第二十一話 未来のために、成し遂げるべきこと
「……なぜ、ヴィールさんは未来のためにペンダントを全て集めるのですか?」
「……アーケラよ、お前にはまだ話していなかったな。我が未来のために、成し遂げるべきことを」
ヴィールは歴史書を読むのを辞めて、テーブルへと置いた。
そしてアーケラと向かい合う。
「厄災のアンユラマンユラについて、どのくらい知っている?」
「初代勇者のヘラクレス様と天使たちが協力して封印した厄災、ということは知っています。魔のペンダントという物に封印されていたことは、さっき初めて知りましたが……」
「……アンユラマンユラとは世界の憎悪が意思を持ち、魔力を持って顕現した厄災だ」
「世界の、憎悪が?……」
「そう。アンユラマンユラとは負の感情そのものだ。だから負の感情が世界にある限り、アンユラマンユラはそれを吸収して際限なく力をつけていく。まさに厄災だ」
アンユラマンユラの恐ろしさは、永久不滅であり倒すことができないという点である。
人や魔物は致命傷を負ったり寿命がくれば死ぬことになり、神は信仰心を失えば堕落して最終的に消滅する。しかし、アンユラマンユラはどの存在の死の定義にも当てはまらない。世界の憎悪が意思を持った存在なのだ。
つまり、アンユラマンユラが消滅する時は、世界から生命が終えた時以外ありえないのである。
「アンユラマンユラが封じられたペンダントは、本来人の手が届かない不可侵の場所にあるべきだ。封印が破られる可能性がある。」
「! 封印が破られる可能性が?」
「アンユラマンユラは封印されてもなお、ペンダントの外側から負の感情を吸収し続けている。封印が解けるのは時間の問題だ。あまつさえペンダントの封印の一部を破壊し、アンユラマンユラの魔力を取り出せば、封印の効力は弱まる」
「ということは……いつ、アンユラマンユラが封印を破ってもおかしくないということですか?」
「……アンユラマンユラが封印されたのが800年代。我が大昔に見た文献では、封印が破られるのは2000年後されていたが……ペンタントの状態を直接見ないと分からない」
「……なるほど、だからヴィールさんはペンダントを集めるんですね」
アーケラはヴィールがなぜペンダントを集めるのが分かった。
疑問の解消と同時に、またアーケラには疑問が生じた。
【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!
面白いと思ったらポイントの評価とブックマークの登録をお願いします!!




