白いボート
川橋の上からみた、あの
白いボートに乗りたいな
うららかな日差しの中川辺りに干され、
並べられた、いくつかのボートは
激しい雨が降った泥濘みの淡い光に照らされてみえた
あの白いボートに乗りたいな
川面へと浮かばせて、
風に波うつ、脈皺の紋章をゆっくりと
割くように咲くように進むんだ
白いボートは雲のようで
白いボートは鯨のよう
白いボートは翼のようね
白いボートはあなたの真っすぐな背中
水皺を裂き進む白いボートはどこまでも
川面に映るいくつもの雲と一緒に、悠々と
たゆとうよ、たゆとうよ
春の日に、雲のような
鯨のような、、翼のような
あなたの背中のように真っすぐな
あの白いボートに乗りたいな