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がらんどうの箱庭
胎児ヨ胎児ヨ何故眠ル
子宮ノ街、生マレタ街
命が吹き込まれた
がらんどうの箱庭
白いベッドに お日様の匂い
シーツに包まれる 柔らかな人肌
静謐な世の中に
心音だけが聞こえる
お願いだから眠らせて
子宮の街にいさせて
起こさないで眠らせて
何もしたくないし何もない
ずっとずっと
子宮の街で子宮の中で
生きていたい
お日様が昇る お月様が昇る
それでも いつまでも
永遠に眠らせて
ピィッ…ィーーーーーーーーー
命が吹き込まれゆく
命が次々生まれゆく
命が次々死んでゆく
生と死として