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第八話 アムステル島決戦⑧


「ヴェヒタールよ、我が意思に応え顕現せよ」


 冥剣を突き刺した地面から黒い液体が噴き出し、一気にそれは周りの地面へと広がっていく。

 豚頭(オーク)と聖剣を持った男がヴィールに斬りかかる直前、その黒い液体から()()()が顕現した。

 

「……来たか、ヴェヒタール」


 ヴィールの最後の切り札とは、冥剣に宿る魔神ヴェヒタールである。

 魔神ヴェヒタールは土地神から祟り神に堕ちた神であり、契約によりヴィールに付き従っているのだ。


「「ぎゃあああああーー!?!?」」


 豚頭(オーク)と聖剣を持った男は絶叫が上げ、地面をのたうちまわる。


 魔神ヴェヒタールの能力とは、()()である。

 周りの生命体に呪いをかけ、呪いをかけられた者はありとあらゆるモノが自身を蝕む()()へと変わってしまう。

 視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚から得られる情報全てが猛毒となる。目に映る景色が脳を破壊し、全ての音が精神を蝕み、水や空気が猛毒となるのだ。魔法で対処しようとしても、その魔法さえも自身を蝕む猛毒になる。

 まさにヴェヒタールの能力は、呪いをかけさえすればどんな相手も死に至らせることができる必殺の能力である。



 しかし、この魔神ヴェヒタールの顕現による猛毒攻撃は諸刃の刃なのである。

 魔神ヴェヒタールの猛毒攻撃は範囲攻撃であり、その対象はヴィールも含まれている。ヴィールはヴェヒタールの猛毒に対して耐性を持っているが、長時間となると話が変わってくる。また、冥剣からヴェヒタールを解き放つことで冥剣の力が一時的に失われてしまうのだ。


「まったく、最悪な気分だ……」


 ヴィールは最後の切り札を捨て、豚頭(オーク)と聖剣を持った男を倒すことができた。

 しかしながら、敵は一切の容赦をしない。


【Pendant ~忘れられし英雄たちと戦いの物語~】を読んでいただきありがとうございます!

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