えぐる何か
私は人間なのだろうか。人間の皮を被った何かではないのか。私は疎外感を感じている。他人は他人同士で繋がりのようなものがあるようで、私にはその繋がりがないようだ。みんな、私が持っていない前提を持ち合わせているように感じる。それは、道徳ではない。私も道徳や当たり前のようなものは持っている。それとは違う。何かが私にはないようだ。それが何か分からない。他人との関わりでそれに触れることができる。しかし、分からない。受信不可能な電波のような感じ。相手から何か発信されているけど、受信可能なアンテナを持たない私にはそれが何なのか不明だ。他人は他人同士で分かりあっている、何かを。何なんだろう。分からない。知ることができない。他人は他人同士で似たり、被ってたりする。その重なりがお互いの何かが分かる要因のようだ。私と他人ではその重なりを感じることが出来ない。違う、違う、ちがう。前提がちがう。私が持っている前提が、他人の持っている前提と違う。私が話す内容は私の持っている前提が根本にある。他人には、私の前提がない。だから、話す内容が上手く伝わらない。逆もしかりだ。あああ。どうか、私を他人と重なりがある人間に変化させていただけないでしょうか。重なりがあると安心するのでしょう。私には理解できかねます。私は人間なのでしょうか。分かりません。わからない。知ることができない。これを読んでいる方、あなたの言葉は他人に伝わりますでしょうか。伝わるのであれば、どれくらいの面積、または体積が重なりあっているのでしょうね。私には知る術もありません。意味が分からない文章だと思う人もいるでしょう。この文章は、私と重なっていなくとも近い人間もどきに宛てた手紙なのかも知れません。そういうあなたは本当に人間なのでしょうか。その、証明はどのように行うのでしょう。限りなく人間に近いロボットかもしれません。限りなく人間に近い宇宙人なのかもしれません。あなたは人間だと思い込んでいるだけかもしれません。そんな事は分かりません。私の考えも思い込みかもしれません。他人は何かを持ち合わせていないのかも。この話がすべて嘘である可能性もあります。すべての事柄において、100%は存在しておりません。確実に起こる事柄というのは重心が極端に偏ったサイコロを振っているようなモノです。あなたは人間でしょうか。それは、絶対に?あなたの記憶は本当に体験した事柄でしょうか。後から脳にインプットされたデータにすぎない可能性もあります。あなたの脳は書き換え可能なUSBのようなものなのかもしれません。いいように記憶が書き換えられているのかも。否定の証明は難しいものです。100%ないとは言えませんので。
あなたの持っていた確固とした前提が脆く、今から崩れ落ちるようなものに変わったのではないでしょうか。それだけ、私たちは不安定なところにいるのです。