第二十六話 迷宮攻略
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ヴィールとシャリエッツのスタンポ迷宮の攻略は、道中幾度となくモンスターに襲われるものの順調であった。
攻略が順調なのは、ヴィールがモンスターに飛ばす斬擊にあった。
ヴィールは大半の魔力を失ってはいるが、剣術によってそれをカバーしていた。冥剣に魔神ヴェヒタールの黒い液体を纏わせて飛ばす斬擊は、一撃必殺の技と化していた。
また、シャリエッツの頑丈さもダンジョン攻略を容易にしていた。
「!」
「む。大丈夫か?」
シャリエッツは岩陰から飛び出してきた蛇に、一瞬で身体をぐるぐる巻きにされた。
毒牙の大蛇はシャリエッツを圧殺しようとしていた。
「……この蛇の皮」
「?」
シャリエッツはハッと何かに気づいた顔で、蛇の胴体をさわさわと触れた。
「とても質が良い!〇〇〇〇〇の〇に使える!どうだいヴィール嬢?今夜あたりにホテ
「断る。さっさとその蛇を解体して、袋へと素材を入れろ」
「ああ、怒った顔も美しいっ!私をもっと罵ってくれ!」
「…………我の剣で大蛇ごと貫かれるか、素材や魔石を持ち帰って利益を山分けするか選べ」
「くっ、私は決して諦めませんよ!?」
シャリエッツは左腰に差していたロングソードに手をかける
次の瞬間であった_____
シャリエッツを圧殺しようとしていた大蛇の巨体は宙へと舞い、首がはじけ飛んだ。
さらに大蛇は肉と皮に分かれ、シャリエッツの右手に吸い込まれるように皮が、左手には肉が空中から落ちてくる。
それをシャリエッツは残念そうな顔で、小さい袋へと入れた。
(それにしてもこの袋……思ったよりも使えるな)
シャリエッツが携帯している袋は、空間魔法が付与された魔導具の一種である。袋の中には異空間があり、袋の見た目よりも大きなものを余裕で入れることが出来る。
ヴィールはこの袋を見た時、「魔術の技術は己が思ったよりも進んでいるな」と感じるのであった。
ヴィールとシャリエッツのコンビは、スタンポ迷宮の深部へと進んでいく。
迷宮の深部に、悪夢が待っていることを知らずに……
【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!
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