌てて返信した。事前に陽一は下調べをして女性受けの良い受け答え等を学んでいたので不器用ながらもなんとなくやり取りは進み1週間掛けて連絡用のアプリのIDの交換まで漕ぎ着ける事ができた。

幸いにもプロフィール写真も設定しておらず、アカウント名も名字だけの設定にしていたので陽一だとバレる事はなかった。


やり取りをしているうちにシオンから前職は借金返済の為に水商売をしており今は返済したので休職中だという告白をされた。

誰かにきいて欲しかったとのことだ。

その中で休職中に常連さんにたまたまあって酷い事を言ってしまった。なんだかんだで話をいつも聞いてくれて感謝していた。ありがとうと伝えたかった。と言われた。


なんだか今までの自分を肯定された気がして救われた。

陽一はありがとうと言われて心が砕けて次の返信の言葉を必死で探していると次のメッセージがシオンからきた。


その常連さん、陽一くんって言うんだけどさマサヨシくんとやり取りしてると陽一くんの事思い出しちゃって笑

急にこんな話してごめんねー

今こそ自分が陽一だと告白するチャンスだが陽一は当たり障りのない返信をする事しか出来なかった。


送って直ぐメッセージ音がなった。

シオンじゃなく湯原からだった。

今週末ママさんバレーに行くぞ!

謎の誘いに陽一は乗ることにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ