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杖を使いこなしたいです。

うーーーーーーーーん。

「あ、アリス姉様?」

うーーーーーーーーーーーん。

「アリス姉様だ、大丈夫ですか?」

うーーーーーーーーーーーーーーーん。

「カイン様。お嬢様に今話しかけても多分聞いておられないと思います。」

うーーーーーーーーーーーー以下略

「そ、そうだね。アリス姉様また来ますね。」

うーー以下略の以下略

「お嬢様。私の胸を揉ませてあげますから現実に戻ってきてください。」

「ほんと!?」

「嘘です。」

「ちっ。」

くそぉ、、。

先生から出された宿題をどうこなそうか考えてたせいでカインに返事ができなかった。

あの後よく考えてみれば楽勝じゃね?と思った私はすぐに杖に魔力を流し込んだ。

が、それが途中で切断された。

、、なぜ!?

何回か魔力を流し込んだが必ず途中で魔力が切断されるという異様事態が起こる。

びっくりした私は先生に聞きに行くが

『自分で考えろ』

の一点張りだった。

、、、、ヒントなし!?

どうやって魔力を切断されるずに最後まで流しきって魔法を発動させるか頑張って考えてみたはいいもののまっったく上手くいかない。

思いついたものは片っ端から試したが全部失敗失敗失敗、、、。

そして今に至る。

親には無理はするなと止めてくれたがあのクソ鬼先生が何か言ったらしく今はニコニコしながらその様子を見ている。

、、、、いや心配しろや!!

こちとら考えすぎて久々に頭痛いんだよ!!

前世+今世ではそんなに頭使わずに生きていたいんだよ、、、、。

「お嬢様。」

「なに?」

「お昼の時間です。」

「あぁ。もうそんな時間。」

「それとあまり根を詰めすぎるのも良くないかと。」

「うぅ、、。そんなふうに心配してくれるのはカインとルーナだけだよぉ、、。結婚しよ?それかヤる?」

「結婚もしませんしヤりません。」

「残念、、、。」

「そう言いながら胸を揉むのはやめてください。」

そんな会話をしながらお昼を食べに向かうと今見たくない顔がそこにいた。

「、、、、。」

私はUターンし図書室に戻ろうとした。

が、ルーナが私の服の裾を掴んだ。

「ルーナ?嬉しいけど今はいいかな。ほら。思い出したことあるから戻るよ。」

「駄目です。ほら。行きますよ。」

「やだ。」(˶ᐢωᐢ˶)ニコッ

「いきますよ?」

「いやだ。」(˶ᐢωᐢ˶)ニコッ

そうして押し問答をしているとあの悪魔に見つかった。

「なにがだ?」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

思わず叫んで逃げ出そうとすると悪魔は私の腕をがっしりと掴んで離さない。

「はなせぇぇぇぇ!!!」

「却下する。」

私が暴れると腕を掴む力が強くなる。

いやいや!!折れる!折れるって!!

そうして私は確保(無理やり)された。

「女の子にされたかった、、、。いや、したかった、、、。」

私がそう嘆いてもむしろ悪魔はにこにこしながら私のお腹に手を回してくる。

「そもそも!!なんでここにいるんですか!?」

「なんだ。婚約者の家にいることが悪いか?」

「悪いですよ!!」

「ははっ。」

何がそんなに面白いのか余計に機嫌が良くなった。

「そもそも!!殿下忘れてませんか!?」

「何をだ?」

「私たちの婚約は仮!!契約なんです!!そして私の恋愛対象は女性!!男じゃないんです!!」

「覚えているぞ。しかしこの婚約は父上とお前の父親が決めたことだ。つまりこの国のトップが決めたことだ。」

「だから!?」

「つまりお前の嫌だなんだで勝手に決められる問題じゃないんだ。分かったか?」

「ぐぬぬ。それを言われると、、、、。」

「ふん。てかそもそもだいたい貴族の結婚は契約が多い。結婚してから大体は好きなやつを見つけるものだ。お前も知らないわけじゃないだろ?」

「知ってますよ!でも夢くらい見たっていいじゃないですか!!私だって百合ハーレムイチャイチャルートに進ませてくださいよ!!」

「何を言っているかはわからんがまぁとりあえずそういう事だ。これからもよろしくな。婚約者様(・・・・)?」

チックショー!!!!

こんなの小梅〇夫もチックショーって言うくらい理不尽だよ!!

はぁ、、。でも悪魔の言うことも一理あるんだよな。

この貴族の世界は基本的に契約結婚が多い

うちの両親や陛下たちは恋愛結婚だったらしいがそんなのなんて稀の稀。

基本的には幼い頃から決められた婚約者と結婚し跡取りを産む。

それがこの国での女性での役目。

だけど跡取りを産んだら家の名前を汚す事さえしなければ基本的に自由。

それは男性も同じ。

この国の貴族はそうやって成り立っている。

だから理屈はわかる。

でもさぁ、、、感情論ってもんがあるやん?

いやだよぉ、、、。

前世だって彼女のひとりもできなかったんだよ?

最悪100歩。いや1万歩譲って彼女一人だけでもいい!

女と幸せに暮らしたいんだよォ!!

1人でそう考えていると後ろから悪魔が話しかける。

「そういえば最近魔法に精を出しているようではないか。何か困ったことはあったか?」

困ったこと。

真っ先に思いついたのは杖のことだった。

でもなぁ、、。こいつに言っても何とかなるか感とお前なんかに頼りたくねぇという気持ちが混ざりあう。

「、、、、特には。」

「ほんとは?」

「特には。」

私がそう言うとお腹に回っていた手が変なところに行き始める。

「!?」

「本当の事を言わないとどうなるか、、、わかるだろう?」

そう言いながら手は服の中に入っていく。

「きっ!!そうですね!!最近杖のことについて悩んでて!!!」

私がそう言うと手はやっと止まった。

「ほう?というと?」

「ふぅ。杖に魔力を流すんですがそれが途中で切断されるんです。色々やってはみたんですが全然上手くいかないんですよ。ほら。言いましたよ。だからはなし」

「なるほど。それはどんな杖だ?」

聞けよ!!

「はぁ、、。ルーナ。」

「はい。」

ルーナが杖を持ってくると悪魔はそれをじっと見つめた。

「杖を見るのには私は邪魔じゃないでしょうか?ですからはなし」

「なるほど。」

聞けよ!!!!

「、、、何がなるほどですか?」

「この杖の構造を理解した。」

早!!ちっ。やっぱこいつ天才というだけのことはある。すっげームカつくけど。

「それは凄いですね!さぁ杖を見たのではなしてください。」

「、、、。」

今度は無視!?もうほんとにきれてもいいよね?

しばらくすると悪魔は喋り始めた。

「よしこれで魔力が全体に流れて魔法を発動できるはずだ。」

「は?」

「とりあえずやってみろ。」

めんど、、。まぁ仕方ない。

そう思いつつ私は杖に魔力を流した。

そうするとなんと魔力は切断されず魔法が発動した。

「え!?ほんとに発動した!?」

「ほら。だから言っただろう。」

イラッ

「ま、まぁ今回はありがとうございました。それでは」

「ちょっと待て。」

「はい?」

えーー早く帰れよお前、、

悪魔は杖をもう1回持つと私に杖を渡した。

「さて。俺はこれで帰るとしよう。また来るぞ。」

「二度と来ないでください。」

なんか最後に変な動きをしたがまぁいいか。

よし!これで先生に提出だ!!



次回 アリス死す デ〇エルス〇ンバイ!

一応メイドの名前明かしてなかったなーと思ったのでついでに設定。

メイドの名前はルーナ。

元男爵家の子で今はおちぶれて妹達を支えるため公爵家で働いています。

年は18と若く親は公爵家で働くことは止めたのですがルーナはそれを振り切り働いています。

最初は妹達のためだけに働いていたのですがアリスと出会いアリスのことを面白いと感じアリスの専属になっています。

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