表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

普通の男性

普通の男性の定義とはなんだろう。

ネット上の意見だと年収500万の正社員以上で大卒、身長170cm以上で清潔感があり長男以外だそうだ……

中村家の長男で身長168cm、年収270万の高卒派遣社員で実家暮らしの中村陽一にはほぼ当てはまらない。

清潔感には人並みに気を使ってるつもりだが自分では分からないし判断する人間によるとしか言いようがない。

友人らも気付けば殆ど家庭を持ち疎遠になってしまい、気付けば仲間内で独身は陽一の他には橋本マサヨシを残すのみになってしまった。


「今年で俺も31歳、果たして恋人もいないまま歳を重ねていっていいのだろうか?」

このままではまずい気持ちは焦るばかりだ。

かといって風俗は彼のプライドが許さなかった。 

「暇だしマサヨシでも誘って遊びに行くか。」

ここ最近の陽一の着信履歴は母かマサヨシの2人だけだった。


「今から遊びに行かないか?」

「悪い、今日は彼女と予定があって」

 陽一はショックだった。マサヨシと陽一はこれまで一度も恋人が居たことなくこの先俺たち2人は独身だと思ってたのに。そしてなにより親友だと思ってたマサヨシが陽一に恋人が出来たことを報告してくれなかったことが多少なりとも心に陰を落とす。

「いつの間に彼女なんて出来たんだよ?」

「ほら、先月一緒に街コンに行ったろ?一緒の席になった詩織ちゃん!あの子だよ!」


一月前、陽一とマサヨシは街コンに参加していた。

今年こそは彼女をと陽一はマサヨシを誘って参加したのだがマサヨシにだけ恋人が出来てしまったようで陽一は内心激しく後悔している。

その日の街コンは時間になると男性が席替えするタイプの街コンだった。

陽一たちはどのテーブルでも会話が上手く弾まず四苦八苦していた。時間ばかりが過ぎていきとうとう最後のテーブルに。そこに居たのが後のマサヨシの恋人詩織である。

身長は低めで少しモアイに似ていたが愛嬌があり口下手な陽一とマサヨシとも会話が弾んだ。確か連絡先の交換は何故かカッコ付けてマサヨシにだけ勧めて俺はしなかったんだ。なんて馬鹿な事をしてしまったんだ。俺は中学生かよ。

暗い気持ちのまま陽一は電話を切った。そして彼はこのモヤモヤを無くすために吹っ切れた、風俗に行こうと。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ