#2 質疑応答
お読みいただきありがとうございます。
下手な文章ですが、少しでもお楽しみいただけると幸いです。
美少女の姫様が淡々と異世界漂流について説明していく
「なんで、そんなことわかる!」
黒髪の目つきの悪い男が怒鳴る。
怒鳴るな。姫様がかわいそうだろ。
「この部屋では、5年に一度、漂流者が流れ着きます。その方たちから聞いた情報から学者がたてた仮説にございます。」
そんなに来るのか。少し迷惑そうな表情だな。そんな表情もかわいい。
「これから、どうすればいいの。」
ピンクの巻き髪の女が、泣きそうな声で尋ねる。
「皆様は、この世界にたどり着くにあたり才能を授かっております。
その力をわが王国のために役立てていただけるのであれば、わが王国で雇います。
才能を活かして一人で生きていけるのであれば、自由に行動して頂いてもかまいません。
しかし、厳しいことを申し上げるようですが、
皆様の言葉で働かざる者食うべからずと申します通り、
ご協力いただけない方への支援は最低限となります。」
今度は、キリッと答える。かわいい。できる限りのことはしよう。
「例えば、どんな才能が手に入り、どんな手伝いをすればよいのですか。」
金髪のイケメンが、落ち着いた声で質問する。
このイケメンが!姫様に声をかけやがって。
「才能には、さまざまな種類があります。装備才能、武術才能、属性才能、職業才能、特殊才能などがあります。われら現地人には、他にも種族才能や身分才能もあります。皆様の中には、後々獲得する方もいらっしゃるかと思います。例えば、剣や戦士の才能がおありであれば我が国の兵士や町の警備団として働いたり、わが国のギルドで冒険者として活躍したりです。戦いのみでなく、モノづくりの才能あれば城仕えの職人として、政治に精通する職業であれば役人として、道は様々でございます。もちろん国を出て冒険者や商人として生きていいただいても結構です。」
「異世界!魔法!チート!(゜∀゜)キタコレ!!どんな才能を授かったか、すぐわかるの?魔物はいるの?ダンジョンはある?魔王とかいないの?」
小太りのオレンジの髪をした少年が興奮した様子で話す。
「皆様のステータスは、鑑定士による鑑定にて分かります。魔物はいます。ダンジョンもあります。魔王様はいらっしゃいますが、討伐などの対象ではなく、一国の王様でございます。」
魔王は、王様なのか。毎回聞かれているのだろうな。
姫様は、淡々と質問に答え続ける。
そんな淡々とした姫様もかわいかった。
次回は、本日22時に投稿します。