結婚を申し込みました。
「、、、すみません。私少々耳がおかしくなってしまったようです。もう一度仰っていただけますか?」
なんと!私の一世一代の告白を聴き逃していたとは。仕方ないもう1回言うか。
「結婚しよう!!」
「、、、、、。」
私がもう一度言うとメイドは黙ってしまった。
どうしたのかな?と思いメイドを見ていたらメイドが口を開いた。
「、、、なんの冗談ですか?」
「冗談?何を言ってるの?私は本気よ!!大丈夫!最初は緊張しても私があなたをすきにさせてみせるわ!だから結婚しましょう!」
「、、、、。」
私が力強く言うとメイドは困ったように頭を抱えた。
?どうしたんだろう?
、、、、はっ!!まさか私がこの年齢だからまだ結婚に踏み込めないと思ってる!?
「大丈夫!!待つとしてもあと数年!それまでお付き合いでもしとけば時間なんてあっという間よ!!」
「、、、お嬢様。」
「なに?」
「申し訳ありませんがお断りします。」
「なんで!?」
「、、まず私がお嬢様みたいな子供に手を出したら間違いなくロリコンで捕まります。
それに私は異性愛者なので女の人は恋愛対象ではありません。」
「そこは安心して!付き合っていくうちに私のことを好きになっていくはずよ!」
「そもそもなぜ急にそのようなことを?」
「あなたのその顔と体に一目惚れしたからよ!」
「最低な理由じゃないですか。」
「そう?私は一目惚れもいいと思うけどね。その人の見た目を好きになってから相手の中身ももっと好きになれる!最高の事じゃない!」
「顔だけならそうですね。しかしお嬢様は今体という言葉もつけ加えたためただのやり○ん野郎になっています。」
「あら。こんな綺麗なメイドに罵られるのも案外いい、、、!」
「変な扉を開かないでください。とりあえず結婚は無理です。」
「そこをどうにか!!」
「無理です。」
ふられた、、、、。
こんな理想の女性像みたいな人。
絶対彼女にしたかったのに、、、。
「、、、、いいわ。なら私がもっと大きくなったら結婚は考えてくれる?」
「、、まぁほぼありえないですけど。
分かりました。少しは考えてあげましょう。」
「よし!!絶対覚えといてね!!
私があなたのこと振り向かせてみせるから!!」
「無理だと思いますけどね。」
そう言ってメイドは自分の担当のところに戻って行った。
よし。これで将来のお嫁さん候補1人ゲッチュー!
あぁ。彼女はベッドでどんな声で鳴くのか考えるだけであそこがドキドキしてきた。
そんなことを考えながらその日は終わった。
――――――――――――――それから八年後
うぉぉぉ!!!11歳になったどー!!
そう心の中で叫びながら小躍りをしている令嬢。
ん?何?8年間は飛びすぎ?
うるせぇ!!!
だってそこら辺ほとんどなんにもなかったんだもん!!
平和そのもの!!
変わったことといえばこの世界の知識を少し身につけた事と剣の使い方が異様に上手くなっただけ。
いやぁ私の身分思ったよりやばかったわ。
3代公爵家の1つロンドベールの令嬢でしたわ。
しかもなんか3代公爵家の中でも1番身分が高いという。
全く納得したくないけど道理で殿下と婚約が結ばれたわけだわ。
ちなみにその殿下。
第1王子のアルフォード・ベル・シーリスらしい。
つまり次の王になる継承者の中でもいちばん高い。
そしてその婚約者である私は自動的に王妃へ。
、、、、意味わかんねぇよ!!
まじ早く婚約解消してぇ、、。
そんな殿下は一応手紙を私に出してはくれていた。
内容は至ってシンプルで今日はこんなことをした、今日は何を買ったという報告。
たまにプレゼントを貰ったりして律儀だなぁ、、なんて思ってた。
まぁ私はめんどくさいから最初の1、2年は何もしてこなかったんだけど私が6歳の時の誕生日に殿下が何故か家に来て
『アリスのためにプレゼントを買ってきた。それと手紙も持ってきた。』
と両親に言いやがったため私はそこから半強制的に手紙の返事を書かされることになった。
マジふざけんな。あのクソ殿下。
そして3歳の頃には気づかなかったある嬉しい成長が私に出始めた。
なんと私も魔法が使えるらしい。
さっすがファンタジー!!
この世界の人達は5歳になったら教会という(ここもファンタジー要素が強い)ところに行き自分の属性を確認するらしい。
平民はバラバラなことが多いそうだが貴族は家ごとによって違うらしくロンドベール家は雷の属性の家ということで私も雷属性だった。
正直雷属性とか当たり属性すぎてその場で飛び跳ねてしまった。
怒られるかと思ったけどお父様とお母様も少しほっとした顔で喜んでいた。
後で知ったが貴族の属性確認というのはいわゆる浮気調査でもあるらしい。
違う属性の人と交わるとその家の属性とは違う属性の子が産まれる。
それで裁判になった件が幾つかあるらしい。
そして家族は崩壊。その子供は虐待されるという地獄になることがよくあるらしい。
いやよくあっちゃいけねぇだろ。
まぁだから私は二人の子供として証明されたためそんな地獄にならずに済んだわけだ。
ふぅ。危なかった。
転生してからも虐待されるなんて懲り懲りだ。
属性がわかった私は元々入れていた授業に魔法学も入ることになった。
正直そっちの方が楽しかった。
そして私は新たなる技を見出した!
その名もエレキシールド!!
自分の周りに雷の膜を貼ることが出き、もしその膜に触ったら最悪感電○するという歴代最強の技!!
まぁ危ないから普段使う時は少し弱めでやっている。
魔法の先生に見せた時はそれよりももっと弱く、触ったら静電気が起きた時くらい小さな痛みが走る程度にして見せさっきのことを言ったら信じられないくらい怒られた。
さすがにやらないに決まってんじゃん。
しかしそれを言うと信用がないとぶった切られた。
酷すぎない?確かに初めて教えてもらった時力加減ミスって大雨にしちゃったよ?そこら辺に雷が落ちまくったよ?
でも仕方ないじゃん。初心者は誰でも失敗するんだし。
そう私が言うが先生は力加減を学べ!とその時初めて怒られた。
そこから暫くは初歩的なことしかさせてくれなかった。
二度と力加減はミスらないと誓った日だった
そしてそして!!
エレキシールドはなんと剣にも貼れるということが判明した。
つまり電気の剣ということだ!
マジでかっこよすぎて暴走しそうになったが魔法の先生にぶち殺されそうな目で見られたためやめた。
一応私公爵令嬢だよ?
そうそう。剣の腕ももちろん上達したがそれと同じくらい女としての剣の戦い方をまなんだ。
体を柔らかくしちょこまかと動き切る。
正直前世よりダントツで運動ができる。
前世は運痴だったからなぁ、、、。
ちなみにさっきまでしていた小躍りは今はただただ回っているだけになっている。
、、、おエッ。酔った。
設定とかウキウキで書いてたらいつの間にか文章が思ったより長くなりました。
ちなみにですがアリスは突然なんの断りもなしにアルフォードが家に来たと思っていますが一応アルフォードは手紙で『次、2日後に返事を書かなかったらロンドベール家に行かせてもらう』と書いています。(しかも結構大きめな字で。)元々しっかり読んでいないことを察していたアルフォードは2日後。しっかり家に行っています。
ちなみにその後も適当に『確かに』や『なるほど』で手紙を返していたアリスですが2年後にもう一度アルフォードが来て『アリスは俺のことが嫌いなのだろうか。』とアリスの両親たちに言いアリスはしっかり手紙を返すようにしているらしいです。