表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/52

第十一話 現状


→→

→→→

→→→→


 ____さて時代は変わり、人類歴は2015年。

 大戦が終結し、ヴィールが封印されてから約200年が経過していた。

 

(……封印されてから何年経った?)


 カリトリの森の洞窟の、古びた神殿の奥でヴィールは思っていた。


 ヴィールは封印魔法に抵抗し続け、封印されてから100年後に意識を取り戻すことに成功していた。

 しかしながら、己にかけられた石化の封印魔法を解除することはできずにいた。


(……トゥルーは無事にペンダントを隠し通せただろうか?)


 ヴィールにできることは意識を失わないように、考え続けることだけだった。

 強力な封印魔法をかけられた上に、魔力強制放出魔法(フレーゲベン)によって身体から魔力を抜かれ続けているのだ。

 ヴィールは常に身体から流血しているような状態であり、封印魔法を解除する力を出せずにいる。


(……)


 ヴィールは己の無力さを呪っていた。

 1800年、新世紀の始まりの年の初月、西魔大陸のある地方の領主の館でヴィールは仲間たちと誓いを交わした。ペンダントを巡った大戦の終結と、ペンダントに眠るアンユラマンユラの完全封印のために命を賭けよう、と。

 だが、現状はどうだろう。己は敵の術中にはまり、ただただ世界の行く末を祈ることしかできない。

 これでは、平和のために散っていった仲間たちはどうなる、今までの犠牲の意味は。

 

 ヴィールはこの非情の時間が、悠久に続くのではと考えかけていた。

 この考えは、ある日裏切られることとなる。

 

 

【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!

面白いと思ったらポイントの評価とブックマークの登録をお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ