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第二十二話 聖域


 アーケラはヴィールがなぜペンダントを集めるのが分かった。

 疑問の解消と同時に、またアーケラには疑問が生じた。


「あの……ひとついいですか?」

「なんだ?」

「ペンダントに封じられているアンユラマンユラは負の感情を吸収し続けているんですよね? それだと、人の手が届かない不可侵の場所にペンダントがあっても、負の感情を吸収し続けて封印が破られてしまうんじゃないですか?」

「確かにその通りだ。だから我は全てのペンダントを集めたら、聖域へと封じようと考えている」

「聖域?」


 また自分の知らない言葉にアーケラは首をかしげる。


「世界と世界、その繋ぎ目の無の狭間にあるとされる空間だ。その空間は常に清浄であり、そこにペンダントを封じることができれば、アンユラマンユラが負の感情を取り込むことはなく、封印を破られることは決してありえない」


 ヴィールが聖域の存在を知ったのは、封印魔法に関する知識を調べていたときだ。


 ヴィールは魔のペンダントに奪取して分析した結果、アンユラマンユラが封じられても負の感情を吸収し続け、力を増し続けていることに気づいた。

 そこでヴィールは魔のペンダントにさらに封印をかけ、人の手が届かない不可侵の場所に安置しようとした。

 封印魔法を調べる中、ヴィールは空間魔法の祖であるビアステマ・(マジク)・フォニロ・カナエタが書いた文献を偶然見つけた。その文献には世界と世界の狭間の空間にある聖域の存在について事細かに書かれており、その行き方も書いてあった。

 ヴィールは文献にあった聖域に魔のペンダントを封印しようと考えた。ビアステマの文献は信憑性が高く、もしこの聖域にペンダントを封じることができれば、アンユラマンユラを完全に封じ込めることができるからだ。


「世界と世界の狭間……聖域……世界には私の知らない場所がたくさんあるんですね」

「……世界と世界の狭間は見つけたが、聖域はまだ見つけられていない」

「そうなんですか?」

「ああ、探している途中で我は石像に封印されたからな……この世界の未来のために、死んでいった者たちのために、なんとしても探し出さねばならない」



【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!

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