出会い
うをああああああああああああああああ!!!!
何気ない朝。どうせ今日もバカみたいに平和な日々が続くんだろう。俺は黄ばんだ板でできた天井を見ながら体を起こす。腰が痛い。どうやら眠っていた間にベッドから滑り落ちたみたいだ。目の前にはブラウンの手作り製の漂う木製のベッドが俺を見ていた。このベッドも使い始めてもう長いことなるからなぁ…。そろそろ潮時かな?俺は痛む腰をさすりながら時計に目をやった。針は六時を指している。俺はよっこらせっと立ち上がってとりあえず朝食を作ることにした。お腹はあまり空いてはいなかったがこんがり焼けたトーストと半熟の目玉焼きが食欲を誘う。俺はたまらずかぶりついた。シャクッという何とも言えない噛み心地にバターの風味が口いっぱいに広がる。思わず「んぅ~!!//」と声を漏らした。ふと時計を見ると針は七時。ガタタッ!と立ち上がった反動で気管にパンクズが滑り込み咳き込む。急いで作業着に着替え、それから父親にもらった唯一の形見【時計の首飾り】を手に取る。が、なかなか首につける事が出来ず作業机の上の鏡を見る。やっと首についた!と思ったら今度は机の上にある写真立てを思わず落としそうになった。全く今日はついてないな。写真立てには父さんと母さんがいて幼少期の俺を抱いている。思えばこの時が一番幸せだったのかもしれない。父さんは俺が生まれて間もない頃に死んだ。事故死だと聞いている。母さんは今寝たきりの状態で喋れない。つまり家にいるのは俺一人だけだ。別に寂しいとか悲しいとか思ったことはないが、食事が終わったあとの俺の食器だけが乗っている4人掛けのテーブルは少しさみしく感じた。さて、仕事にでも行くか。俺は仕事用手袋を両手にはめ壊れかけのドアノブをひねった。これも買い換えないとだな…。ドアを開けると冷たい風が流れ込んできた。朝の風は冷たくて心地いい。俺は思いっきり伸びをして仕事に取り掛かろうとすると元気にはしゃぎながら通学する子供達が前をよぎった。俺は学校行きたくても行くことが出来ない。なぜなら一人で食べて行くので精一杯だからだ。つまり金がない。しかも別に学校なんていかなくても家でちゃんと勉強すればそれなりの知識も入る。ダメだダメだ。集中しないと手元が狂う。俺は仕事に集中しようと別のことを考えるのをやめた。まずは牛乳の箱、それから肉の箱、そしてパンの箱を順不同に荷台に積んで行く。半分位乗せただろうか。俺はある違和感に気づいた。パンの箱が一つ足りない。あたりを見回すとパンの箱は路地裏あたりに移動していた。全く誰がこんな悪ふざけを…。はぁ、とため息をつきながら箱を持ち上げようとすると明らかにパンではない重さだった。思わず落としそうになる。中を覗くとそこには昨日大量に袋詰めしたはずのパンがすべて平らげられており箱の中には代わりにむにゃむにゃと幸せそうに眠る少女の姿があった───────────。
特にないですよwwただ…。自分の作品が面白かったならとても嬉しいです。
飛び跳ねます。