第三十一話 撃破
ヴィールは触手を斬り飛ばしながら、ストーンハンターの腹部にあるものを見つけた。
悍ましい魔力を放つ魔のペンダントを。
「……これではいくら斬っても埒が明かない。ペンダントを体内から取り出さない限り」
ストーンハンターが身体が肥大化し、驚異的な再生力を獲得してしまったのは、体内に取り込んだ魔のペンダントが原因だった。
ストーンハンターは魔力を放つペンダントを魔石と間違い、飲み込んでしまっていた。その結果、アンユラマンユラの魔力に身体を侵食されたのだ。
「シャリエッツ!」
「どうしました!?ヴィール嬢!」
鬼神のように触手を斬りまくっていたシャリエッツは、ヴィールの元へと跳躍で移動する。
「随分と血だらけだな。まだ戦えるか?」
「ご安心を!触手〇〇〇には慣れているので!」
「……ストーンハンターの身体がなぜ再生するのか判明した」
「!」
「原因は胃袋にあるペンダントだ。作戦を変更して、ヴェヒタールがストーンハンターの注意を引く。隙ができたら奴の胃袋に向けて一斉攻撃だ。己の持ちうる全ての力を使って」
「……なんだかよく分からないが、ストーンハンターの胃袋を狙えばいいんですねヴィール嬢?」
「そのとおりだ……ヴェヒタールよ我が命ずる、奴の気を引け!」
魔神ヴェヒタールはヴィールの命を受け、一直線にストーンハンターへと向かう。
ストーンハンターは自身に向かってくるナニカに気づいた。
シャリエッツは目を閉じる。ロングソードに自身の魔力を集めるからだ。
ロングソードが今まで一番の光を放ち出す。
ヴィールは冥剣を鞘へと戻し、シャリエッツと同じように己の魔力を冥剣へと流す。
ストーンハンターは魔神ヴェヒタールを触手で包み込む。しかし、触手は腐り出す。
魔神ヴェヒタールは気を引くべく、上空へと移動し、上空から黒い液体でストーンハンターを攻撃する。これに応戦するべくストーンハンターは新たに生やした触手を魔神ヴェヒタールへと伸ばす。
ストーンハンターの意識は完全に魔神ヴェヒタールに囚われていた。
「! 今だ!」
ヴィールは好機を見逃さなかった。
「はああぁぁぁーーー!!!」「はっ!!」
黄金に光るロングソードと、冥剣から斬擊が放たれる!
ストーンハンターは放たれた斬擊に気づいた。だがそれは、胃袋を切り取られた後であった。
「キュアアアアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーー!?!?!?!?!?」
迷宮の悪夢、ここに倒れる!
ヴィールとシャリエッツは肩の力を抜き、剣を一旦鞘へとしまった。
◯内の文字はご想像にお任せします。
【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!
面白いと思ったらポイントの評価とブックマークの登録をお願いします!!




