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第二十話 情報収集


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 さて、アーケラが塊(意味深)を見たことによる気絶から数日が経った。


 ヴィールの姿はまだアーケラの自宅の一室にあった。ヴィールは迷惑をかけたくないと家を出ようとしていたが、アーケラがそれを止めたのだった。

 理由は、魔法人形(ゴーレム)は定期的なメンテンナンスが必要であるからだ。また、掃除を代わりにしてもらいたいという理由もあった。アーケラは掃除があまり得意ではない。

  

「ふーむ……西魔大陸の魔王朝がクーデターによって倒れ、魔族の統一を掲げる大魔連邦が成立。ファランダ王国のウエストニア自治区が独立し、ウエストニア共和国が誕生。ほう、獣王国では王令によって多くの民族国家が成立したか……200年前の戦争主要国で起きた変革はこれくらいか」


 ヴィールは再び自由を手にした次の日から、世の中の情報収集に勤しんでいた。

 仕方ないことである、ヴィールの今の状態はまさに浦島太郎である。200年もあれば様々なものが変わってしまう。

 ヴィールは現在の世界について知ることができる資料を収集し、朝から晩まで読み漁っていた。


「しかし……まさか、魔のペンダントの存在自体が葬り去られているとはな」


 ヴィールが情報収集を始めて最も驚いたのは、大戦が始まった原因である魔のペンダントの存在が抹消されていたことであった。

 現時点で集められる歴史書をヴィールは読んだが、どの歴史書にも魔のペンダントのことは書かれておらず、大戦が始まった原因は魔石の奪い合いとなっていた。


「魔のペンダントってなんですか?」

「アンユラマンユラという厄災が封印されているペンダンドだ。そのペンダントから魔力を抽出する禁忌の技法をイかれた科学者が考えたせいで、世界大戦の元凶となってしまった。」


 アーケラはキッチンで昼食を作っていたが、ヴィールの口から自分の知らない言葉が発せられたので、気になって問うたのであった。


「えっ、魔のペンダントなんて私知らなかったです……」


 アーケラは以前学校で世界大戦について学んだが、【魔のペンダント】という単語は授業では習わなかった。


「仕方ない。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。歴史というものは人の手が加わる。加わる以上、不都合な事実は取り除かれるのが当たり前だ」

「……」

「我はなんとしても全てのペンダントを回収しなければならない。未来のために」

「……なぜ、ヴィールさんは未来のためにペンダントを全て集めるのですか?」


【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!

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