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地球:ある少年の最期

初投稿です

"愛とはなんなのだろう"

昔から考えていた。父親は物心ついた頃からおらず、母親は仕事で頻繁に家を空けていた。負い目があるのか欲しい物は与えられたが、ただそれだけだ。俺はいつも孤独だった。親しい関係も持てず、高校生まで生きてきた。悪い事をする勇気もなく、こうして過ごしてきた。最近の趣味は

「…寂れた神社で街のネオンを眺める事」

都心の外れの山、その頂上の廃神社でネオンを眺めながら晩飯を食べる事。母親が帰ってくるとすれば夜中だ。夜の廃神社という心霊現象が起こりそうな場所だが、俺はそういったものに一度も会ったことは無い。

「幽霊にすら興味を抱かれないのか、俺は」

半額のパンを齧り、茶で喉を潤す。それを繰り返す。こんな食生活をしていても人は育つのだ。身長は低いが。

「…雪、か」

そろそろ帰らなければならない。流石に制服でこの天気だ。寒さには勝てない。そう思い荷物を纏めて帰ろうとー

「帰って、何をするんだ?」

帰って、風呂に入って、寝て、学校に行って…

別に帰らなくてもいいんじゃないか?今晩くらい、ここで寝ても…誰も俺を気にしない。それならここで俺が凍死しても…誰も気にしない。

「…いるかもしれない神様。宿をお借りします」

財布から195円を抜き、朽ちた賽銭箱に全財産を入れる。凍死するなら金はこれくらいでいい。本殿の隅に身を横たえて目を瞑った。

やはり最後に考えたのはー

「結局、愛ってなんなんだろうな」

ただ、それだけだった。

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