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初めてのマッチングアプリ

陽一がこっぴどく打ちのめされてから3日後、彼は友人達と会う為に居酒屋に居た。 

まさよし以外の友人達と会うのはかなり久しぶりだ。

安岡翔平、ヤツは顔だけは良いがパッとしない男だ。その癖に中学校時代の同級生とやらと早くに結婚してしまった。

湯原智宏、口は上手いがどこか空回り気味でもてなかったのにいつの間にかアイツも結婚してた。

結婚してる彼らを誘うのは悪いとか何かと理由をつけて合わなかったが本当の理由は陽一が劣等感を感じてたからである。


さっそく湯原に陽一は絡まれた。

「何々、陽一マサヨシから聞いたんだけど風俗嬢に振られたんだって?」

「うるさいな、ほっといてくれよ」

「なぁ、今流行りのマッチングアプリでもやってみたら?」

マッチングアプリは前々から興味はあったが月額て結構な額を取られるしどうせ俺なんかという思考ではじめられないでいた。

「こうして皆揃ってるんだし勢いで始めちゃえよ」


陽一は無理矢理登録させられたという大義名分を得てやっと無料登録をする事に成功した。

プロフィール画像は自分の顔に自信がなかったのでこっそり安岡の事を隠し撮りしてプロフィール画像に使った。

検索画面を見るといっぱい女の子がいるものだとワクワクした。

「とりあえず全部いいねしちゃえよ!」

スマホを湯原に奪われてしまった。

「おい、返せよ!」

「悪い悪い」

しばらくして画面を見ると早速何人かとマッチングしていた。

シングルマザーと年上過ぎる女性と陽一の期待にそぐわない女性ばかりだった。

半ばどうでもよくなってマッチした女性一覧を見ていると見覚えのある顔が写っていた。

数日前に陽一をこっぴどく突き離したシオンであった。

こうして陽一はマッチングアプリの有料会員になる事を決意した。


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