第三十二話 アンユラマンユラの支配
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「……そのペンダントは一体なんですか? ヴィール嬢」
ヴィールは倒したストーンハンターの胃袋から、ペンダントを取り出した。
取り出されたペンダントは強大な魔力を帯びており、煌々と怪しげな光を放っている。
「シャリエッツ、このペンダントに触れてみるか?」
「いや、遠慮しておきますよヴィール嬢。それに触れてどうなるか、私自身予想できません」
シャリエッツは胃袋から取り出されたペンダントが、ただの宝物や魔導具ではないことを見抜いた。
ペンダントから漏れ出す異質な魔力に、シャリエッツ自身の勘が「危険」だと訴えてくるのだ。
「……これは魔のペンダントと言って、アンユラマンユラという厄災が封印されているペンダントだ……おそらく、ストーンハンターというモンスターが巨大化・異形と化してしまったのはこのペンダントが原因だろう。アンユラマンユラは負の感情で生き物を支配し、支配された生き物はアンユラマンユラの傀儡と化す。そして、支配された生き物はアンユラマンユラの魔力によって化け物となる」
アンユラマンユラの恐ろしさは永久不滅という点だが、真の恐ろしさとは支配性である。
アンユラマンユラはペンダントを持った者の精神に干渉することができる。アンユラマンユラそのものが憎悪や悲しみと負の感情の塊であるからだ。
このアンユラマンユラの支配から逃れるためには、強靱な精神力を身につけるしか対処法はない。
「……このシャリエッツ今まで古今東西の書物を読み漁ってきましたが魔のペンダントという存在は知りませんでした」
「仕方ないことだ。今において魔のペンダントの存在を知る者は、200年前の世界大戦当時を生き抜き、魔のペンダントを追い求めた者だけだ」
「ヴィール嬢、あなたは一体……」
「……ふむ。なぜ我が魔のペンダントについて知っているのか教えてやろう」
ヴィールはなぜ己が魔のペンダントについて知っているのか、なぜ己が魔のペンダントを追い求めるのか、シャリエッツに話した。
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「……突拍子もない話で、信じられないとは思うがじj
「ちょっと待ってください……ヴィール嬢は、男の娘だったんですか!?」
「……は?」
シャリエッツの予期せぬ言葉に、ヴィールはポカンとする。
「いや、そうですよね!? そんなボンッキュッボンしていても、中身は男なんですよね!?実質男の娘じゃないですか!!」
「……はぁ、至極どうでもよい」
「Σ(;°ロ°)ハッ その姿なのは夜な夜な自分で……ヴィール嬢私がおt
ゴンッ!
ヴィールの力のこもった拳が、シャリエッツに振り下ろした。
ミスリル製の拳の威力は半端ではない。
「痛いですヴィール嬢! 今は〇〇〇〇〇する気分じゃありません!」
「……妄想が過ぎるぞ。この作品をR18指定にして終わらすつもりか?」
「よく言っていることが分かりませんヴィール嬢!」
「我にもよく分からぬ……話を戻すが」
ヴィールは脱線しそうになった話を元に戻し、シャリエッツにある提案をする。
「先刻言った通り、我はこの魔のペンダントを全て集めて聖域へと封印したいのだ……そこでだ、提案がある」
「提案ですか、ヴィール嬢」
「……シャリエッツ、我の仲間にならないか」
「!」
「我が見てきた剣士たちの中でも、シャリエッツ。お前の実力は五本の指に入るほどの実力だ。それにその図太い精神も、これから先の戦いには必要になってくる。どうだ?」
「……ふふふ、このシャリエッツ!喜んで封印の旅にお供いたします!!」
こうして、ヴィールの世界救世の旅に剣士シャリエッツが加わった。
ヴィールは魔のペンダントをしっかりと握り、決意をする。
今度こそ、この世界に真なる平和を。
名も無き英雄たちの物語が今、始まる。
第一章 終
◯内の文字はご想像にお任せします。
【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!
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