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#27 模擬戦

クロノは、とんでもないハードモードだったので、現状を姫様に報告した後、ジイさんや師匠にも報告した。

その後、ギルドを通さずに支度金をクロノに届けたようだ。

あれから5日間がたった。

午前中は、ミストレスのもとで、調剤や魔術について学び、午後は城で師匠に小突かれ続けた。

魔術を学ぶといっても体の内にある魔力の流れを探るのと体の外で自分の魔力が破壊されるのを感じ取る練習だ。

まだ、うまく感じ取れないが、体内の魔力を少しでも循環させることで体力が向上した。

そのおかげか、昨日はとうとう師匠の槍をつかむことができた。

まあ、卑怯な手を使って隙をついただけだけどね。

開始の合図とともに砂を顔面に投げつけるふりをして、

一緒にしびれ薬や胡椒、粉唐辛子を投げつけたんだ。

相当苦しそうだったけど、そのハンデがあってもぎりぎりだった。

それでも、師匠は褒めてくれた。いい師匠だ。

勇者(笑)は、午後の演習でほとんど姿を見なくなった。

噂によると、例の魔術師や女騎士とレベリングに行っているらしい。

真面目に剣を振っていた方が強くなると思うんだが・・・。

また、ミストレスの店から城に帰るときにクロノを見かけた。

装備が整えられて、獣人の女の子と一緒にいた。

誰かに聞いたところ、ジイさんから送られた金で奴隷を買ったらしい。

うらやましくなんて、ないんだからね。

そして、今日は模擬戦だ。

通常の模擬戦のルールでは、

負けを認める、気を失う、戦闘不能と判断される

の三つが敗北条件だったが、

今回は、特別に武器が破壊されるという条件も加えてくれた。

これで僕にも勝てる可能性がでたわけだ。

自動学習のおかげでレベルも12に上がった。

しかし、自動学習だけに頼っていたわけではなく、

師匠とミストレスの特訓により様々なステータスやスキルレベルも上昇した。

さらに、努力の甲斐あって特殊スキル 下級魔力操作(体内)もついた。

ここで問題は、23PもあるスキルPをどのスキルに振るかだ。

まず候補となるのは、ステータス上昇系のスキルだ。

ステータス上昇系のスキルは、おそらく訓練などではレベルアップしない。

スキルレベルが上がるにはアクティブスキルの使用が必要なようである。

そこで、氷属性の眼力上昇と健康の活力上昇をMAXまで上げた。

あとは素手スキルの格闘を上げた。

余りパンチやキックを使うつもりはないが、素手時の腕力上昇が気になったからだ。

もしかしたら、素手時のステータス上昇が他にもあるかもしれない。

スキルPは、5P残しておいた。

現在のステータスは、こんな感じである。

名前

ハイバラ ミズキ Lv.12(8500(6700+180*10)/10240)

スキルP 23⇒5(-18)

ステータス

 体力

  命力 60(5)

  活力 780F(5+60)

腕力 72(5+1)⇒素手312(5+20+1)

脚力 216(5+10+3)⇒素手456(5+10+20+3)

剛力 72(5+1)⇒素手312(5+20+1)

技力

 出力 55(5)

 速力 300(5+20)

 操力 60(5)

 知力 900(5+10+60)

 眼力 816(5+60+3)

心力

 霊力 7269(5+600)

 気力 132(5+6)

 巫力 60(5)

 理力 144(5+6+1)

 胆力 132(5+6)


才能

魔無し(闇属性) Lv.13:平和を求めるあなたへ魔法禁止。(魔無しと表示)

霊力強化 Lv.10(MAX):霊力上昇(超+)、霊力回復(超+)

魔素拒絶 Lv.2:範囲(小+)常時

闇耐性 Lv.1:闇軽減(小+)

吸収 Lv.0

闇魔法 Lv.0

水属性 Lv.5:お酒好きなあなたへ。二日酔い防止に水耐性。お酒は20歳から。

知力強化 Lv.3:知力上昇(中)、胆力上昇(小+)

理力強化 Lv.1:理力上昇(小+)

水耐性 Lv.1:水軽減(小+)

水流操作 Lv.0

水魔法 Lv.0

氷属性 Lv.12(+7):お酒好きなあなたへ。ロックはいかが。お酒は20歳から。

眼力強化 Lv.10(+7):眼力上昇(大+)、速力上昇(中+)、脚力上昇(中)

気力強化 Lv.1:気力上昇(小+)

氷耐性 Lv.1:氷軽減(小+)

氷操作 Lv.0

氷魔法 Lv.0

素手 Lv.20(+4):平和を求めるあなたへ武器禁止。

武器拒絶 Lv.10(MAX):全武器破壊(常時)

格闘 Lv.7(+4):パンチ、腕力上昇(中+・素手)、キック、脚力上昇(中+・素手)、

投げ、剛力上昇(中+・素手)、ガード

体さばき Lv.3:ステップ、ジャンプ、ローリング

投擲 Lv.0

闘気 Lv.0

 薬師 Lv.10:回復魔法が使えないあなたへ。癒してください。

  植物知識 Lv.4:植物観察、植物発見、中級植物鑑定

  調合 Lv.3:下級傷薬調合、初級解毒薬調合

  投薬 Lv.3:薬効上昇(中+)、2剤投与

  消耗品知識 Lv.0

  魔法薬 Lv.0

狩人 Lv.4:おいしいものを求めるあなたへ。武器拒絶だけど(笑)

  動物知識 Lv.1:動物観察

  探知 Lv.1:聞き耳

  狩り Lv.2:狩猟本能、山歩き

  解体 Lv.0

  罠設置 Lv.0

 学習 Lv.22:惰眠を求めるあなたへ。勤勉になってください。

  記憶 Lv.10(MAX):速読、全文字記憶、全言語理解、瞬間記憶、瞬間理解、知力上昇(大+)、睡眠学習

  演算 Lv.2:四則演算、関数演算

  効率化 Lv.10:省エネ(大+)、スキル効果上昇(中)、学習効率化(大+)、自動学習

  応用 Lv.0

発展 Lv.0

 健康 Lv.18(+7):健康を求めるあなたへ。そのままですが(笑)

  活力強化 Lv.10(+7):活力上昇(大+)、活力回復(大+)

  食事 Lv.4:大食い、味覚強化、食事マナー、食事効果(中+)

  睡眠 Lv.4:入眠、熟睡、覚醒、睡眠回復(中+)

  自然回復 Lv.0

健康診断 Lv.0

 特殊スキル

  下級魔力操作(体内)

思惑通り、格闘スキルにより素手の時の脚力、剛力が急激に増加された。

これも効率スキルの恩恵か。

ステータスの上昇幅は、中と大+ではかなり差がある。

模擬戦会場は、コロシアムのような建物で、観客で満員だった。

市民の貴重な娯楽であるとともに、城の収入源らしい。

剣闘士のように、模擬戦で金を稼ぐ漂流者もいるみたいだ。

今日は、僕らのお披露目という面もあるということだ。

司会者が、コロシアムの舞台に1列に並んだ僕らを1人1人紹介する。

今日のために、みんなでこの世界に合う名前を考えた。

僕はアッシュにした。

キスケはキスケだった。いいのだろうか。

司会者が僕名前を呼ぶ。

「アッシュだ。素手で、魔無しで、どうやって戦うのか。それは、武器破壊。彼が握れば、どんな武器も木っ端みじん。財務泣かせの漂流者。アーーーッシューーー!」

笑いが起きている。

他の人は、「おー」とか「きゃー」とかの反応なのに、

僕だけ笑い・・・

これは、美味しい。

僕は満面の笑みでみんなに手を振った。

しかし、その直後さらに大きい笑いをとったやつがいた。

「ダイモン。彼は、世にも珍しい道化師。いかに笑いをとれるか。それが彼の戦いです。

何をしに来たんだ。ダーーーイモーーン!」

ダイモンは、前に出るとマントから鳩を飛ばした。

そら、笑うわ。ダイモン道化師なんだ。

手品じゃん。大道芸もできるんかな。

ダイモンは、勝ち誇ったようにこちらを見ている。

くそ。完敗だぜ。

その後も紹介が続いた後、一層大きな歓声が沸く。

「お待たせしました。10年ぶりに現れた聖女 レイ。手に持つのは銃。聖女に似つかわしくない物騒な武器でどんな戦いを見せるのか。レーーーイ!」

レイは、ぺこりとお辞儀する。

レイは、聖女なのか。

驚いてまわり見ると、同じようにみんな驚いている。

誰も知らなかったようだ。

歓声がやまないなか、最後の漂流者が紹介される。

「さあ、注目だ。今代の勇者の登場だーーーー!」

あれだけ騒がしかった会場が静まり返る。

「今代の勇者、ユウ。皆様ご存じ聖剣の使い手だ。もちろん、聖女と並ぶ優勝候補の一角。今日は、模擬刀でどこまで戦えるのか注目だ!!ユウーーーー!」

会場が割れんばかりの声援であふれている。

こいつと初戦で戦うやつは可哀そうだな。

「今回の模擬戦は、いつものようにトーナメントだ。総勢17人の漂流者が鎬を削る。いつもなら、ランキングによりシードが決まるが、今回は全員が初戦!トーナメントはくじで決めているぞ。早速、組み合わせとオッズを見てみよう。こちらだ!」

僕もトーナメントを見て、固まる。

「さっそく1回戦。おーっと、しょっぱなから勇者ユウのお出ましだ。対するは、素手、魔無しのアッシュ。アッシュは、どこまで粘れるか。それでは、両者を残して皆舞台を降りてくれ。」

まじか、初っ端に勇者(笑)か。

向こうは何か笑っているし。

「アッシュ。いい試合にしよう。」

勇者(笑)は、血走った眼で笑いを浮かべながら手を差し伸べてきた。

「ああ、よろしく頼むよ。」

それをつかむと、尋常じゃない力で握られる。

僕もかなり腕力を上げているはずなのに、軽くダメージが入るとはさすが勇者か。

相当レベリングしたか、腕力上昇系のスキルが充実しているんだろう。

勇者(笑)も手がつぶれなかったことに不満そうな顔をしている。

勇者(笑)は、顔を近づけて

「随分と勝手なことをしていたようだが、手加減はなしだぞ。」

そういうと手を払のけて、立ち位置に戻っていった。

いや、自分だって午後はどこかでレベリングしてたじゃん。

そう思って、勇者の方をみると、こちらをすごい形相でにらんでいた。

「アッシュ、声に出てるっす。」

キスケが笑いをこらえながら教えてくれた。

そうこうしているうちに試合の準備が整ったようだ。

こっちも遊んでいたわけじゃない。

むしろ、地獄の特訓の成果を見せる時だ。

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