#7 差別?
お読みいただきありがとうございます。
下手な文章ですが、少しでもお楽しみいただけると幸いです。
鑑定士が説明する。
「私たちが読めるのは、名前とレベル、職業、才能の名前までです。
本人であれば、職業や才能の説明、才能に伴う5種類のスキル、
スキルの効果やスキルによって修得できるアーツやスペル、
それぞれのレベルが読めると思います。
また、同じ才能の名前であっても、
説明や習得できるスキルやアーツは人によって異なります。
詳しい説明は後程ありますが、すべての情報を公開するのはお勧めできません。」
分かった。
正直、そんな説明よりいろいろと聞きたいことはある。
しかし、一つだけはっきりせねばならない。
「名前や才能、スキルとかレベルを確認するのは、あの痛いのをまたやるの?」
鑑定士はニヤッと笑う。
まじか。嫌な予感しかしない。
「魔無しでなければ、一度鑑定を受けると自由にステータス画面が出せるようになります。特殊スキルの欄にステータスオープンが加わるのです。しかし、魔無しのあなたはそれができない。」
くそ、やっぱりか。
鑑定士は続ける。
「でも、大丈夫。
目を閉じてステータスオープンと心で唱えれば、
今のステータスが分かると思いますよ。
痛い思いしなくてすみます。よかったですね。」
鑑定士は良い笑顔だ。殴りたい。
やっぱり、こいつ楽しんでやがるな。
「魔無しに対して、差別はあるのですか?」
鑑定士は驚いた顔をした。
「昔はあったみたいですが、今は全くないですよ。
むしろ、障害の一つとしてバリアフリーが進められています。
どこかそう思うことがありましたか?」
お前の態度だよ。
でも、障害の一つか。確かに一万人に一人は少なくないよな。
はぁ、なんか姫様成分が足りない。
姫様は、勇者(笑)こと金髪イケメンに取られたんだった。
慌てて姫様を探す。
いた。
黒髪のところだ。
黒髪は、僕と同じように鑑定紙を押し付けられている。
うわー、痛がっているな。
あれ、ほんとに痛いよな。
姫様は、痛がる黒髪の様子を少しも意に介さない様子だ。
そんなドSな姫様もかわいい。
特に僕に怒っていたわけじゃなかったのか。
結果が出たようだ。
姫様の周りにいる鑑定士たちが騒然となる。
誰かが叫んだ。
「魔剣士だ。」
「闇魔法も持っているぞ。」
「邪神の手先だ。」
兵士たちが一斉に黒髪を取り押さえた。
次回は、翌10時に更新予定です。