第二十七話 迷宮の深部
SQEXノベル大賞2の応募規定である3万文字を超えるために、本日はエピソードを複数投稿します。
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「ここが迷宮の深部への入り口か」
「そうです。ここからはヤバいモンスターしか出てきませんが……ヴィール嬢はその美しさ以上の強さを持っているので、ご心配はいりません」
ヴィールとシャリエッツはわずか一時間足らずでスタンポ迷宮の深部へと到着した。
この時、スタンポ迷宮の深部までの攻略時間の新記録を二人は叩き出していたが、〇〇〇に脳を支配されるシャリエッツと、ペンダントのことを常に考えているヴィールにとっては永遠に知ることの無いことであった。
「……行くか」
ヴィールとシャリエッツは迷宮の深部へと繋がる、岩の階段を下っていく。
階段を下りる度に周りは暗くなっていき、ヴィールが受付所から借りたランプの光だけが頼りになる。
空気中の魔力は濃くなり、身体に重くのしかかってくる。
人は魔力が濃い場所に長居すると、魔力中毒を引き起こし行動不能となるのが常ではあるが……〇〇〇〇〇を極めたシャリエッツと、魔法人形となったヴィールには関係のないことであった。
やがて岩の階段は終わり、大きな広間が現われる。
先頭のヴィールはスタスタと広間を歩いて行き、シャリエッツはロングソードを構え警戒しながら足を進めていく。
それは突然だった_____
パリンッ!
ヴィールが左手に持っていたランプがはじけ飛んだ。
辺りは完全に暗闇になり、かろうじて自身の手と足が見える。
シャリエッツは圧倒的な気配を感じて、剣をしっかりと構えた。
「……東洋の言葉に美人薄命という言葉がありますが、ヴィール嬢の美しさになるとこんなことはよくあるんですか?」
「ふむ。こいつらの素材の合計金額は?」
「……ヴィール嬢にとってはこれは幸運でしたか。角は一本あたり億はいきます。竜の角のコレクターには富裕層が多いので。鱗も10キロで万単位です」
ヴィールとシャリエッツの前に現われたのは竜だった。
名を黒爪竜。爪が発達した竜で、その長く鋭利な黒い爪によって獲物を狩る。
モンスターには危険度が定められており、下位からF級(無害)、E級(基本無害)、D級(危険)、C級(有害)、B級(村・街滅)、A級(都市滅)、S級(国滅)、SS級(天災)、SSS級(世界崩壊)、L級(終焉)とあるが、黒爪竜はB級(村・街滅)に分類される。
つまり、黒爪竜が一匹でも村や街に出現すれば村や街が滅びる可能性があるというわけである。その黒爪竜がヴィールとシャリエッツの前に10匹も出現した。黒爪竜の集団、その危険度は実質A級(都市滅)である。
「さて、ひさしぶりの実戦。腕がなる」
ヴィールとシャリエッツの、黒爪竜の集団との戦いの火蓋が切って落とされた。
〇内の文字はご想像にお任せします。
【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!
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