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シッソク

1


静の家から通う立待岬高校までの通学時間はそこまで長くはない。

しかし、徒歩となると若干苦労を強いられるのは否めない位の距離である。

徒歩通学を貫いている静にとっては、日常の1コマにしか過ぎない登校ではあるが、少しだけ足取りは重かった。


愛しき妹との早朝の喧嘩。

それを、学校に着く直前まで引きずっている。

喧嘩なんて、どちらかが大人になれば起こるはずのないことなのに、どちらも大人になることは無く、子供同士の喧嘩を望んでいた。

歴木は何を僕に伝えたかったのか、悶々とする自分の心を押さえつけ、僕と歴木を客観視しても、僕には分からなかった。

ただ言えるのが、陽織と同じく『深月』の話になると途端に暗い表情を表に出すということ。

明らかに。

見せつけるかのように。

慣れない表情を浮かべる歴木は見るに絶えない。

原因なんて、僕以外に他ならない。


その解決策をずっと見つけずにいる。

どれだけ頭をグルグルと回転させたところで、解決策なんて思い浮かばず、暗闇の中をただ走り続けている気分。


一寸先の光を求めるように走り続ける。

今もなお。


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