各話あらすじ/キーワード詳細
「クッサンドリヨンとシンデレラの空き家」
(あらすじ)
メアリーは目の前の屋敷を見て、はっきりと顔を顰めた。遠い遠い親戚が重罪を犯し、国の取り決めに従って領主の空位を作らないための代理として派遣されてきたけれど、その親戚の屋敷は誰も居ない間に荒らされ放題だった。これを、どうにか次の領主が任命されるまでに人の住む場所にしなくてはならない。けれどお金がない。
協力者は、かつてこの屋敷で虐げられてきた孤児たち。メアリーが持っているのは、せいぜい実家でよく採れたアーモンドくらい。
頭がひどく痛んで、大きくため息を吐き出した。それでもやらなくてはならないのだ。
(キーワード)
孤児 貴族 領主代理
文章硬め。恋愛なし。異世界。
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「タルト・タタンの茎は飴色」
(あらすじ)
ひと昔前、王都では子どもへの教育に力を入れ始め、文字を読めるひとがとても増えて、安くてきれいな紙もたくさん売られ出した。そして、流行りだしたのが恋文だった。
でも、そんなにみんなちゃんとした文章もきれいな文字も得意なわけじゃない。
だから、恋文の代筆屋というものがいる。ウィマもその一人で、自分の仕事が好きだった。
けれど今日の仕事にはなかなか取り組めずに、いつものりんごタルトを焼こうなんて現実逃避。
代筆の依頼者は、ずっと好きだった幼なじみのドゥドゥだったから。
(キーワード)
幼なじみ 代筆屋 手紙 勘違い
一人称、文章柔らかめ。恋愛もの。
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「パテ・オ・プリュンヌは夏の夢を見る」
(あらすじ)
未定
【参考文献】
郷土菓子研究社・林周平(2014.06)『THE PASTRY COLLECTION 日本人が知らない世界の郷土菓子をめぐる旅』株式会社KADOKAWA